まほろ駅前多田便利軒

『まほろ駅前多田便利軒』は、三浦しをんさんによって便利屋の姿が描かれた小説です。
私も直木賞を受賞したときにすぐ読んだのですが、映画でも公開されていますね!
さて、このような変わった依頼は、実際のところ本当に便利屋に来るのでしょうか?

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ひとの悩みやお困りごとは本当に様々なので、便利屋にはいろいろな問い合わせが来ます。

しかし、例えば地方で、チラシから集客している便利屋さんは、主に不用品回収や住まいの修繕・ハウスメンテナンス,草むしりや庭掃除,引越しの手伝いなどをしており、ご依頼者も高齢者が多いので、そんなに変わった依頼というのはないと思います。
地域密着で活動していますから、「秘密厳守で」というのも難しいのかもしれません。
でも、馴染みの便利屋さんに気軽にお願いできるので、ひとり暮らしのお年寄りや足腰が少し不自由になってきた高齢の方には、喜ばれるサービスと思います。高齢者の買い物代行といったサービスも今後は増えてくるかもしれませんね。

一方で、東京などの都心で、インターネットから問い合わせがくる内容は、本当に様々です。
わたしは今は京都に引っ越しましたので、そんな変わった問い合わせもありませんが、東京・世田谷で便利屋を営業していた頃は、様々な問い合わせがありました。

例えば(もう5年以上も前の)ある日の朝、数人の便利屋さんとミーティングをしていた時です。
女性の方から「DVの被害にあって、逃げ出してきた。実家に帰りたい。」と電話連絡を受けました。
すぐに、当時見習いにきていた新人便利屋さんを派遣し、保護しました。
痛々しい傷跡です。肌着の上に上着を羽織って急いで出てきたような格好でした。
お願いされたことは、
(1)地方銀行の口座しか持っていないので、降ろせるATMの場所を調べてほしい
(2)田舎の駅までの最善な移動経路を調べてほしい
(3)銀行までのタクシーの手配
の三点です。
ただ、とても疲れきっていて、着いた途端に眠ってしまいました。
仕事があったので彼女をひとり部屋に残してみんなで現場に向かい、スーパーで食事を買って戻ってみると、ようやく少し落ち着いてきた様子です。
買ってきた食事(たしかオムライス)をあっという間に平らげて、まだちょっと足りない様子。。。部屋にあったお菓子で我慢していただきました;

とりあえず、インターネットで(1)(2)を調査し、タクシーを呼ぶとともに、DV被害にあったときの相談所やシェルター(駆け込み寺)などの情報も提供し、帰省の手はずを整えました。

もちろん彼女は、一文無しです。
「料金はおいくらですか?」と聞かれたので、調査に掛かった時間分の料金と立て替えた費用分を紙に書いて、振込先の銀行口座を教えました。
夕方ころに、彼女はタクシーに乗って、出発しました。
私は、彼女の名前も住所も、連絡先も聞きませんでした。
正直なところ、料金が振り込まれるとは思っていませんでした。。。(ごめんなさい^^;)

その後しばらく日にちが経ち、彼女のことも気にしなくなっていた頃(2週間後くらいだったでしょうか)、
彼女からお金の振込と共に、メッセージが送られてきました。いまは実家にいるとのこと。しばらくは田舎に居るとも書いてありました。
嬉しかったですねー。
お金が振り込まれたとか安否が確認できたとか、もちろんそれも無いわけではありませんが、
なんというか、人との繋がりというか、一期一会の信頼関係というか。。。
ほんの10時間くらいの出会いと別れだったのですが、便利屋として、彼女の人生のほんの一部をお手伝いできたこと。
すごく嬉しかったことを覚えています。

<お困りごとはアフターケアーも万全の多田便利軒へ>まほろ駅前多田便利軒

三浦 しをん¥ 349

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