ベビーカーと幼児用座席がついたショッピングカートは、子育て奮闘中のパパやママがよく利用するものの代表です。
しかし、誤った使い方をして子供が重軽傷を負う事故が多く起きています。事故を予防するために、注意すべきことをまとめます。
ベビーカーの誤使用に注意
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、ベビーカーや自転車の誤使用が原因で子供が怪我をする事故が2015年度までの5年間で60件も報告されています。このうち24件は骨折や指の切断など重傷です。
最も多い事故はベビーカーの開閉時に子供の指を挟む事故です。また、ベビーカーのベルトが緩んで子供が落下する事故も多く起きています。
ハンドルのロックが不十分であったために、わずかな段差でベビーカーが前転して乳児が落下、頭の骨を折る怪我をした例もありました。
ベビーカーの不具合が事故に繋がることもあります。たくさんの兄弟姉妹がいて長年使い続ける場合は特に注意が必要です。時々ベビーカーの点検をして、不具合がないか確認しましょう。車輪が劣化していないか、ベルトの調節具合に問題はないかチェックするようにしましょう。
子供の荷物やたくさんの買い物袋を乗せると、その重みでベビーカーがひっくり返ることがあります。ひっくり返らなくても、バランスが悪くなり少しの段差で転倒したりすることがあるので十分気を付けましょう。
ショッピングカートの事故
小さいお子さんを連れて買い物する場合、ショッピングカートを利用するという方も多いでしょう。しかし、6歳以下の子供がショッピングカートから転落して頭を打つなど重軽傷を負った事故が、2016年10月までの5年半で108件も起きているそうです。
年齢別では1歳が35件、2歳が31件、3歳が19件となっています。
多いのは転落事故です。例えば親が目を離した隙にカート上で立ち上がったり、商品に手を伸ばそうとして身を乗り出した結果、落ちて頭を打ったりするする事故が起きています。
また、カートの間違った利用の仕方による事故も目立ちます。例えば幼児用座席ではなくカートのカゴ部分に乗ったり、カート下の荷台部分に乗っていてカートごと倒れて怪我をしたとか、子供が下からよじ登ろうとして転ぶなどです。
ショッピングカートを利用する場合は、安全ベルトがあれば必ず着用するようにし、子供が立ち上がったり身を乗り出したりしないようによく注意する必要があります。子供から長く目を離したり、カートから離れて商品を取りに行ったりしないよう気を付けましょう。
時間に余裕を持って行動、しっかり確認を
ベビーカーを押して電車に乗り込もうとして、ベビーカーが電車のドアに挟まり、100メートルも引きずられるという事故が東京で起きています。
電車のドアのセンサーは15ミリ未満の物を感知せず、そのためベビーカーの前の車輪部分を挟んだまま発車してしまったということです。幸い子供は乗っておらず、けが人はいませんでした。
ベビーカーで電車に乗る際は余裕を持って行動し、少しでも危ないと思ったら次の電車を待つようにしましょう。
時間に追われていると確認を怠り、事故が起きやすくなります。子供連れで行動するときは、安全を第一に、事故防止のための注意を怠らないようにしましょう。