アルコール依存症 ~ メンタルヘルス患者のお酒との付き合い方

鬱病、不眠症、統合失調症、心の病に悩む私がアル中を克服できたポイント『アルコール依存症』という病気をご存知でしょうか?
年間患者が増え続け、本人や家族を含めた周囲の人たちがとても苦しみ続ける病気です。
今では表現もやわらかく「依存症」という言葉が用いられますが、昔は「慢性アルコール中毒」、略してアル中とあまり良い言い回しはされていませでしたし、今でも度々使われています。

アル中をテーマにした作品では、故・鴨志田穣さん著の自伝的小説で映画化もされた「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」などが有名ですが、最近では本人が依存症を経験した漫画家さんが自身の体験を面白おかしく描かれた漫画なども発売されていて、見たり聞いたりすることもよくあるかと思います。

『お酒をたしなむ』というのは、古くからの文化でもあり、私たち日本人でも成人すれば普通に生活する限りお酒はとても身近なものになりますよね。
お正月は親戚一同集まって楽しく飲み交わしたり、はたまた仕事終わりのお父さんが仕事での愚痴をはき出しながら居酒屋に立ち寄り、つぶれながら帰宅したり……。
つまり、飲酒というのは日々疲れる人たちの“ストレスを発散させる効果があるのです。

しかし、そんな時にどうしても付きまとうのが飲みすぎになります。
社会的に仕事を持ったり、家事や育児をされる方にとってはそこまでヒドイ事にはならないし、アルコール依存症になる前に急性アルコール中毒を起こして救急車のお世話になり、再三と医師に叱られてトボトボ帰宅するのがオチです。

しかし、現在鬱病などメンタルヘルスの病と闘う人がこの症状に陥った場合。
当然、手軽に憂鬱な気分を飛ばしたり、酷い時には暴れたりできる飲酒に逃げてしまいますよね。
たしなむ程度、ができない状態です。

それを繰り返すと、晩酌がつい生活習慣になり、ついつい毎晩毎晩と繰り返すようになり、はたまた朝から晩まで飲むようになる人まで。。。

一度『アルコール依存症』と診断されてしまうと、自分の健康や周りへの迷惑を含め、そう簡単に「うるさい!!私は苦しんでいるんだから酒くらい飲ませろ!」とはいかないのがこの病気。

ましては鬱病をはじめとした、不眠症や統合失調症など、特に自身に精神的ストレスが大幅にかかるメンタルヘルスの患者さんが同時にこの病気を患った場合。
と、いっても『アルコール依存症(以下:依存症)』も十分に心の病です。
しかし、それとは別に何か重大なストレスがかかって心を病んだ人が、お酒に逃げてしまう……そんな時にどうするか?をテーマにしたいので、本記事ではあえて別物という書き方をさせたいただきます。

私がまさにこれに該当して、どん底まで突き落ちた所から何とかそれなりに普通の生活まで這い上がれた経験を元に、いくつか同じような境遇の方たちの参考になれるようなポイントを当事者目線から取り上げた文章を書かせて頂きたいと思います。

「ただでさえしんどいメンタルヘルス患者が、お酒にどっぷり浸かってしまったらとりあえずどうすればいいの???」をコンセプトに執筆さていただくつもりなので、専門的な詳しい依存症についての知識や鬱など他の精神疾患の情報を求める方は、ウィキペディアで調べるか、他の詳しく書かれた記事を参考にして下さればと思います。

鬱病だけど、お酒がやめられない!!

今日も呑んでしまう……鬱などの精神疾患とアルコール依存症について

私って、アル中なの?

現在、鬱病や不眠症、統合失調症を患って通院中。
そして、処方箋の薬をもらっているけれど辛い生活の中で「やっぱり一番心を癒してくれるのはお酒」なんて思っているそこのアナタ。
もう赤信号です。

正式に「依存症」と診断されていなくても、お酒を一番の拠り所にしている時点で心も身体も魔の手に侵食され始めていますよ。

依存症みたいだけど、私の健康は大丈夫?

まず、心の病と戦い、処方箋をもらって薬を飲んでいる人にとってお酒はかなり内臓に負担がかかります。
特に、不眠症などで服用する『眠剤』と呼ばれる種類の薬と一緒に飲んで寝酒をしている……、なんていうのはとても危険だと私は主治医から教わりました。

色んな病気の症状とそれにあった薬の種類はありますが、特にまず『眠剤』と『アルコール』は非常に相性が悪いのです。 (酒と睡眠薬で自殺未遂……なんてニュースもよく聞きますよね)
市販の風邪薬でさえ、お酒と一緒に飲んじゃだめだよ!と注意書きがされているはずです。

ここでギクリ!そとした方の大半は、経験者の私や知識を持った専門家が直接聞くまでもなくすでに内臓を痛めていると思います。
以下の項目に、思い当たる節はありませんか?

