近年、教員の長時間労働と人手不足が大きな問題になっています。教員不足が深刻な自治体では、授業が実施できないなどの影響が出始めているそうです。

教員の労働環境の実態と教員不足の状況はどうなっているのでしょうか。

教員の労働環境の実態

2019年6月19日に公表された経済協力開発機構(OECD)の調査によると、日本の教員の労働時間は世界最長です。しかし、授業時間に関しては平均より低く、事務仕事や課外活動に多くの時間を取られていることが分かりました。

日本の教員の業務内容は学習指導だけではありません。授業の準備、テストの採点、生徒の悩み相談、保護者やPTAへの対応、進路指導、部活動、職員会議、いじめ対策など、幅広い範囲の仕事があります。

この10年、うつ病等の精神疾患で休職する教員の数は年間5000人前後をキープしています。8割の教員がストレスや悩みを抱えているという調査報告もあり、職員の多くが長時間勤務がストレスだと答えています。また、中学校や高校では部活動の指導が負担だという声も多く上がっています。

小学校教諭の3割強、中学校教諭の6割近くが月80時間超の時間外労働「過労死ライン」を上回っていることも分かっており、大きな問題です。

教員の働き方改革

文部科学省は教員の残業時間を原則月45時間以内、繁忙期でも月100時間未満とする指針を出しましたが、教員の長時間労働の改善はなかなか進んでいません。しかし、それでも少しずつ、労働改善に向けた動きが始まっています。

例えば近年、部活動の練習時間短縮や外部委託が進んでいます。教員OBが学校に配属され、パソコン入力や印刷などの事務仕事を代行するなど、業務内容を分業する学校も出てきました。

児童全員に対して実施していた教育相談(面談)を希望者だけに変更して担任の負担を減らした学校もあります。熊本市の小中学校では、早朝や夕方以降、土日祝日に受け付けていた電話を「業務時間外」として電話応対しないことを決めました。事件や事故など、緊急時は保護者から警察に連絡し、警察から学校へ連絡する態勢です。このように、それぞれの地域で業務改善への動きが始まっています。

深刻な教員不足

2018年5月16日時点、47都道府県と20政令指定都市のうち、公立の小中高の教員が定員に対して600人以上不足していることが分かっています。

現在教員が足りているところでも、「産休や病欠の際、補充に不安がある」、教員不足のため「少人数学級化を断念した」などの声があり、影響が出始めています。景気回復に伴い、人材が民間企業に多く流れており、欠員を一時的に補う非正規教員も既に不足しています。

また、教員は多忙で大変だというイメージが定着し、教員の志願者数は年々減少しています。加えて、現在全国の公立小中高教員の4割近くがが50歳以上であり、今後定年により大量に退職の時期を迎えます。志願者数が減る中、一度に多くの教員を採用すれば教育の質が低下するのではないかという懸念もあります。

教員不足のために授業ができなかった事例はまだ全国で数件程度の報告ですが、する予定だった少人数指導を断念したり、教員が不足した分を教頭や代わりの教員が授業を担当して何とかしのぐという状況です。教員不足のためにこれまで以上に1人当たりの業務量が増加するなど、深刻な事態です。

対策として定年退職者を再雇用したり、教員の採用条件を緩和して志願者を増やす試みなどが行われていますが、人材の確保は難しいのが現状です。

参考文献
※熊本日日新聞2018年7月2日「教員不足 全国600人超」
※熊本日日新聞2018年10月31日「教職員8割 ストレス」
※熊本日日新聞2019年6月20日 乏しい改善 「闇残業」も
日本の教員の勤務時間は世界一!授業より事務仕事や課外活動で忙しいのは本末転倒では?
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