夏休み中は外出の機会も増え、日焼けしたり、汗をいっぱいかいたりすることが多いでしょう。山にカブトムシを捕りに行って蚊や蜂に刺されてしまった、なんてこともあるかもしれません。
夏こそ注意したい子供の肌トラブルとスキンケアの方法についてまとめました。
あせも
暑い季節、小さなお子さんに多い肌トラブルが「あせも」です。子供は体温調節が苦手ですから、部屋の温度設定には気を配りましょう。扇風機も併用すると気温より涼しく感じられます。
また、忘れてはならないのが湿度です。湿度が高いと実際の気温より蒸し暑く感じます。かいた汗も乾きにくいので不快感が増します。湿度が高いときはエアコンなどを使って除湿し、子供が快適に暮らせる環境を整えましょう。
外遊びをする際は、木綿などの吸湿性・通気性に優れた素材を選び、汗をかいたらこまめにふき取ってあげましょう。着替えを持参し、汗をかいたら着替えさせるようにします。長時間汗で濡れた服を着ているとあせもの原因になるので注意しましょう。
オムツを使っている場合は、蒸れてオムツかぶれになりやすい季節ですので、早めの交換を心がけましょう。
自宅にいるなら、シャワーでサッと汗を洗い流してあげるとあせも予防になります。
虫刺され
2014年8月、東京の公園で蚊に刺され、デング熱になった人が次々と見つかりました。デング熱は、蚊を媒介としてウイルスに感染して高熱が出る病気です。その他、日本では西日本を中心にマダニにかまれてウイルスに感染し、亡くなる人が出ています。
虫が多い山などに遊びに行く場合は、長袖、長ズボンを着て肌の露出を避けましょう。害虫予防のために黒っぽい服や帽子は避けた方が良いでしょう。
市販の虫除けスプレーや手首につける虫よけリングなども活用すると良いでしょう。
刺されたら氷や保冷剤で冷やし、爪でかきむしらないように気を付けましょう。かきむしると細菌感染し、「とびひ」を起こすことがあります。
蜂、クラゲ、ムカデなど、毒性の強いものに刺されたら、患部を冷やしながらすぐに皮膚科を受診しましょう。
市販の虫よけ剤や塗り薬はデリケートなお子さんの肌には合わないことがあるので、はじめは少量で試して、肌がかぶれないか確認しましょう。
日焼け
皮膚は、体内の水分を保ったり、外から異物が入らないように守ったりするバリアの役目を果たしています。ところが、日焼けするとDNAが傷つけられ、バリアが壊れてしまいます。紫外線を浴びすぎると、大人になって皮膚がんや目の病気にかかる恐れがあります。
紫外線によって骨を強くするビタミンDが作られるという良い面もありますが、そのためには毎日日陰で30分ほど過ごすだけで十分です。ビタミンDは、魚やキノコ類など食べ物から取ることもできます。
さて、日焼けを防ぐために日頃からどんなことに気を付けるべきでしょうか?
- 紫外線が強い午前10時〜午後2時の時間帯はなるべく外出しないこと。
- 日陰を利用して、紫外線をなるべく浴びないようにすること。
- 長袖の着用やつばの広い帽子をかぶること。
- 日焼け止めを2〜3時間おきに塗り直すこと。
特に日焼け止めは、汗をかいて流れたり、衣服でこすれたりして落ちると効果が下がってしまいます。しっかり日焼け予防をするためには、汗を拭いた後にこまめに塗り直すことが大切です。
【参考文献】
※2009年6月27日くまにち すぱいす「子育てランド」「夏のスキンケア」について
※熊本日日新聞総合版平成26年10月18日「虫が媒介する病気、注意点は?」
※熊本日日新聞総合版平成27年5月24日「子ども保健室」紫外線 日焼けは体の注意信号