いわさきちひろさんは日本の代表的な絵本画家の一人です。自作の絵本の他に、様々な絵本・童話・詩文の挿絵を描かれているので、目にしたことがある方も多いでしょう。
今回は、そんなちひろさんの絵が魅力的な絵本を紹介します。

おにたのぼうし(あまん きみこ 文、いわさき ちひろ 絵、ポプラ社)

おにたのぼうし (おはなし名作絵本 2)

節分が近づくと、毎年読みたくなる絵本です。
ここに登場する鬼の子「おにた」は心優しくて、こんな鬼さんだったら家に住みついてほしいなあと思ってしまいます。
いわさきちひろさんの抒情的な絵が美しく、読むと優しい気持ちになれます。
豆まきの季節におすすめの絵本です。

みつけたよ(いわさきちひろ 絵、ゆうきまさこ 構成・文、ちひろ美術館コレクション絵本⑥、小学館)

みつけたよ (ちひろ美術館コレクション絵本)

いわさきちひろさんが描く子供の絵はとても愛らしく、魅力的です。子供がふとした瞬間に見せる笑顔や寂しげな表情など、子育て中のお母さんなら我が子のことを思い出していろいろ考えてしまいそうです。
季節の花々と共に天使や子供の絵が描かれており、時の流れを楽しむことができます。
時折出てくるネコも可愛らしいです。

戦火のなかの子どもたち(岩崎ちひろ 作、岩崎書店)

戦火のなかの子どもたち (創作絵本 14)

いわさきちひろさんが55歳で亡くなる前に描いた最後の絵本です。
優しく、柔らかく、愛らしい子供たちをたくさん描いてきたちひろさんですが、この作品では戦時中の子供たちの悲しく寂しい姿が描かれています。
ちひろさんの描く、素直で明るい表情の子供達を見てきた読者には、より強く、残酷に戦争の現実を見せつける内容になっています。
反戦の思いが強く伝わる絵本です。

いのちのバトン(日野原重明 詩と文、いわさきちひろ 絵、ダイヤモンド社)

いのちのバトン―97歳のぼくから君たちへ (絆シリーズ)

いわさきちひろさんの絵は、ちひろさんの没後も多くの作品に使われています。それは、ちひろさんの絵が多くの人に感銘を与え、幼い頃の自分自身を思い出させたり、大切なことを思い出させてくれる、不思議な力に満ちているからです。
この作品は作者の日野原重明氏が、ちひろさんの絵に詩と文を添えたものです。命の大切さや家族をテーマにした内容になっています。
対象年齢は小学生のお子さんから大人まで。思い出したときに手に取って、何度でも読んでほしい作品です。

みんなほんもの(相田みつを 書と詩、いわさきひちろ 絵、ダイヤモンド社)

みんなほんもの (絆シリーズ)

相田みつをさんといわさきちひろさんは生前に知り合うことはありませんでしたが、こうして二人の詩と絵がひとつの作品になって出版されることになりました。
絵と詩から、子供に対する深い愛情と、命の大切さを想う二人の心が強く伝わってきます。
大人が忙しさの中で忘れていた大切なことを思い出させてくれる本です。特に、子育て中のパパやママに読んでほしい作品です。

おふろでちゃぷちゃぷ(松谷みよ子 あかちゃんの本、岩崎ちひろ 絵、童心社)

おふろでちゃぷちゃぷ (松谷みよ子 あかちゃんの本)

いわさきちひろの淡い水彩画が魅力的な1冊です。
お風呂が大好きでたまらない小さな男の子の姿を見ていると、読んでいるこちらまで楽しくなってきます。男の子のワクワクした気持ちがよく伝わってくる絵本なので、お風呂嫌いのお子さんがいたら読んであげましょう。「お風呂って、こんなに楽しいところなんだ」と思えたら、お風呂を好きになってくれるかもしれません。
小さなお子さんにおすすめの絵本です。

あかちゃんのうた(松谷みよ子 文、岩崎ちひろ 絵、童心社)

あかちゃんのうた (松谷みよ子 あかちゃんの本)

初版は昭和46年、それから40回以上増刷されているロングセラー本です。
松谷みよ子さんが下の子を産んだ後、その子に独り言のようにして話したり歌って聞かせたりした柔らかい言葉の数々が収録されています。昔から伝承されてきた子守唄や手遊び歌とはちょっと違う、松谷みよ子さん独自のアレンジや創作が入った自由な歌です。
赤ちゃんに対する優しい語りかけの言葉の数々が、いわさきちひろさんの描く愛らしい子供の絵とマッチして、美しい絵本になっています。

ひとりでできるよ(こどものとも1957年3月号 小林純一 作、岩崎ちひろ 画、福音館書店)

ひとりでできるよ|こどものとも 1957年3月号|福音館書店

こどものとも復刻版Aセット〈創刊号~50号〉

子供は何かがきっかけで、それまでできなかったことや、親に甘えてしてこなかったことが急にできるようになることがあります。誰かに褒められてすごく嬉しかったとか、「ありがとう」と言われて自信がついたとか、ほんのちょっとしたことです。親は、子供が自主的な意欲を持てるように、ちょっとした機会を積み重ねて行けば良いのでしょう。
この作品は60年ほど昔に出版され、現在ではなかなか入手困難ですが、図書館などで見ることができます。

あかいふうせん(ラモリス・作、岸田衿子・文、いわさきちひろ・絵)

あかいふうせん (いわさきちひろの絵本)

この作品はフランス映画の『赤い風船』(ラモリス監督)が原作になっていて、岩崎ちひろさんが絵本にしたいという熱意から生まれました。
街並みやどこまでも続く石段など、情景描写が細やかで美しく、物語の世界に読者を引き込む力があります。
子供が風船に憧れるあの強い気持ちを思い出して、少し切なくなるようなお話です。
対象年齢は4〜5歳から小学生くらいです。

もしもし おでんわ(松谷みよ子 あかちゃんの本、いわさきちひろ 絵、童心社)

もしもしおでんわ (松谷みよ子 あかちゃんの本)

おままごとが大好きな2〜3歳の女の子におすすめの絵本です。
赤ちゃんが育ってくると、電話に興味を持つ時期が来ますね。この絵本は40年以上前に出版されているので、描かれているのは黒電話です。現代の子供たちが見たら「これ電話?」と思うかもしれません。でも、自由な発想で電話の相手を想像することはできるはずです。絵本を読んだら、家族で真似をしてみても楽しいと思います。
ちひろさんの淡い水彩画から、子供の楽しげな気持ちが伝わってきます。

編集後記

いかがでしたか?
いわさきちひろさんの絵は美しく情緒的で、見る人の心の奥にある大切なものを思い出させてくれます。
特に、いわさきちひろさんは子供の絵をたくさん遺しています。赤ちゃんや子供のちょっとした仕草や細やかな表情は、母親の心に強く響くものがあります。
今回紹介した本は、子供だけでなく育児中のお母さんにも是非読んでほしいものばかりです。是非、機会があったら手に取って読んでみて下さい。

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