  • もうずっと慢性的に疲れが取れない
  • 胃が痛い、胃もたれがする
  • 食欲がない、ありすぎる
  • 下痢や嘔吐を繰り返す
  • 女性の場合、月経が止まった
  • 右の脇腹が痛むようになった
  • 喀血する(血を吐き出す)

一見して分かるように、下に行くほど危険だと思います。
と、いうよりもそこまでいけば自分自身でもヤバいという事は充分自覚していますよね。
「あ、私もうすぐ死ぬんだな」と、当時の私は感じていました。

心配な方は、まずは一度クリニックで依存的に呑まれている方がアルコールで一番ダメージを蓄積する『肝臓』の数値を検査される事を強くオススメします。
大学病院など大きな総合病院の精神科及び心療内科などにかかっている方は、主治医の先生で良いので「お酒の飲みすぎだから、肝臓の数値を調べたい」と相談してみて下さい。
いつもの先生が、内科まで紹介状を書いてくれるはずですよ。
ここで調べるのは『γ-GTP(γグルタミルトランスペプチダーゼ)』という数値になって、男性で50国際単位(IU)以下、女性で32国際単位以下とされます。
普通の学校や会社勤めなどをされている方でも、この項目の検査は定期的な健康診断でされるはずです。
高ければ高いほど大変な事になりますが、100以下であれば飲酒を中止すればすぐに元に戻るそうです。

その前に、「お酒に依存してしまうのですが、どうすればいいですか?」と相談できれば一番いいのですけれどね。

あなたの臓器、ボロボロかも!

アル中と薬で臓器が壊れているかもしれないが、離脱症状が出てしまう

肝臓を傷めると、やっぱりあぶない?

危ないです。
苦しい病はたくさんありますが、中でも『胆石』『すい炎』『結石』は“三大激痛”と言われるもので、どれもアルコールの大量摂取からくる事の多い病気で、特に肝臓を傷めると当然それらの病気にもかかりやすくなります。
しかも肝臓は沈黙の臓器とも言われ、なかなか手遅れになる前の初期段階で自覚症状が現れないとされています。

私は主治医と「身体に異常が出ても、それが原因で心にも影響が出るのでなるべく伝えないでほしい」との契約を結んでいましたが、それでも診断結果を見たお医者さんに「なんですかこれは……」と叱られました。
そして、アルコールの魔の手から身体を守る為に専門の機関(断酒会、依存症専門の医療施設)などを進められたのですが。。。

その頃の私といえば、心の病を言い訳に毎日毎日朝から晩まで飲酒してベロベロになり、そして毎回嘔吐し、ついには色んな所から血を吐いたり噴いたりして倒れていました。(オイオイ……ですよね)

じゃあお酒を止めれば、依存症は治るの?

しかし、いざお酒を止めようとしても依存症に付きまとう『離脱症状』。

たとえば、あなたはいざ禁酒をしようとした時、こんな風になりませんか?

  • お酒を飲まないと常に不安で、寝酒をしないと夜も眠れない
  • お酒を飲まないと手が震える
  • 生唾やしゃっくりがとまらなかったり、時には身体が痙攣したりする
  • ありもしないはずの音や声、モノが見えたり聞こえる

これも完全に私の経験上なのですが、これも下に行くほどデンジャラスゾーンになってきます。
もう、ここまでくると自分の意志ではどうこうする事が出来ないのです。
一応、このような症状を抑える新薬も今では出ていますが、お金もバカにならないし、抜群に効果があるかといえば今の所あまり話を聞きません……。
そもそも、私一人の力ではどうにもならなそう。
主治医もそう感じたので、真面目にバッサリとお酒を止める為の専門機関を紹介して下さったのだと思います。

しかし、依存症は「回復」は出来ても“治癒”は出来ないと言われています。一生付きまとうものです。
特に、そこまで行くほどお酒に対して依存体質の人は「少しなら……」と飲酒を再開し、また元の泥沼に陥ります。

専門機関ってどうなの?

