カレイシュウ、なんて嫌な言葉でしょう。
つい、10年ぐらい前にはこんな言葉はなかったのです。

昔の日本は2世代3世代同居は当たり前でした。
子供たちは、生まれた時からごく普通におじいちゃんやおばあちゃんと一緒に暮らしていてシニア世代の臭いは生活の中に溶け込んでいて特に意識もすることが無かったのです。

ところが、核家族化が進んで若者は自分の親が年齢を重ねていってはじめてシニア世代と接するようになります。
そこではじめてシニア世代の体臭に気付いて違和感をもつようになります。

加齢臭はつい最近の出来事

加齢臭という言葉が世に出たのは2000年ごろです。
ヒトは年齢を重ねるごとに体臭が変化し、変化する原因はノネナールという物質であることがわかりました。

加齢臭(カレイシュウ)という言葉を作ったのはノネナールの発見者である資生堂の土師信一郎博士のグループです。
いくら嫌な言葉でも、現実にそれが存在する以上、改善するためには直視しないわけにはいかないのです。

加齢臭のしくみ

人は皆汗をかき、それなりの体臭をもっています。その汗の中には過酸化脂質という物質が含まれています。
過酸化脂質とは、コレステロールや中性脂肪が活性酸素によって酸化された物質、要するに脂性の老廃物のことです。

一方で40歳以降から皮脂の中に9-ヘキサデセン酸という物質の分泌量がふえていきます。
過酸化脂質と9-ヘキサデセン酸が結合して合成されるのがノネナールという物質です。

このノネナールこそが加齢臭の原因となる物質なのです。
ノネナールを合成する仕組みは男女とも同じです。

加齢臭は男性にも女性にもあります。
ただ、基本的に男性の方が脂質の分泌量が多いために加齢臭は男性のほうが比較的強い傾向があります。

加齢臭と生活習慣

喫煙、過度の飲酒、不規則な生活を続けると過酸化脂質の量がふえます。
まずは、タバコやお酒の量を減らしましょう。
そして規則正しい生活を送るように心掛けましょう。

また、過度のストレスで過酸化脂質の量が増えます。
適度なストレス発散方法を身に着けておきましょう。
休日に、ただ、だらだらと寝て暮らすと疲労物質は体の中に蓄積していくばかりです。
掃除や洗濯は軽い達成感もありますし、生活臭そのものの排除にもつながります。
軽いスポーツやカラオケは最も一般的なストレス発散方法です。
趣味に没頭するのもいいストレス発散になります。

衣類はいつも清潔なものを身に付けましょう。
特に肌着は毎日かえましょう。
昨日の加齢臭は今日に持ち越さないというわけです。

加齢臭の原因の根本は脂質

脂質の分泌を減らすということが根本的な加齢臭対策なのです。
それには、食生活の改善が必要です。
肉好きの方は特に脂身が好きという方が多いのですがこれはNGです。
脂身の少ない肉を選びましょう。

魚にはDHAやEPAなど血液をきれいにする脂肪が含まれているので過酸化脂質の量を減らします。

日頃の調理に使うあぶらもできるだけごま油やオリーブ油にかえて血中コレステロールを減らしましょう。
ラードやヘッドは油に味があっておいしいのですが血中コレステロールは増えてしまいます。

意識して抗酸化物質を食べましょう

緑茶、コーヒー、紅茶、大豆、赤ワイン、ごまなどを摂取すると過酸化脂質を減らすことができます。
お酒を飲むなら、少量の赤ワイン、お茶を飲むなら緑茶、調味料なら味噌や醤油、ドレッシングなら胡麻ドレッシングをつかうとポリフェノールを摂取することができます。

また、ねぎ、わさび、しょうがなども血液を浄化する成分が含まれているので過酸化脂質を減らすことができます。ビタミンEやCも抗酸化作用の強い栄養素です。
イチゴ、レモンなどのかんきつ類、サツマイモもビタミンCが多い食品です。
バナナはビタミンEが多いくだものです。

もし、偏食があるのなら

日頃から食生活に気を配ってはいても、実際には好き嫌いもあれば環境によっては食べられない食品もあります。

特に深刻なのが魚嫌い

魚がいいことはよく知っていてもあの生臭さには耐えられない!という人はぜひフィッシュオイルのサプリメントを利用してください。
加齢臭防止以外にもおおよそ老化と関係がある事柄全般にいい効果があります。

ビタミンEやCのサプリメントもおすすめ

ビタミンEに関しては余程大量に摂取しない限り過剰摂取による副作用がないといわれています。
またビタミンCは過剰に摂取しても尿と一緒に排泄されてしまいます。
過剰摂取のリスクよりは不足するリスクのほうが多いビタミンです。

その他にも、セサミンやブルーベリーなどのポリフェノールのサプリメントも有効です。

加齢臭はいわば老化のサイン

加齢臭を防止することは成人病を予防することにもつながります。

さわやかイメージを演出しよう

加齢臭は人間が年齢を重ねていく過程での自然な現象です。
完全になくしてしまうことはできません。
人にさわやかな印象を与えることで加齢臭を感じさせないという手立てもあります。

本当はそんなに加齢臭は強くないのに、マイナスイメージがあるために加齢臭が強いと感じられてしまう人もあります。

たとえば、服装がよれよれだったり、人前でげっぷをする、爪楊枝を使いながらしゃべる、お茶でうがいをするなどの食事マナーは若い世代には大きな抵抗感があるものです。

その他にも、異性の年齢や容姿に関する発言が多すぎたりすると、そのマイナスイメージから加齢臭が強いと感じられてしまうこともあります。
現代の若者のマナーを理解するのも、さわやかイメージを演出する大きな手がかりになります。

また、加齢臭を気にするあまり、強いフレグランスや香りの強い柔軟剤を使用すると逆効果のことがあります。
フレグランスなどは慣れてしまうとどんどん多く使う傾向があります。
気を付けたいところです。

まとめ

加齢臭の原因はノネナール、対策は脂質の分泌を減らすこと!

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