台風の季節になると、地方によっては毎年大雨に襲われて水害が起きるところがあります。
避難するほどではない地域でも台風はそれなりの被害を与えて去っていきます。
出来るだけ台風の被害を少なくするために家や、家回りの手入れを怠らないようにしましょう。
日頃からこころがけること
シニアの場合は直前になってから力仕事を一気に片づけるのは困難です。
日頃から準備しておきましょう。
家屋の修理、排水溝の清掃
屋根や壁などは日頃から点検して傷んだところはつど修理しておきましょう。
屋根などに不安な部分を残していると台風の最中に屋根に上らなくてはならないような事態にもなりかねません。
よく、テレビニュースなどで見かける台風時のシニアの死亡事故では屋根に上って何らかの手当をしようとしたことが大きな原因の一つになっています。
また、雨漏りはただ雨の日に困るだけではなく、雨が止んでからも雨漏りした部分にカビが生えたり腐食したりする原因になります。
家全体の寿命を縮めてしまうのです。
排水溝や側溝は日ごろからきれいに掃除をして排水の妨げにならないようにしておきましょう。
雨戸やシャッターの設置
出来ることなら雨戸やシャッターを設置しましょう。
最近の家屋は外観を重視して雨戸を設置する家が少なくなりました。しかし、台風や大雨の時に雨戸は大いに頼りになります。
それに、冬は夜間の防寒にも有効です。
防犯面でも雨戸は威力を発揮します。
シャッター式の雨戸なら戸袋も必要ないので外観的にもあまり影響しません。
庭木の補強
大きな庭木には支柱立てて補強しましょう。
大きな庭木が倒れて家を破壊したり、道路を塞ぐことがあります。
立体駐車場
駐車場が屋外だったり掘り込み式だったりする場合には、日ごろから立体駐車場などを探しておいて、水害の可能性がある時にはいつでも預けられるような段取りをつけておきましょう。
屋外駐車の場合、飛来物があったたりして車に大きな傷が付けば修理代は場合によっては十万円をこえることもあります。
また、掘り込み式の場合には冠水被害が出た時には車は致命的な故障をすることになります。
一両日程度の駐車料は考えようによっては必要経費なのです。
車の中に濡れてはいけないもの、貴重品などを置かないようにしましょう。
屋外の片付け
屋外に大きなものを置かないようにしましょう。物置などは強風で倒れたり飛ばされたりする危険があります。
また、床下浸水程度でも流されてしまいます。出来るだけ屋外にものを置かないようにしましょう。
電化製品の置き場所
家電製品を窓辺に置かないようにしましょう。また、床に直接置くのもNGです。
テレビ台やレンジ台の上などにおいて多少の浸水には耐えられるようにしておきましょう。
もちろんコンセントの位置もある程度高い方が賢明です。
非常持ち出し袋や常備防災グッズの用意
常備袋を用意しておきましょう。
最悪の事態になった時には、身一つで避難しなければなりません。常備袋を用意しておくとあわてなくて済みます。
懐中電灯の準備も忘れずにしておきましょう。
電化製品の充電
充電式の家電製品はシッカリ充電しておきましょう。
特に、携帯電話やノートパソコン、ラジオなどは台風のときに情報を得たり、危険なときに人に連絡をする大切な手段です。
非常食の準備
加熱せずに食べられるものを用意しておきましょう。
ソーゼージやチーズ、パンなどを用意しておくと簡単にたべられます。
台風が近づいてきてからすること
台風が接近してきたら、暴風雨になる前に、出来る限りの備えをしましょう。
ベランダや庭の片付け
ベランダや庭などにおいているものはすべて家の中に入れましょう。
風に飛ばされたり水に流されたりして、そのものをなくしてしまうばかりか他人にあたったり通路の妨げになったりして迷惑をかけてしまうことになります。
特にマンションなどのベランダの物干し竿や植木鉢などは落下すれば凶器にもなりかねません。
雨戸の戸締り
雨戸がある場合は雨戸を閉めましょう。
また雨戸が無い場合には、窓のサッシの溝には新聞紙などを詰めて風雨の侵入を防ぎましょう。
ガラスが割れた時に家の中にガラスの破片が散らからないようにガラスにフィルムを貼ったりテープを貼ったりしましょう。
カーテンを引いておくことも忘れてはいけません。
電源コンセントを切る
また、浸水の可能性がある場合は低い位置のコンセントは抜きましょう。
浸水してしまった場合、漏電やショート、感電の原因になります。
水を備える
断水に備えて風呂やバケツなどに水をためましょう。
また、アルコール除菌剤やアルコール手洗ジェル、塩素系漂白剤などを常備しておくと断水時などは活躍してくれます。
台風のときに絶対してはいけないこと
台風が上陸して暴風域に巻き込まれたら、落ち着いて行動しましょう。
外出しない
それは、避難以外の外出です。
避難勧告がでたら、迅速に避難しなければなりませんが、それ以外の外出は止めましょう。
農業をしておられる方は、非情に気になる事とは思いますが、畑や田んぼの様子を見に行ったり用水路の様子を見に行くのは止めましょう。
道路に冠水しているところでは用水路も側溝も道路との境目がわからないので落ちれば命に係わる大事故になります。
また、マンホールのふたなどが浮いてしまえばマンホール内に落ちてしまうこともあります。
家の破損なども気になるところではありますが屋外作業は落下物にあたったり、風にあおられたりして非常に危険です。
海岸や河川へは絶対に近づかない
海岸の見回りも絶対にしてはいけないことです。
台風のときには高潮にさらわれる事故が後を絶たないのです。
低い場所へ行かない
地下室の様子を見に行くことも危険なことです。
地下駐車場などに車の様子を見に行ったり、貴重品を取りに行ったりするのは非常に危険です。
都心部では、地下空間でのいたましい事故が非常に多いのです。
車で避難しない
車での避難も非常に危険なことです。
足に自信がないシニアは車で非難する方法を選びがちですが、車は冠水時には前に進むことができないばかりではなく、水圧でドアが開かなくなるために脱出さえもできなくなります。
そうして道路上に停止した車はまた、他の人の避難を妨害することになってしまいます。
まとめ
台風は多かれ少なかれ、大きいのも小さいのも毎年やってきます。
避難しなくてもいい程度の災害であれば日頃の心がけで被害を最小限に抑えることができるのです。