分かりません。

何故ここまで書いてこんな無責任な事を言うかというと、私がお世話になった事が一切ないからです。
しいていえば、冒頭に書いたように映画や本、漫画にネットの知識から『強制的にもう絶対にお酒を飲めない環境を作る場所』という認識があります。

そしたらお酒、飲めなくなっちゃうじゃないですか。

何を言っているんだと感じられるでしょうが、私みたいな弱い人間がそんな所に通ったり閉じ込められたりして、お酒だけ止めれても最終的に笑顔では死ねないと思ったのです。
そして同時に、「自分の事なんてどうでもよかった」からです。

『アホか!!私はまだ大丈夫、専門機関にかかる!』という方は、自身の強い意志がある限りきっと回復の方向に向かいます。
是非、医師や地域の保健師さん等に相談して、適切な機関で努力されてほしいと願います。
インターネットでも「アルコール依存症 治療機関」などで検索すれば、いくらでも見合った場が出てくると思うので、まずは行動して負の連鎖を断ち切りましょう!心より応援します!!

それでも、先ほど書いた私のように「どうでもいい」と考えているはずなのに、毎日毎日地獄の苦しみを味わったり周囲へ迷惑をかけながら酒浸りになるアナタは、次の項目で書く文章を参考にして下さい。

結局、どうすればいいのさ?

メンタルヘルスとアルコール依存症に苦しむ自分、どん底まで落ちたらいったいどうすれば
まず、ここまで私の知り得る限り依存症になった時のリスクや対処法について書きました。
私は専門家では無いし、何か特別な資格を持っている訳でも無いので、分からない所は調べたり自分なりに補足したつもりです。
依存症のあなたは、お酒を止められそうですか?

それでも、今「ふ~ん、面倒だろうし無理だろうなあ」と思いながら焼酎をがぶ飲みしている、私と同じタイプの自堕落で自暴自棄な方へ送る、少しでも立ち上がり前へ進むきっかけになるテクニックを具体例として4つだけ紹介いたします。

(1)他に趣味を作る

特に鬱などで自宅療養中で、引きこもりがちな方向けです。
こうなってくると、暇なのでもう飲酒が「趣味」になって結果依存症になっている方も多いはず。

たとえば読書や音楽鑑賞、映画を観たりするインドアなモノでも全然良いです。アニメを観たり、ゲームをしたり漫画を読むのでもいいんですよ。
出来るのならば炊事洗濯などの家事や、整理整頓。生活に役に立つ趣味が良い所ですが、それが出来ないからお酒に逃げてしまうのですよね。
思い切って、何か興味のある面白いスポーツなどを始めてみるのも手です。
重度の鬱で身体を動かす事がほとんど出来ない方などには、難しいとは思いますが。。。

とにかく、何でもいいので泥酔して気持ちよくなる以外の「楽しみ」を見つけて下さい。
それに没頭している間は、お酒を飲まなくてすむはずです。

(2)周りの人に宣言する

家族や友人、特に自分の酒癖の悪さで迷惑をかけてる人がいいです。
「もう一滴も飲まない」と、高らかに宣言しましょう。

ムリムリと言われたり、また、酔って陽気になるタイプの方ですと、家族や友人もそこまで深刻にならずあまり取り合ってはくれないかと思います。

しかし、そこでめげてはいけません。

お酒を止めれば、健康はもちろん美容にも確実に効果が出てきますし、その時間を使ってもっと有意義に色々な事が出来るようになります。
いい事尽くめです、自分の為にもなりますし、実際に禁酒が成功すればきっと周囲からのあなたへの見る目も「努力したんだなあ……」と変わるはずです。

人から信頼を得て自信を持つというのは、心の病を治していく上でとても大切な事になります。

(3)インターネットなどで、同志を見つける

(2)で上げた例は個人的にはかなり効き目があると思うのですが、たとえば対人恐怖症などを患って人と関わるのが怖い……または友人や恋人や家族なんていない、いても信頼できない、なんていうケースの場合。
(そもそもこの記事は、そんな悲しい色んな意味で独り身な方向けに書いているつもりです……。)

たとえば、インターネットの掲示板やSNSで同じように「禁酒」を志す仲間を探してみると良いと思います。
対人恐怖症でも、たとえばメールでなら、ブログのコメント欄でならば、ツイッターのリプライでなら……と自分の気持ちを文章として表現すれば人とコミニュケートする事が出来る方は多いかと思います。

たとえば「禁酒仲間募集」などと検索すれば、同じように依存と戦う人たちの交流の場などがいくつか出てくると思います。
そういうオンライン上のやりとりで、禁酒、断酒のモチベーションを上げて頑張るというのも一つの手です。
時には励ましたり、呑んでしまった同志を叱ってみたり。
あまり熱中しすぎると、「この人も禁酒失敗したんだから、自分も呑んじゃえ」なんてなってなってしまう諸刃の剣ですがそこは引き込まれすぎないよう。。。

