プールの季節になると、子供が水虫にならないか気になりますね。
そこで今回は、子供が水虫に感染しやすい場所や状況、予防法などについて詳しくご紹介します。
症状
症状として多いのは、手や足の皮膚が薄くはがれるというものです。かゆみを伴うこともあります。よくあるのは、足の指と指の間の皮が白くなってむけるというもの。これが、多くの方が持っている「水虫」のイメージでしょう。
しかし、水虫はときに水疱ができたり、角質が硬くなってかかとを中心にカサカサになるなど、多くの人が想像する水虫のイメージとは異なる症状として現れることがあります。また、爪に菌が感染すると、爪が白や黄色に濁ったり、変形することもあります。
どこで感染する?
水虫は、白癬菌という菌によって起こる皮膚の病気で、水虫である人を介していろんな場所で感染します。
例えば家族に水虫の人がいる場合、バスマットを共有して使っているだけで家族に感染する恐れがあります。その他、プール、公衆のお風呂、更衣室など、菌が付着する可能性があるところではどこでも感染します。
部活動で柔道や空手をやっている場合、裸足なので感染しやすくなります。また、サッカーや野球など、靴を履いて足が蒸れる状態が長く続くと感染しやすくなります。
予防と治療
白癬菌は、湿気を好み、乾燥を嫌う性質があります。いろんな場所に菌がいて人に付着しますが、菌が付着しても皮膚に入り込むまでに半日~1日ほど時間がかかるため、入り込む前に綺麗に洗い流せば水虫になることはありません。
そのため、予防の第一は、毎日お風呂で体を綺麗に洗うことです。手足の指の間までしっかり意識して石鹸で洗いましょう。殺菌剤入りの薬用石鹸は、肌がデリケートなお子さんには合わないことがあります。かえってかぶれるなどして肌の状態が悪化することがあるので避けましょう。
洗うときにスポンジでごしごしこすると皮膚に細かい傷がつき、逆に菌に感染しやすくなります。石鹸を泡立てて手でそっと洗ってあげましょう。清潔にした後、しっかり乾燥させることも大切です。
子供たちには、なるべく通気性の良い靴を履かせ、きちんと靴下を履かせましょう。
治療法は大人も子供も一緒で、菌を殺すために塗り薬を毎日、2~3カ月続けて塗ります。症状がない部分にも菌がいるので、つま先からかかとまで全体的に塗りましょう。症状がなくなっても、塗るのをやめるとぶり返すことがあります。しっかり完治するまで、医師の指示に従って塗り続けましょう。
菌が爪にまで入り込んでいたり、足の皮が硬くなるなど症状が重い場合は、飲み薬も必要になることがあります。
注意したいこと
水虫は皮膚炎や汗による湿疹、白癬菌以外の菌による皮膚病など、他の病気と区別がつきにくいことに注意が必要です。
自己判断せず、水虫を疑ったらまず皮膚科を受診しましょう。顕微鏡で調べればすぐ分かります。水虫かどうかで使う薬が変わってきます。確実に治療するためにも、正しい診断が必要です。