レオ=レオニの代表作『スイミー』は、小学校の国語の教科書でも採用されており、日本人の多くが知る名作です。『スイミー』を読んでレオ=レオニの他の作品にも興味を持ったという方も少なくないでしょう。
今回は、レオ=レオニの作品の中から10冊紹介します。

スイミー(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

世界中で翻訳され、日本でもロングセラーを記録しているレオ=レオニの代表作です。
その絵の美しさ、雄大な海の中の世界、生き物たちの存在感に圧倒されます。スイミーを喪失の哀しみと恐怖、孤独から救ったのは、魅力溢れる海の生き物たちです。諦めずに考えて、考えて、考える。『スイミー』は、読者に生きる上で大切なことをたくさん教えてくれます。
是非、教科書だけでなく、絵本でも『スイミー』を楽しんで下さい。

フレデリック(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし

この絵本を読んだとき、真っ先に思い出したのは『アリとキリギリス』という有名なイソップ寓話でした。しかし内容は対照的です。
レオ=レオニ氏は、周りと違うことを否定しない、お互いの違いを認める世界を描いています。そして、想像力の素晴らしさ、言葉の力が生きる力になることを示しています。
この絵本を読んで、目には見えないけれど大切なものがあることを子供たちに知ってほしいです。

はまべには いしが いっぱい(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

はまべにはいしがいっぱい (レオ=レオニの絵本)

モノトーンの絵なのに、驚くほど深みがあり、迫力のある絵です。レオ=レオニ氏は、この絵本を鉛筆1本で描いたそうです。
浜辺に並んだたくさんの石。じっと眺めているといろんな模様や奇妙な顔、動物に似た形を発見します。
散歩中に綺麗な石や面白い石を見つけるとつい拾ってしまうというお子さんは多いと思います。そういうお子さんに是非、おすすめしたい一冊です。

じぶんだけの いろ(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

じぶんだけのいろ―いろいろさがしたカメレオンのはなし

最初は色鮮やかな色彩の数々に目を奪われ、見とれてしまうような気分でページをめくっていましたが、読み終わってみるととても奥が深い、哲学書のような1冊です。
このカメレオンと同じような悩みを持つ人は多いでしょう。カメレオンが最後に見つけた答えは、きっと何かのヒントになると思います。
子供にも大人にも読んでほしい1冊です。

さかなは さかな(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

さかなはさかな―かえるのまねしたさかなのはなし

メッセージ性が強く感じられる作品です。大人はここに登場する「さかな」と自分のことを重ねて考えることができるでしょう。
「さかな」が想像する池の外の世界が、どこまでも魚目線で想像されていて傑作です。色鮮やかで楽しげな雰囲気から、「さかな」の外の世界に対する強い憧れが見て取れます。
最後のシーンで、「さかな」が自分の住む世界の美しさに気づくところが印象的です。
自分らしく生きること、ありのままの自分を肯定することの大切さが描かれています。

ひとあし ひとあし(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

ひとあしひとあし―なんでもはかれるしゃくとりむしのはなし

「しゃくとりむし」は、その歩き方が面白いことに注目されて、よく絵本に登場する虫です。子供たちも道端や木で「しゃくとりむし」が歩いているのを見つけたら、興味津々で眺めますよね。
この絵本では様々な鳥が登場しますが、その鳥たちの色彩の美しさ、大きな絵の迫力に見とれてしまいます。眺めるだけでも楽しい絵本ですが、そこは流石、レオ=レオニ。生きる知恵を教えてくれる絵本です。

うさぎたちの にわ(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

うさぎたちのにわ―りんごのすきなうさぎのはなし

話の展開が読めない、不思議なお話でした。読み聞かせをする方の多くが予想を裏切られるのではないでしょうか。先入観がない子供の方が純粋に物語を楽しめるかもしれません。
人生には誰かを信じて飛び込まなければならない時や、決断しなければならない時があるものです。信じなければ得られないものがある一方、誘惑や欺瞞も多く、親としては心配してしまいます。人生のいろんなことについて考えさせられた1冊です。

アレクサンダとぜんまいねずみ(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

アレクサンダとぜんまいねずみ―ともだちをみつけたねずみのはなし

千代紙を使って、色鮮やかな世界が描き出されています。
ストーリーが面白く、共感して喜んだり悲しくなったり、子供たちが一喜一憂しながら熱心にお話を聞いてくれます。
いろんな感情を乗り越えて2匹が友情で結ばれるシーンは感動的です。
異様でミステリアスな雰囲気のトカゲが登場するところも面白いので、是非注目してください。

せかい いち おおきな うち(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

せかいいちおおきなうち―りこうになったかたつむりのはなし

レオ=レオニは作品によって使う画材を変えます。自分の思い描く世界をどうすれば効果的に描けるか考えているのでしょう。
ここで描かれるカタツムリの殻の迫力、目の覚めるような鮮やかな美しい模様は読者に強い印象を残します。それだけに悲劇もひとしおです。
生きる知恵、考える力、本当に大切なものは何か。たくさんのことを考えさせられる名作です。
私たちの生きる世界の美しさ。それを表現する谷川俊太郎の素晴らしい訳文にも注目です。

ぼくのだ!わたしのよ!(レオ=レオニ 作、谷川俊太郎 訳、好学社)

ぼくのだ!わたしのよ!―3びきの けんかずきの かえるの はなし

この作品は切り絵で水辺とカエルたちが描かれています。
毎日喧嘩ばかりの三匹のカエル。そのカエルたちがある日を境に喧嘩をぱったりやめます。争いをやめるきっかけは何だったのか、どうしてやめることができたのか読んでじっくり考えてみましょう。
人生観が変わると、世界が変わり、ものの感じ方や受け止め方も劇的に変わります。本当に大切なことは何か?改めて考えたくなる1冊です。

編集後記

いかがでしたか?
レオ=レオニの作品は、読むと人生や生き方について深く考えさせられる作品が多いです。一種の哲学書のような雰囲気すらあります。
作品に込められたテーマが難しいことがあるので、内容がしっかり理解できるのは6歳くらいからでしょう。むしろ、大人にこそおすすめしたい絵本です。
レオ=レオニは作品によって鉛筆、クレパス、切り絵など、作風を変える面白い作家です。絵の美しさや配色だけでなく、作品によって異なる画材にも注目して楽しんで下さい。

こちらもオススメ ⇒ 絵本のおすすめベスト100

スポンサーリンク