もしかしたら一つの同じ目標を通じて知り合った誰かと、お酒の事だけではなく長い付き合いの友人になれるかもしれませんよ。

(4)じょじょに減らしていく

どんなに尻を叩かれても、結局は飲酒に戻ってしまう。
または、(3)の方法すら上手くいきそうになく「とめてくれる人間なんて周りに一人もいねーよ!」という方へ。

ハッキリと申し上げると、もう、あなたにいきなり「断酒!」は無理です。
今日、ビールを六缶開けたなら明日は三缶、翌日には一缶と減らしていきましょう。

だって、全く飲まないと解脱症状が辛いもんね。
私は、バッサリと断酒したつもりが手がブルブルと震えてそのうち体中が痙攣。
台所に行くとアヴェ・マリア が流れる、トイレに行くと異国のラッパーが見えて私をDis(批判)ってくる、という幻覚幻聴に悩まされたあげく、ワラをもすがるようにせっかく休まってきた臓器へと大量に酒を流し込み生死の境をさまよって運ばれ、救命救急の方々に迷惑をかける……という大失態を犯しました。

これについては、主治医から「優秀を演じすぎようとするのも、どうかと思いますよ」とのコメントを頂いています。
変な方向に脱線しましたが、とにかく初めから突っ走りすぎて大失敗しては元も子もありません。
少しずつ減らしていきましょう。

その内「もう、これっぽっちなら飲まなくていいわ」と思えるかもしれません。

まとめ

色々と書かせていただきましたが、もちろんお酒は飲み会など楽しい場所を作ったり、ある程度の気分転換としてとても大事なものだと思います。
依存症患者の治癒には『禁酒』と『断酒』があって、後者は「今後の人生において一切お酒を呑まない」という誓いを立てた生き方を選ぶことです。
私は現在、機会がある時以外に日常的には飲酒をしない禁酒でなんとか立ち直っていて、断酒という選択をする気はありません。

色々な依存症の対処法で言われている、「全く飲むな!」は当事者の私の持論からはとても言えないのです。
前半で薬とお酒をカクテルにして飲むことに関しても散々注意しましたが、とあるカウンセラーさんに「それで、身体を壊さずにリズムを保っている子もいるよ」と教わった事もあります。

しかし、一度依存症になれば、アルコールは天使からは真逆の大魔王へと変貌します。
最後に書かせて頂いた「結局、どうすればいいの?」ですが、もちろん全て私が試して効果のあったものを上げています。

しかし項目の(2)で上げている宣言に関してですが、私はそれをやった上でまた元通りになり、親しい友人に「お前、ビックマウス叩いといて実行しないとか最低だぞ」と割と真面目なお叱りを食らいました。
そこで初めて気付いたのが、「自分は常に独りぼっちで私がいくら健康を崩そうがましてや死のうが、誰も何とも思わないというのは違ったんだな」という事です。
大人になってから、本気で自分の為を思って怒ってくれる人がいるという事はかけがえのないコトです。

もし、今あなたに大切に思える人たちが少しでもいるのならば、その人たちの期待や想いを裏切らないようにしましょう。
とにかく以前の私くらい重度の依存症になった時、とりあえずはどうすれば自分に気合いが入れられるかというと、それはもう誰か信頼できる人の力を借りるしかないのです。
だからといって「周囲の愛が自分を救う!」なんて、ロックンロールな事も私には言えません。
重度のアル中だった私でさえ、他人への頼り方が解らずこのまま独りで心と身体を壊して死んでいく。。。と頑なに思っていたのですから。

心を病んで傷付いていれば、なかなか人の小さな“優しさ”に気付けないものですが、それはとてもあたたかいモノなのです。

そして自分の努力が実って心身ともに健康になれば、そのうちお酒や薬なんかなくたって楽しく生きていけるようになると私は思います。
その時協力してくれた人たちには、感謝の言葉を100言うよりも、元気になってからその人たちの誰かが困った時に助けてあげましょう。

次に呑む時は、心から幸せで嬉し涙を流せる日になるといいですね。

アルコール依存症克服記事の終わり、お酒はハッピーな時に呑みましょう

※ここで出てきた医学の話しについては、全て素人の私が自分の体験やネットなどで調べたソースを元に書かれています。
何か間違った知識が書かれていた場合、メールフォームよりご指摘下されば幸いです。
心配事がある方は、まずは病院へ行って医師に相談する事から始めましょう。

<執筆&イラスト:十八番

■参考資料と引用作品
* 「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」 ※映画の公式サイト、ムービーが流れるので音量注意。
* アルコール依存症-Wikipedia

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