4月は新生活がスタートする時期です。特に小学校に入学すると、それまでに比べて一人で行動する機会が増え、行動範囲も広がります。通学の際や、公園など屋外で遊ぶ際の注意点について、親子でしっかり確認しておきましょう。
地域安全マップを作ろう
「地域安全マップ」とは、危ない場所や、いざというときに逃げ込める場所をまとめた地図のことです。例えば今年小学校に入学するなら、登下校のときにお子さんが通る道について地図を描きます。よく遊びに行く施設や公園などの行き帰りの道も確認しましょう。実際に親子で一緒に歩いてみて、気を付けて通るべき交差点や、人の目が届かない危険な場所がないか確認していきます。視界の悪い場所や人気のない通りなどをチェックしましょう。危ない場所は写真を撮って注意点をメモし、地図に貼り付けると分かりやすくなります。コンビニなど、何かあったときに逃げ込める場所もチェックして地図に書き込みましょう。普段何気なく過ごしている近所のことですが、改めて防犯の面から確認してみると、意外な死角があることに気づくでしょう。
子供がよく利用する公園の安全性を確認しよう
近所に公園があって、子供が遊びに行くことも多いでしょう。しかし公園でも、不審な人からの声かけやわいせつの事件が起こることがあります。普段から利用していて慣れていても安全とは限りません。防犯の面からもう一度安全性を確認してみましょう。まず、子供の姿を全部隠してしまうような物陰や生い茂った樹木がないか確認しましょう。施錠がない物置などは要注意です。トイレが不衛生で落書きや破損があると、犯罪を呼び込みやすくなります。トイレが清潔かどうかも気を付けましょう。開けた見通しの良い公園であっても、公園の周囲で路上駐車が多いと公園内の子供たちが外から見えなくなってしまいます。意外なところに落とし穴がありますので、注意が必要です。何よりも公園の防犯には利用者の視線が役立ちます。公園を綺麗に維持し、利用する人も子供の安全に気を配るようにしたいものです。
親子で防犯の意識を持とう
子供が声かけやわいせつの被害に遭うのは、下校中、次いで登校中が多くなっています。なるべく一人で歩かないように、外が暗くなる前に帰るように伝えましょう。「地域安全マップ」を作って、防犯意識を親子で高めておくことが大切です。知らない人について行ったり、知らない人の車には絶対乗らないように言い聞かせましょう。連れて行かれそうになったら大声を出し、すぐ逃げる練習をしておきましょう。何かあったら、近くの大人に助けを求めるよう伝えておきます。用心のために防犯ベルや大きな音が出る笛を持たせるのも有効です。携帯を持たせているなら、携帯のアラームや防犯ブザーを設定したり、GPS機能を利用するのも良いでしょう。犯罪や事件が起きたときにメールで知らせてくれるサービスがある地域もあります。保護者は日頃から地域の情報に気を配り、子供の安全に役立てることが大切です。
【参考文献】
※熊本日日新聞朝平成25年8月20日朝刊「公園 防犯の死角点検を」(中村攻)
※熊本日日新聞平成26年3月27日朝刊「身を守る大切なこと」