2017年3月、東京都は「ドアの安全性に関する調査結果」を公表しました。
それによると、子供が指をドアに挟まれる事故が多発していることが分かります。中には指の骨折や切断という重大事故も含まれています。
今回は、指挟み事故を防止するために注意すべきことや、保護者が取るべき対策についてまとめます。
どんな事故が起きている?
調査によると、指を挟まれる事故は0~4歳が最も多くなっています。都内では年間10人前後の子供がドアで指を切断しているそうです。
指が挟まれた場所は自宅の室内ドアが最も多く、次いで自宅の玄関ドアが多くなっています。その他、トイレのドアやクローゼット、外出先のドアなどで挟まれたというアンケート結果が出ていますが、全体の6割以上が自宅の室内ドアで指を挟んでいます。
挟む場所はドアの取っ手側が4割、ドアの蝶番側が5割、ドアの下の隙間が1割ということで、ドアの開閉部分に気を取られて、蝶番側への注意を怠っていることが考えられます。
また、近年は室内換気のためドアの下に隙間がある家が増えており、ドアの下で指を挟む事故も増えています。例えばハイハイしている赤ちゃんがドアの下の隙間に手の指を挟んだり、子供が勢いよくドアを開閉した際に、近くにいた他の子供の足の指がが挟まるなどです。
特に玄関ドアの蝶番側は死角になりやすく、子供が蝶番側の隙間に手を置いているのに気付かず玄関ドアを閉めて怪我をする事故が多発しています。
怪我をしたときの対処法
まず指が動くか、曲げ伸ばしできるか確認しましょう。骨折が疑われるときや、流血がひどいときはすぐへ病院へ行きます。総合病院、整形外科、皮膚科などで診てもらえます。万一の時はどこの病院へ連れて行くか、タクシーを使う場合はすぐ電話をかけられるよう前もって調べておきましょう。
怪我がそれほどひどくない場合は流水で冷やし、その後アイスノンなどで冷やして様子を見ましょう。どんどん腫れてくるようなら、やはり病院で一度診てもらいましょう。
判断に迷ったら、小児救急電話相談「♯8000」など、小児科医師や看護師へ相談できる場所へ電話しましょう。
普段から、緊急時に取るべき行動を決めておくと、パニックにならずに済みます。
防止グッズを活用しよう
子供の指挟み事故を防止するためには、毎日の生活の中で、ドアの開閉時には危険が伴うことを意識して、注意する習慣をつけることが大切です。その上で、自宅での事故をできるだけ防ぐために、便利な防止グッズを活用しましょう。防止グッズには3種類あります。
- ドアノブ側、引き戸などの開閉部に設置するクッション材
- ドアの蝶番側に設置して指挟みを防止するフィンガー・アラート
- ドアと床に挟んでドアを止めるドアストッパー
いろんな商品が出ているので、便利に活用して事故防止に努めましょう。