インフルエンザや風邪が流行する季節になりました。この季節には必ずテレビや新聞で手洗いとうがいが奨励されます。シニアには風邪やインフルエンザは肺炎につながりかねない恐ろしい病気です。
確かに手洗いうがいは、インフルエンザ風邪防止の大いに役立ちます。でも、同じするなら最も効果的な方法を選びたいですよね。
正しいうがいの方法
うがいは基本的に3回します。
1回目は 口の中で丁寧にクチュクチュうがいをします。まず口に中食べかすや細かいホコリなどを水やうがい薬で洗い流すのです。
2回目は 顔を上に向けて喉の奥で少し長めにガラガラうがいをします。喉の奥まで入り込んだホコリや病原菌を吐き出すのです。
3回目は、もう一度一回目と同じようにクチュクチュうがいをして喉から降りてきた汚れを取り除きます。
マウスウオッシュ
ほとんどのマウスウオッシュは原液を口に含んでクチュクチュうがいをします。口内を殺菌できるものと爽快感をもたらすだけのものがあります。
マウスウオッシュに使われている殺菌剤は塩化ベンゼトニウムやセチルピリジニウムクロニドなどで濃度によっては有害物質となります。アルコールを含むマウスウオッシュでは、アルコールが皮膚の表面のバリア機能を弱めてしまい有毒な殺菌成分を体内に取り込んでしまうことが危惧されています。また、アルコールを体内に取り込んでしまうことも有り、最近はノンアルコールのマウスウオッシュも多く販売されています。
うがい薬を使っている時にはマウスウオッシュは不要です。
うがい薬
うがい薬は水で薄めて、喉の奥までガラガラうがいができるものです。うがい薬には、口内を殺菌するタイプと口内の炎症や痛みを抑えるタイプのものがあります。
殺菌タイプの代表的なものはイソジンです。消炎鎮痛タイプの代表的なものはアズノールうがい薬です。
うがい薬によるうがいは感染症を予防するだけではなく歯周病の予防にもつながります。ただし、イソジンはヨードを含んでいるので長期使用で甲状腺機能に影響が出ることがあります。特に甲状腺機能に異常がある人はイソジンの使用は控えるべきです。
水うがいと薬うがい
一年を通じて外出から帰った時には手洗いうがいをしましょう。ただ、普段のうがいに薬剤を使う必要はありません。水道水で充分清潔にすることができます。
マウスウオッシュやうがい薬を漫然と長期的に使用すると、時にはその成分が何らかの健康被害を生む可能性もあります。ただし、何らかの感染症が流行している時や、睡眠不足、過労、病後など体が弱っている時にもうがい薬のほうが効果的です。
また、喉が痛いなど、既に風邪の症状がでている時にもうがい薬が有効です。
口内炎とうがい薬
口内炎ができるとうがい薬やマウスウオッシュを使いたくなります。確かに細菌性の口内炎には殺菌性のマウスウオッシュやうがい薬が効果があります。しかし、入れ歯などが当たってできる刺激性やカビ菌が原因になるカンジダ性、アレルギー性などではマウスウオッシュやうがい薬は逆効果です。
もし、毎日マウスウオッシュやうがい薬を使用していて口内炎にかかった時には、速やかに医師の診断を受けましょう。