市販薬は、医師が処方する薬に比べると効果は比較的緩やかです。これは、誰が飲んでもあまり極端な副作用が出ないよう考慮されているからです。しかし、何もないことはありません。市販薬でも、服用してはいけない場合というものがあります。また、その市販薬を服用している時にしてはいけないことというものもあります。

処方薬はお薬手帳の管理をしっかりしていれば、飲み合わせや禁忌の配慮は薬剤師がしてくれます。しかし、市販薬は自己責任で服用するものです。ある程度の禁忌の知識は身につけておかなければ、思わぬ副作用に見舞われることがあります。

特に年齢を重ねると健康上の悩みも増え、愛用のサプリメントも増えます。そんなシニアが風邪をひいて、近所のドラッグストアーで買った風邪薬を飲むのは、ごく普通のことです。

用法・用量を見ちんと守って、毎食後に服用、でも、その前に「ちょっといつもの晩酌」などと考えてはいけません。風邪薬、解熱剤、鎮痛剤などとお酒は禁忌の関係です。

薬の禁忌は、「病気との禁忌」、「飲みあわせの禁忌」、「食品との禁忌」があります。市販薬といえど、これらの禁忌と無縁ではありません。

病気との禁忌

いろいろな病気に禁忌となる薬があります。持病の数が多ければ禁忌の薬も多くなります。

例えば、緑内障を患ってる人には、抗コリン系の薬剤は禁忌になります。市販薬では、乗り物の酔い止め、胃薬、花粉症薬、咳止薬、風邪薬などで抗コリン系の薬剤を含むものは眼圧を上昇させることがあるのです。

アスピリン喘息とバファリン、ロキソニン、ボルタレン、セデス、ノーシンなどなどの鎮痛剤は禁忌になります。これらの薬剤は、ごく一般的な痛み止めなので薬店の店頭で気軽に買えます。しかし、重篤な喘息発作を起こして、最悪の場合は死亡する例もあります。

このほかにも心筋梗塞とバイアグラなどの他、消化性胃潰瘍にもバファリン、ロキソニン、ボルタレンは禁忌になります。数え上げるとキリがないほどたくさんあるのです。持病がある人が市販薬を買うときには、薬剤師や薬のメーカーに禁忌の問い合わせをしてからにしましょう。

食品との禁忌

お酒類があらゆる薬品と禁忌の関係にあることはよく知られた事実です。特に禁忌の関係ではなくても、効力が弱くなったりします。お酒を飲んだ時には、風邪薬、頭痛薬、睡眠薬などは飲んではいけないことで有名です。よく二日酔い防止に胃薬をのむ人がいますが、胃薬の中でもガスター10はアルコールとは禁忌になります。

グレープフルーツは皮膚病薬や抗生物質などと禁忌関係にあります。そのほかにもグレープフルーツと相性の悪い薬があります。薬を服用しているときには控えたほうがいい果物です。

コーヒーや紅茶、コーラなどカフェインを含む飲料は、胃薬(消化性潰瘍治療薬)で不整脈が出る場合があります。

水虫の原因となる白癬菌に効果のあるグリセオフルビンは、高脂肪の食べ物によって影響を受けます。グリセオフルビンは水虫の内服薬の吸収率を上げてしまい、頭痛、嘔吐、下痢などの症状がでることがあります。爪水虫などの薬を服用しているときには、脂肪の取り方に気を付けなければなりません。

レバーやウナギなどビタミンAを多く含む食品と、インフルエンザ・肺炎・中耳炎などの治療薬を同時に食べると腹痛を起こす可能性があります。

乳製品を多く摂る人は皮膚病の治療薬の吸収率が上がりすぎて、かゆみなどが増幅する可能性があります。また便秘薬と乳製品を同時に摂ると効力がなくなってしまいます。さらには肝機能障害を起こす場合もああります。

ウコンは血液の流れをよくする健康食品ですが、狭心症の薬を服用している人がウコンを一緒に摂ると低血圧になることがあります。

薬の禁忌は、数え切れないほどたくさんあります。市販薬を買うときにも薬剤師に相談して買うようにしましょう。

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