勝手耳? 〜 老人性難聴について

落語やお芝居で、耳が遠い老人に大声で話しかける場面はよく出てきます。こういった場面では、なぜか老人は自分に都合の悪いことは聞こえなくて、都合のいいことだけ聞こえるという笑い話になるのです。このように自分に都合のいいことだけが聞こえることを『勝手耳』といいます。

実際に、年齢を重ねて聴力が衰えてくると、自分が気になる言葉は聞き取り易く、自分があまりよく知らない事柄は聞き取りにくくなります。普通、50歳を過ぎたころから段々と聞こえない音が増えてきます。日常的な会話、知っている言葉を聞く時にはあまり影響がないので気づきにくいのですが、初めて聞く言葉は何度も聞き直すようなことも起きています。始めに女性の高い声の「あ」や「さ」が聞き取りにくくなり、後ろから声をかけられたり、電話での会話では聞き逃す言葉が増えてきます。相手の口や表情が見えないときに聴力の減退が顕著に表れるのです。

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老人性難聴の症状

老人性難聴は普通、高音部が先に聞こえづらくなります。また、雑踏の中やテレビの音が聞こえている時などで会話するのが苦手になります。自分に関係のある音だけを聞き分けるのが下手になっていくのです。60歳を超えてくると、会話中に聞きづらい音が増えてきて、人によっては聞き直すのが嫌でついついいい加減な返事をしてしまうことも多くなります。進行が早い人は耳鳴りが始まったり、会話中の人の声が遠くから聞こえるように錯覚するなどの症状が現れます。

加齢に従って聴力が衰えるのはある程度しょうがないのですが、耳鳴りはがするとなると注意が必要です。耳鳴りは突発性難聴の初期症状でもあります。突発性難聴は加齢との関連性は低く若い人でもかかってしまうことがあります。ただ、シニア層の場合は耳鳴りを放置する場合が多く、治療が遅れて完治が困難になってしまうことが多いのです。耳鳴りが起きたらすぐに医師の診断を受けましょう。

老人性難聴の原因

  1. 加齢。内耳から聴覚中枢の細胞数が減ったり劣化したりして聴力が衰える
  2. 耳垢栓塞。耳垢が詰まって聞こえにくくなる
  3. 耳掃除の際に鼓膜などの聴覚器官を傷つけている
  4. ストレスが原因の心因性難聴。突発的に起きることが多い

老人性難聴の治療

加齢による難聴の場合

加齢による難聴に関しては、特に治療法が確立されているわけではありません。一般的には、補聴器を使用することで難聴を緩和する方法がとられます。コエンザイムQ10に老人性難聴を改善させることができるという報告もあります。コエンザイムQ10は非常に抗酸化作用が強いので老化を遅らせる効果があるのは以前からよく知られています。老人性難聴は進行が遅いために、本人にあまり自覚が無く、しかも聞こえにくい状況に慣れていくためについつい放置しがちになります。しかし、生活の中で危険を知らせる音、車のクラクションや警報などに気付くのが遅れるという問題があります。早い段階で補聴器を使うことをおすすめします。特に、車を運転する人は聴力ケアを念入りにする必要があります。

耳垢栓塞の場合

耳垢栓塞は高齢者に多い症状です。耳垢をとれば改善します。ただし、長期間放置された耳垢栓塞の場合自宅で耳垢を取るのは難しいので耳鼻科でとってもらいましょう。耳垢栓塞の程度によっては完全に耳垢を除去するのに数日かかる場合もあります。

突発性難聴の場合

突発性難聴の原因は主にストレスなので、年齢とは直接関係はありません。しかし、シニアは突発性難聴の初期症状である耳鳴りを放置する傾向が強いので、治療が困難になる場合が多いのです。もともと、耳に何らかの不調を抱えている場合が多いシニアは、耳鳴りもいつもの不調の一端ととらえていい加減に放置してしまいます。しかし、突発性難聴を完治させるのに一番大きな要因は早期治療です。耳鳴りを感じてから治療までの期間が短いほど治療効果はあがるのです。突発性難聴の治療は必ず入院が必要です。また、めまいを伴うかどうかも完治するかしないかの要因になります。耳鳴りがあれば一刻も早く医師の診断を受けましょう。

補聴器

補聴器は大きく分けると4種類あります。「耳穴式」、「耳かけ式」、「ポケット型」、「メガネ型」の4つです。この中で、メガネ型だけが骨伝導式です。難聴のレベルや質によって使い勝手が異なります。補聴器を使用する時には医師の指導を受けましょう。

老人性難聴の予防

老人性難聴の防止には、耳周りの血流を改善することが重要です。バランスのいい食事を心がけることはもちろんですが、特にビタミンEを積極的に摂取しましょう。ビタミンEは血流を改善する効果が高いので、難聴、眼精疲労、肩こりなどに効果があります。ウナギ、イワシ、卵黄などの他にカボチャやバナナなどの黄色い食品に多く含まれています。また、青魚に含まれるDHAやEPAも血流改善効果があります。耳周りに、熱過ぎない程度の蒸しタオルをあてても血行を良くすることができます。また、耳周りのマッサージも耳の血流改善に効果的です。目が疲れた時には、目がショボショボしたり痛かったりしますが耳は疲れていてもサインがありません。一日の終わりに軽く後頭部、こめかみから頬のあたりを痛くない程度にマッサージするだけでも耳の疲労は緩和されます。

普段イヤホンやヘッドホンを使う人は特に耳の疲労に注意をはらいましょう。聴力は、血流とともにストレスも大きく関係します。ウオーキングなどの有酸素運動は体全体の血流を改善するだけではなく、ストレスの解消にも非常に有効です。

耳栓睡眠

目は瞼を閉じると休養することができます。しかし、耳はたとえ睡眠中であっても働いています。時には、耳が聞こえない状態でも安全な環境を確保して耳栓をしたまま睡眠をとることをおすすめします。

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