子供がいる家庭の防災術

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地震、水害、津波、噴火……。いつ起こるか分からない自然災害に対して、備えなければと思いつつ、なかなか準備ができていないご家庭も多いようです。

具体的に何を準備すれば良いのか戸惑う声も聞かれます。

子供がいる家庭の防災を考えます。

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非常時は身近なものを利用しよう

基本の備え

災害はいつやってくるか分かりません。基本の避難グッズは必ず用意しておきましょう。

緊急避難用の「非常持出袋」は、非常事態にすぐ持って家を飛び出せるよう、重くなり過ぎないようにすることが大切です。

それとは別に、家族1週間分の水と食料は備蓄しておきましょう。家や車などに分けて保存することをおすすめします。

「非常持出袋」の内容は必需品に絞ります。基本は懐中電灯、軍手、乾電池式の携帯電話充電器、携帯ラジオ、500mlの水1本、着替え(入らない場合は下着だけ)、非常食などです。

これとは別に、各家庭で必需品が追加されます。例えば、赤ちゃんがいるならオムツやミルク、アレルギーや持病があるなら薬が必須です。季節が冬なら使い捨てカイロや防寒のためのサバイバルシート、夏なら水をもう1本、熱中症対策の塩あめなども必要です。

できれば家族それぞれ一袋ずつ「非常持出袋」を準備しましょう。小学生以上なら、一人一つ持てます。楽々持って歩けるように最低限の必需品に限るのがポイントです。

避難所で手に入りにくいものはミルク、離乳食、アレルギー食、オムツ、子供用の小さな靴、おもちゃなどです。おもちゃは不安な避難生活で子供のストレスを減らしてくれます。これを考慮して、各家庭で準備すべきものを決めましょう。

パーソナルカードを作ろう

特に子供は、非常時に大人とはぐれてしまう心配が大きいです。そんな心配を解消するために、子供のための「パーソナルカード」を作りましょう。

パーソナルカードには、子供の住所、氏名、生年月日、血液型、アレルギーや持病、かかりつけ医、薬、家族の名前や連絡先を書きます。それを名札ケースに入れて、子供の首にかけます。ケースの中に家族の写真や公衆電話用の10円玉を入れておくとより安心です。

いつでも助けを呼べるよう、笛もつけておきましょう。これを子供用の避難リュックに入れておき、非常時は首から下げて行動するようにします。

非常時は、身近なものを利用する

災害が広範囲で起こると、長い間物資が届きにくい状態が続きます。用意していた備蓄が底をつくこともあるかもしれません。生活必需品がなくなって困ることも考えられます。そんな時に役立つのが古新聞やポリ袋です。

古新聞を丸めて大きなポリ袋に入れ、そこに足を入れると暖を取れます。断水でトイレが使えないときは、古新聞とポリ袋で即席トイレもできます。ポリ袋は止血などの応急措置にも使えます。また、雨の時の簡易レインコートとしても使えます。

断水が続いて水が少ししか手に入らないときは、ポリ袋に飲料水と水を入れて鍋で湯を沸かし、30分煮ればお米が炊けます。鍋に入れる水は雨水や川の水でも大丈夫なので助かります。この方法で野菜を煮ることもできます。

赤ちゃんのオムツがなくなって困ったときは、レジ袋とタオルを使って簡易オムツが作れます。

このように、万一の場合は家庭にある身近なものを利用して乗り切る方法があることを知っておきましょう。

無理なくできる防災術

次に、災害時に子供たちを守るために、日常で無理なくできる防災術についてご紹介します。

日常の生活の延長でできること

身近で地震などの災害があると備えの大切さを痛感する私達ですが、落ち着いた日常が続くとつい気が緩みがちになってしまいます。
例えば、「非常持出袋」を準備したけれど、もう何年も中身をチェックしていない。子供が大きくなったけれど、サイズが合わない着替えを入れっぱなしにしている。そんなことはありませんか?

防災の備えに関しては、無理なく日常の中で続けられる方法を選ぶことがポイントです。例えば、以下のような方法があります。「これなら続けられる」という方法を見つけましょう。

  1. 食材や水の備蓄を1週間分用意し、使った分だけ買い足していく
  2. 車のガソリンが半分になったら満タンにするように心がける
  3. お風呂の水はためておく
  4. 車に毛布と水を常備
  5. 家に現金を多めに保管しておく
  6. アレルギーや持病がある場合は、薬がなくならないよう早めに受診しておく

食材は、自分たちが普段食べ慣れたもの、食べたいと思うものを用意するのがポイントです。缶詰やカップめん、温めれば食べられるレトルト食品に、子供の好きなお菓子も加えましょう。賞味期限がいくら長くても、あまり好きではないものは無駄になることが多く、備蓄を続ける気持ちが続かなくなりがちです。

災害時は避難所で野菜が手に入りにくくなります。野菜不足を防ぐために、野菜ジュースや野菜入りのレトルト食品も意識して用意しておきましょう。普段とは異なる過酷な環境の中、体調を維持するためにも食事はとても重要です。

断水や停電への備えも忘れないようにしましょう。災害時はATMが使えなくなります。

日用品の備蓄をしよう

普段は意識しませんが、災害時にとても役立つ日用品があります。ポリ袋、新聞紙、ラップ、ウェットティッシュ、使い捨てマスクなどです。赤ちゃん用のおしりふきも、さっと汚れをふき取れるので断水の際は重宝します。ラップは、お皿に敷いて使うとお皿を汚さずに済みます。

カセットコンロも、ライフラインが復旧するまで調理器具として活躍します。キャンプが趣味というご家庭では、テントや寝袋も災害時は役立ちます。ヘッドライトがあると、避難するとき両手が使えるので、子供を抱えて逃げることができます。

日頃使っている日用品で、災害時に役立つものは多めにストックしておくと心強いです。

日々の心得

普段から家族でお互いの予定を話すようにしておくと、万一の時の安否確認の手掛かりになります。

近所の人達との挨拶や交流は、緊急時にお互いを助け合う力になります。特に小さなお子さんがいるご家庭では、親が不在の際に頼れる場所があると安心です。ママ友の交流も大切にして、もしもの時にお互いに頼れる関係を作っておきましょう。

災害時、親子が一緒にいるとは限りません。もしものときの待ち合わせ場所をどこにするか、親子で話し合っておきましょう。地震で屋内が危険な場合は近所の公園、大雨の場合は公民館など、災害別に決めておきましょう。待ち合わせ場所が分かりやすいように、門の前、滑り台の近くなど、具体的な目印を決めておくのがポイントです。

災害時に子供とはぐれたときのために、子供に公衆電話の使い方を教えておきましょう。忘れてしまわないように、半年~1年に1回ほど練習することをおすすめします。

参考文献
※熊本日日新聞2018年10月24日「冬の防災 どうする?」
※熊本日日新聞2018年4月12日「被災ママの声 ネットで発信」
※熊本日日新聞平成27年3月11日「避難方法 日頃から確認を」
子供の防災(アクティブ防災)
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