学校検尿では何を調べているの?

学校では、定期健康診断の一つとして児童生徒の尿検査を行っています。学校検尿では何を調べているのか、診断結果から分かること、採尿のポイントなどについてまとめます。

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学校検尿の意義

昭和30年代に潜在性の腎臓病が児童生徒の間で多数存在していることが明らかとなり、昭和48年より学校検尿が導入されました。その後、糖尿病の増加が社会問題となり、平成4年からは糖尿の検査も義務化されることになりました。

学校検尿では、小学生で1万人に3〜5人、中学生で5〜10人の慢性腎疾患が発見されています。早期発見、治療すれば治癒したり、腎不全になるのを防ぐことができるといわれ、その子供の将来にとっても大切な検査です。

現在日本では人工透析を受けている患者は30万人を超えており、そんな中、学校検尿は透析導入者数の減少に役立っています。

診断結果から分かること

学校検尿で、血尿や蛋白尿など陽性結果が出ることがあります。

血尿の原因疾患は多彩で、腎臓から尿道までの何らかの病気、時には血液の病気で血尿になることもあります。腎炎のはじまりの可能性もあるため、年3〜4回検査を受けましょう。採取した尿がパッと見て分かるくらい濃い血尿である場合、精密検査が必要です。

蛋白尿の場合、腎炎の可能性が考えられるので、精密検査を受けましょう。ただ注意したいのは、蛋白尿の陽性者の中には、病気ではない健常者が10%いると言われている点です。体を反らせるなど、ちょっとした体勢の変化でも蛋白尿がでる人がおり、安静状態では陰性になります。これは体位性蛋白尿と呼ばれていて、病気ではありません。一種の体質と考えられ、思春期を迎えると自然に出なくなるようです。

血尿と蛋白尿の両方が陽性となった場合、慢性腎炎などの腎臓病の可能性があるため、精密検査が必要です。

しかし、学校検尿で陽性だったからといって必ず病気ということはありません。治療でよくなることも多いので、あまり心配し過ぎず、念のため病院でしっかり検査を受けましょう。

気を付けたい!採尿のポイント

採尿の際は以下のことに気を付けましょう。

  1. 前夜、必ず排尿して寝る
  2. 朝起きたらすぐにトイレに行って採尿する
  3. 少し排尿した後の中間尿を取る(雑菌の混入を防ぐため)

採尿は必ず朝起きてすぐにしましょう。前日の尿を提出すると、細菌が繁殖して蛋白が偽陽性になったり、血尿が消失したりして正しい診断ができません。

早朝尿を取り忘れて学校で採取してしまう子もいますが、この場合、体位性蛋白尿が出やすくなり、陽性になってしまうことがあります。

また、女子は生理中に検査日が重なってしまった場合、蛋白尿や血尿が陽性となることがあります。検査日をずらせる場合はずらしてもらい、難しい場合は2次検尿を受けましょう。

【参考文献】
「学校検尿について 学校での腎臓検診」
「学校検尿の意義」つるのぼるクリニック小児科
学校検尿 of 福岡赤十字病院小児科
※くまにちあれんじ2015年5月2日子育て応援クリニックQ&A「学校検尿で分かること」
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