我が子をどうしつけたら良いのか、頭を悩ませているお母さんお父さん方は多いと思います。特に初めてのお子さんの場合はどうしていいのか分からなくておろおろするばかりという親御さんも珍しくはありません。
今回は、子供のしつけに対するアドバイスをまとめました。
「しつけ」とは何か
そもそも「しつけ」とは、子供が将来的に社会のルールや礼儀作法を守り、しっかり自立して生きていけるように訓練することをいいます。日々の細々としたトラブルに頭を悩ませる前に、何のためにしつけをするのかもう一度しっかり確認しておきましょう。そうすることで子供を叱るときの親の意識が変わるはずです。
自立して社会の中で生きていくために、子供に身につけさせたいことは何か考えましょう。それがしつけの基準になります。
子供とどう接していくか
残念ながら、「誰にでも通用する正しい子育ての方法はない」と言われます。
一人で遊ぶのが好きな内向的な子もいれば、活発に集団の中に入って友達とワイワイ遊ぶのが好きな子もいます。一つのことに集中して熱中するこだわりの強い子もいれば、すぐに気が散って落ち着かない子もいます。
子供一人ひとりが生まれつきの特性を持ち、タイプは様々です。少し叱っただけで委縮して長期間落ち込むナイーブな子もいれば、何度叱っても全然平気で、言うことを聞かない子もいます。一律の子育てができるわけがありません。これは兄弟姉妹でも同じです。
親は頭を悩ませながら、それぞれの子に合ったしつけの方法を模索するしかありません。他の子と比較するのは無駄です。日々色々なことを試して、その子がどういう特性を持った子か知った上で、接し方を工夫しましょう。
しつけの具体例
例えば好き嫌いが激しくて偏食が心配されるお子さんの場合は放置してはいけません。嫌いな食べ物でも食卓に並べて、一口は食べさせるようにしましょう。もし食べることができたら褒めて、お子さんが「次も食べようかな?」という気持ちになればしめたものです。
食べ物の好き嫌いや、箸の持ち方、着替え、トイレトレーニングなど、「取りあえず試してみて駄目だったらやめる、時期を見て再チャレンジ」を繰り返しましょう。周囲の同年代の子ができていると親は焦ってしまいがちですが、その子にはその子の成長のペースがあります。親のペースではなく、その子のペースに合わせ、その子の自発的な行動を大切にしましょう。押しつけや無理強いはあまり良い結果を生みません。
放任ではなく、過干渉にもならないように、そっと距離を置いて子供を見守りましょう。
小さい子は親の注意を引きたいために嘘をついたり、自分を守るためにすぐにばれる嘘をついたりすることがあります。そういう時は嘘を責めるのではなく、何故その子が嘘をついたのか、その理由についてしっかり考えてみて下さい。
たとえ子供が約束を守らなくても、親はきちんと約束を守りましょう。平気で約束を破る親は子供に信用されなくなります。子供が小さいうちから親子の信頼関係を作っておくことで、思春期の難しい時期になっても親子間で会話が生まれやすくなります。子供が悩んだときに相談できる親でありたいものです。
【参考文献】
※『6歳までの子育てに悩んだら読む本』北條博厚、あさ出版、2015年