今の季節にピッタリの絵本をご紹介します。
恐竜のような表紙の絵が印象的ですが、実はこれ、大きな大きなサツマイモなんです。
この「おおきな おおきな おいも」という絵本は、実際の幼稚園での遊びからヒントを得て作られたそうです。芋掘り遠足が雨で延期になったことから、おいもを巡って幼稚園の子供たちの想像がどんどん膨らみます。
子供たちの自由な発想と伸び伸びとした想像力が溢れ出していて、とても素敵な絵本です。
幼い子供の視点で描かれ、子供の感性が光っています。絵本の絵に使われている色は、サツマイモのただ一色のみ。これも、この絵本の魅力を引き立てています。
みんなでいっぱいサツマイモを食べて、最後は子供達が「いもらす1ごう」「いもらす2ごう」となって次々空へ飛びあがるシーンがありますが、ここは子供達が大好きな場面です。子供達のこういう自由な想像力を大切にしてあげたいなあと思った絵本でした。
※『おおきなおおきなおいも』赤羽末吉著、鶴巻幼稚園・市村久子の教育実践による (福音館創作童話シリーズ)、1972年