この春新一年生になる子供たちは、ワクワクドキドキしながら小学校入学を待ち望んでいることでしょう。小学校では幼稚園や保育園とは異なり、本格的な学習が始まります。親のサポートがない学校で、いろいろ困ることはないか心配になりますね。
今回は、新一年生が苦労しがちな学校生活の色々な場面を紹介します。心構えをして、入学を迎えましょう。
1年間の行事やお休みを把握して、子供の体調管理に役立てよう
1年間の学校行事に合わせて、子供たちの体調管理をしていくことが大切です。例えば、入学してしばらくは慣れない学習や学校生活に緊張して疲れがちなので、帰宅後はゆっくり休ませてあげましょう。
ゴールデンウィーク明けは、新一年生の中にも5月病のような症状が出る子がいるので気を付けて見てあげて下さい。新しい環境に上手く適応できず疲れが出たり、登校を渋る子も出てきます。
運動会の練習は1年生には体力的にも大変なことです。おうちではゆっくり休ませてあげましょう。
夏休み中に夜更かしや寝坊、朝食を食べない日が続いて生活リズムを崩す子がいます。生活リズムは一度崩れると戻すのが大変です。それが原因で夏休み終了後不登校気味になる子もいるので注意が必要です。
1年生も後半になると学習内容が難しくなってきます。つまづくことがないよう、保護者はしっかり宿題を見てあげましょう。
冬休み前後はインフルエンザなどが流行して体調を崩しがちになります。いつも以上に体調管理に努めましょう。
着替えの練習は大切
入学してすぐの子供たちが学校で困ることが多いのが、「着替え」です。休み時間10分の短い時間で体操服に着替えたり、水着に着替えたりして移動しなくてはなりませんから、手早く着替えて服をたたむ練習をしておいた方が良いでしょう。
髪の長い女の子は、水着に着替える際、帽子の中に髪の毛を上手に入れる練習も必要です。慣れないとうまくできず、痛がったり泣いたりする子がいます。女の子が冬場に履くタイツも、慣れないと一人で履けません。着替えの度に先生に頼るわけにもいきませんから、自分でできるように練習しましょう。
最近は防犯のために登下校では名札をつけない学校もあります(不用意に名前を知られないため)。学校で名札のつけ外しができるよう、これも練習しましょう。
運動靴が靴ひもの場合、蝶緒結びの練習も必要です。練習に前向きな子は練習しておくと安心です。しかし、結べない子でも学校で困った経験をすると、急にやる気になってあっという間に覚えてしまうことがあります。親は焦らず、その子のペースでできるようになるまで見守りましょう。
作文力アップの練習
1年生でも日記や作文の課題はあります。でも、やっとひらがなを覚えたところなのに急に「作文を書いてください」と言われても、何を書いてよいのか困ってしまう子は少なくありません。10行書くべきところを3行で終わってしまって、あとは何も思いつかない、なんてことも多いでしょう。
書くことを面倒がる子は国語に苦手意識を持ちやすいので、それに気付いたら早めに対策を取りましょう。例えば、作文が書けない子に親がいろいろ質問して話を聞き出します。例えば「どこに行ったの?」「何をしたの?」「そのときどう思った?」などと質問して、親がメモを次々取っていきます。それをもとに親が作文を書いて見せると、「これが作文なんだ」と子供の理解が深まります。
子供は親の質問に答えるだけです。子供に無理に書かせようとすると作文嫌いになりかねません。最初のうちは親が子供の言葉をまとめ、お手本を示してあげると良いでしょう。作文のコツを覚えたら、きっと自分でも書けるようになります。
【参考文献】
※『小学1年生の困った!レスキューブック』荻野善之(発行者)、主婦の友社、平成26年3月20日発行