玄関のアプローチは足が悪い人にとっては非常に重要な場所です。
アプローチの作りにおいて、足が悪くても出入りにしやすくなっているかどうかで、その人の外出頻度が決まっていきます。
外出頻度が多ければ多いほど気分も体も若く保つことができます。外出頻度が多いということは人間関係が多くなるということでもありますし、外出そのものがリハビリ的要素を持つからです。

マンションのアプローチ

マンションに住んでいると玄関は二つになります。
ひとつは自分の住戸の玄関、もう一つはマンションのエントランスです。
自分の住戸から出たところに、その住戸専用のポーチがある場合と住戸のドアが直接マンションの廊下に面している場合では使い勝手が全く違います。

60代以降もそのマンションに住むつもりで引っ越すなら住戸専用ポーチがあるマンションをおすすめします。
屋根付きのポーチがあると、雨の日などはそこで傘をたたんで一旦置いたり荷物を置いたりできるので玄関への出入りがとても楽です。
濡れた雨具や靴などを仮置きできれば家の中をぬらさずに済みます。

マンションのエントランスは建設当初から階段とスロープの両方が設置されています。
屋根がある場所に郵便受けなどが設置されているので傘を持たずに用事を済ませることができます。

マンション以外の玄関アプローチ

玄関アプローチで特に注意したいのが雨の日に楽に安全に玄関に入れるかどうかということです。
まずは床材ですが、濡れても滑りにくくてしかも歩きやすい材質にでなければなりません。大きな凹凸はすべりにくいけれどもでつまづきの原因になるので危険です。平らだけれどもざらざらした材質を選びましょう。
また、水たまりを作らないような構造にしましょう。日本家屋では玄関回りに飛び石を置いたり砂利を敷くなどをしますが、どちいらも歩きにくい上に水たまりを作りやすいという欠点があります。

ポーチには必ず屋根をつけましょう。
玄関前で濡れた傘を置ける、荷物を一旦置くことができる、雨の日も濡れずに鍵を開けることができる、濡れることなくドアの開閉ができるという構造は特にシニアでなくてもとても便利な構造です。

玄関ドアもできるだけ引き戸が望ましいのです。
もし、開閉型のドアしか設置できないのであればドアノブは丸型ではなくレバー型のものにしましょう。

アプローチにも照明を

アプローチの照明はフットライトにして足元を照らすようにしましょう。
自動センサーライトにしておくと外出して帰りが夜間になってしまっても安心ですし防犯にも役立ちます。

スロープはシニアが歩くには危険

車いす生活になってしまうと玄関アプローチにはスロープは必ず必要なものです。
ところが、実際には足腰が弱ってはいるものの車いすに乗るほどではないというのがごく一般的なシニアですが、そのような状態の場合スロープはかえって危険なものです。
スロープでは足の裏がまっすぐ地面につかないので不安定ですし人によっては足首に負担になってしまう場合もあります。
すべりやすいというのは足の弱いシニアには危険なのです。

もし、足が弱っているだけならスロープよりは傾斜のゆるい階段のほうがおすすめです。
傾斜がゆるくてステップに十分足が置ける階段、しかもしっかりした手すりがついている階段がシニアにとっては歩きやすいのです。
階段とスロープの両方を設置しておくのが望ましいのですが、玄関アプローチにそれだけのスペースが確保できる家はそう多くはありません。
そう考えると、玄関アプローチのスロープ設置はあまり急いでする必要はなさそうです。

車いす生活になってしまうと玄関アプローチのスロープ設置は必要不可欠なものになります。スロープは10㎝の高低差を1.2から1.5mの長さで登れるようにすると安全です。
この長さを確保できない時にはU字型やZ型にスロープを設置します。
いくら距離が十分にあるからといってあまり長い距離の直線のスロープも危険です。

また、スロープの幅は90cm以上必要です。車いすが方向転換できるだけの広さが必要なのです。

ただし、スロープはどの家でも設置可能なわけではありません。
もしスロープを設置できないような構造なら、昇降機の利用も念頭に置かなければなりません。昇降機は、買えば非常に高いものですがレンタルのものもありますので一度調べておいてはどうでしょうか?

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