鍋にもいろんな種類があります。
それぞれの特徴を知って、料理やお掃除をハッピーなものにしましょう♪
手触りすべすべ!テフロン製
焦げ付きも少ないので何かと使いやすく、サイズも様々なものがあるので、毎日のお料理に使っているかたも多いのではないでしょうか。
テフロン製の鍋やフライパンは、アルミやステンレスのベースにフッ素樹脂(テフロン)を塗ってあります。その特徴は、耐熱、耐寒、非粘着性など勝れており、焦げ付きにくいことや水をはじくのもこの性質によるものです。
表面にフッ素樹脂がコーティングしてある構造のため、これがはがれてしまうと、焦げ付きやすくなるなど、本来の力を発揮できなくなります。金属製のたわしやクレンザーなど、傷をつける心配のあるものの使用は避け、お手入れの際は柔らかいスポンジと食器用中性洗剤で洗うようにします。
また、空だきも鍋を傷めることがあるので、しないようにしましょう。
なお、最近出てきたセラミック製もテフロン製とお手入れ、注意点は同様です。
重量級はしっかり者!ステンレス
ステンレスの意味は、英語で書くと「STAIN(汚れ)LESS(より少ない)」。
鍋や食器の他、キッチンのシンクにも使われていることの多い、人の生活になじみ深い素材です。ステンレスのベースは鉄。「不動態被膜」というもの表面にあり、が錆から守ってくれるようになっています。
ステンレス製の特徴は、保温性がよく、煮くずれや焦げ付きにも強いので、煮込み料理のような、長時間の調理に向いています。火力も中火〜弱火で温度を保っていられることが可能です。
また、ステンレス製は、IHでも使用できる物が多いのが強みでしょう。逆を言えば、保温に向く反面、熱伝導率が悪く、安定性のある反面、重さがあります。
お手入れは、表面の被膜を傷つけないためにも、金属ヘラ、金属たわしは使わないようにします。食器用洗剤でごしごし洗えますが、「錆びないのではなく錆に強い」素材なので、洗った後は乾いた布巾で水気をふき取るようにします。
フットワークの軽さならまかせて!アルミ鍋
ステンレスが「不動態被膜」ならば、アルミ鍋は「酸化被膜」というもので守られています。これもステンレス同様、錆から守ってくれ、はがれるとその効果を失います。
手入れも同様に、とにかく傷つけないこと。金属タワシなど硬い物の使用は控えます。
ステンレスと違うのはアルミは酸やアルカリ性の物に弱いという点です。
そのため、焦げつきを取るのに使われやすい重曹を使ったり、お酢や塩分の濃い調味料を使った料理の長時間放置は鍋を傷めることになるので、その場合は他の素材の鍋を使うか、使った場合もすぐに水で洗い流すようにします。
とくに、お酢や醤油を多く使う、ラーメンをゆでる(麺に含まれるかん水)、こんにゃく、ゆで卵をゆでるときなどはアルミ以外の鍋を使った方が無難です。
それでも水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分に反応し、自然に使っていてもアルミ製の鍋は黒ずんでしまいます。
その場合は黒ずんだ鍋でリンゴや柑橘類を煮ると取ることができますが、定期的に米のとぎ汁や野菜くずを煮て「酸化被膜」を作ってあげることでさらにアルミ鍋を長持ちさせることができます。
これさえ気をつければ、アルミ製の鍋は熱伝導も良く、(鉄の三倍)軽いので、もっとも使いやすい鍋とも言えます。
これらの特徴から、ステンレス製鍋は「長時間料理向け」、アルミ製鍋は「短時間料理向け」と使い分けるとよいでしょう。
ステンレス同様、空だきは避け、水気はふきとって保管するようにします。
おっとりとしたおしゃれさん♪ホーロー
料理好きなら誰もが憧れる、「ル・クルーゼ」などに代表されるホーロー鍋。ホーローとは、鉄などにガラスの粉をふきつけてある、表面がガラス製の素材です。
そのため衝撃に弱く、扱いも注意です。急冷や空だきは禁物。お手入れも柔らかいスポンジでこするように洗い、クレンザーなど表面を傷つけるおそれのあるものは使わないようにします。
なかなかデリケートに見えますが、なんといってもその最大の魅力は、酸に強く保温性が高いこと。物語の一場面に出てくるようなコトコト煮込み料理はお手の物です。
焦げ付いた場合も、お酢を入れた水を火にかけて、焦げ付きをとることができます。
一個あれば家宝になる!?鉄鍋
一つあると重宝するとうわさなのが、鉄製の鍋。
これまでの鍋と違い、空だきは大丈夫ですし、お手入れもタワシでごしごし洗えます。
洗った後に油をなじませておけば錆にも強く、とにかく丈夫で長持ちなのが、鉄鍋なのです。手入れさえしっかりしておけば、一番長持ちなのが鉄鍋と言えます
その他の素材…銅鍋、ガラス鍋、土鍋
銅製の鍋は、アルミ鍋同様、水や塩分に注意します。やはり料理は長い時間放置しないこと。洗ったら水気はふき取り、風通しのよいところで保管します。錆である緑青が発生したら、お酢と同量の塩をまぜた液を布に染みこませた物でこすって落としましょう。
耐熱ガラス製の鍋は、クリームクレンザーか、卵の殻を砕いたものをいれて、こすり洗いしましょう。もちろん重曹やお酢も使えます。
土鍋については、急冷させないことが大切。保温性がとても高いので、加熱温度は上げすぎないようにします。もしもひびが入ってしまった場合はおかゆを煮て強度を上げます。
焦げ付きは重曹を使って。クレンザーや金属タワシは鍋を傷めるので使いません。また、洗剤の浸け置きは、成分が鍋に染みこんでしまうので使うときは少量の洗剤で、ざっと洗うようにします。