ちょっと独特で、変わった絵本をご紹介します。
表紙の絵を見て分かる通り、とっても美味しそうなおかずが描かれています。ページをめくると春巻き、ほうれん草、ごはんなど、一品ずつアップになって描かれ、箸を使って食べるところです。それぞれのおかずが大きくリアルに描かれ、ごはんなど湯気が上がって見るからに美味しそうです。
しかし、この絵本の最も面白いところは何といっても擬音語(オノマトペ)です。
春巻きを食べるときの音が「カコッ ホッ カル カル カル……」、ごはんを食べるときの音が「ポホッ モワーン ムッチ ムッチ ムッチ」。すべてこんな調子で、ウインナーやかぼちゃ、プチトマトを食べるるときの音もそれぞれ独特に表現されています。
オノマトペの響きを面白がって、子供たちは大喜びです。描かれた食べ物の絵が本当に美味しそうなので、1歳の子でも興味を持ってくれます。
食べ物に対する興味が大きく育つ本です。
『おいしいおと (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)』三宮麻由子 文、ふくしまあきえ 絵、福音館書店、2008年