2歳くらいになると子供は自己主張するようになり、この頃から子供同士のトラブルが多くなります。
子供同士の喧嘩に親はどう対処すべきか、考えておきましょう。
子供同士の喧嘩で学べることも多い
「喧嘩」は子供にとって悪いことではありません。むしろ、人間関係について学ぶ貴重な経験となることが多いです。
2歳頃になると、「噛みつく」「たたく」「爪でひっかく」などの喧嘩が起きやすくなります。これは、まだ言葉で相手にうまく気持ちを伝えられないために、手が出てしまうのです。また、この時期は相手の気持ちまで考えられないので、お互いに欲求と欲求のぶつかり合いになってしまいます。
基本的に見守っていて大丈夫ですが、様子を見ていて危ないときや、怪我をしそうなときは止めましょう。その際、簡潔な言葉で基本的なルールを教えてあげることが大切です。例えば「使いたかったら貸してって言おうね」「叩いたら駄目だよ」などです。繰り返し根気強く伝えることで、子供は少しずつ自分の取るべき行動について学んでいきます。
5~6歳になると、相手の気持ちを考えることができるようになります。どうやったら喧嘩をせずに自分の要求が通るか考えて交渉したり、喧嘩した後相手と仲直りする方法は何だろうと考えたりできるようになります。
親としては色々心配して口を出したくなりますが、基本的に干渉は不要です。子供が自分の力で考え、解決策を見つけることが自立に繋がります。
ただし、近年は喧嘩の経験が少ない子が増え、やっていはいけないことを理解していない子も多いです。例えばこの高さから落としたら大怪我をするとか、コンクリートの上で突き飛ばしたら大変なことになるとか、体のこの部分は急所だから殴ったら危ないなどが分かっていないのです。そのため、いざ喧嘩になったとき「そんなつもりはなかったのに相手に大怪我をさせてしまった」ということが起きます。
そういうことが起きないためにも、多少の喧嘩は大目に見て、何が危ないか学ばせる必要もあるのではないかと思います。幼児期の喧嘩については大人がしっかり見守り、本当に危ないときはすぐに止められるよう待機しましょう。
事前に対策できることは何か
子供の同級生や友達、近所のママたちと、普段からコミュニケーションを取って良い関係を築いておくと、子供同士のトラブルが発生したとき慌てなくて済みます。
子育ての方針や喧嘩に対する対応の仕方は家庭によって異なるものです。母親同士気軽に話せる関係なら、お互い家庭の方針を話し合っておくと良いでしょう。
その後も保護者として小学校、中学校と長く付き合う関係ですから、無理をせず、疲れない距離感で付き合えると良いですね。
トラブルが起きてしまったら
幼児期は親が見ている前で子供が喧嘩をしたり、怪我をさせてしまったりということが起きます。怪我をさせられた側の親であっても、相手の立場を考え、一方的に責めることはやめましょう。自分の子供も間違って友達に怪我をさせてしまうことがあるかもしれません。親同士、「お互い様」という気持ちで接したいものです。
子供が落ち着いたら話をゆっくり聞いて、子供の気持ちに共感してあげましょう。そして、どうすれば喧嘩にならないか、対処の仕方を教えてあげましょう。
幼稚園や保育園の先生から、子供同士で喧嘩があったことや、怪我をさせてしまったことなど聞くこともあるでしょう。何があったのかはっきり分かるケースもあれば、事実がよく分からないケースもあります。
まずは子供から事情を聴き、相手のお子さんと親へ謝罪の気持ちを伝えましょう。小さなトラブルであっても、放置せずに話し合い、コミュニケーションを取ることが大切です。誤解やわだかまりが後に残らないよう努めましょう。