フッ素は自然界にごく普通に存在する物質ですが、フッ素単体では存在せず必ずフッ素化合物として存在します。体内ではほとんどが骨と歯に存在します。
フッ素はエナメル質を強化する特性があるので、生活用品の強化にも広く使われています。歯磨き剤にも虫歯予防のためにフッ素を添加しています。
その一方であらゆる食品に含まれているために欠乏症よりは過剰症に注意が必要なミネラルです。
フッ素の体内での働き
フッ素は、歯や骨含まれるミネラルで歯の表面のエナメル質を強化します。虫歯を予防するとともに、酸におかされた部分の再石灰化のサポートをします。
フッ素欠乏症
フッ素が欠乏すると骨や歯がもろくなり、虫歯や骨粗しょう症のなどの問題が起きます。しかし、現実にはフッ素はあらゆる食品や飲料水にふくまれるため、フッ素単独で欠乏することはありません。フッ素が欠乏するときには栄養全体が欠乏する低栄養状態と考えられます。
フッ素過剰症
フッ素は骨や歯を守る野に必要な量以上に摂取すると体内に蓄積します。そのため、過剰摂取をしないように心掛けなければなりません。フッ素は虫歯を守る有益なミネラルであると同時に神経殺鼠剤などにも使われていた神経毒の一つです。急激に過剰摂取するとおう吐や下痢のほかに麻痺や呼吸困難になります。
また、乳幼児期からの蓄積による慢性の過剰症には、歯に白斑があらわれる斑状歯があります。フッ素が多い天然水を長年飲んでいる地域には斑状歯が多く見られます。また、脳機能障害や甲状腺機能障害、不妊や流産などの副作用が出るといわれています。
フッ素を多く含む食品
あらゆる食品に含まれていますが、煮干や桜海老、お茶に多く含まれています。
フッ素のはたらきを阻害する食品
カレーに使われている香辛料のターメリックの成分であるクルクミンがフッ素の脳への悪影響を阻害するといわれています。
フッ素は虫歯予防の特効薬として、歯科医院では無料で歯に塗布してくれます。また、歯磨き剤にはごく普通にフッ素が含まれています。フッ素を口内に多く残すために歯磨き後のすすぎ回数は一度だけにすることが推奨されています。海外では水道水にフッ素を添加している国は世界中にあります。
一方で、フッ素は脳を破壊する神経毒として、できるだけ体内にとりこまないようにしなければいけないと主張する学者も非常に多いのです。そこで問題になるのがどれくらいの量が有益でどのくらいの量が有害なのかということです。しかし、この議論にまだ結論が出ていません。
日本の厚生労働省は水道水にフッ素を添加することを推奨していません。フッ素を全く食べずに生活することはできません。ですから無理に摂取する必要はないのです。