年齢を重ねると、とかく体の不調が増えてきます。サプリメントや医薬品を服用する頻度も増えてきます。
- 今日お薬飲んだっけ?
- これが胃腸薬で、これが痛み止め?いやいやこっちが胃腸薬か?
などと混乱してしまうことはありませんか?
複数の医療機関を利用していると、薬の種類も多種多様になってきます。時には、作用が重複する薬を処方されることもあります。また、飲み合わせてはいけない薬を処方されてしまう場合もあります。一つの医療機関を利用していても、複数の診療科目を利用していれば薬の管理はより複雑になります。
しかも、そのうえ市販薬を服用している場合もあれば、サプリメントや健康食品、ハーブなどを利用している場合もあります。どのような薬がどのように作用するかわかりません。
お薬手帳
お薬手帳は必ず携帯しておかなければなりません。そして、薬の処方を受ける時には必ず提示しましょう。当然のことですがお薬手帳は一冊にまとめます。複数の手帳を持っていては、お薬手帳の機能は半減してしまいます。お薬手帳には、利用しているサプリメントや健康食品を書いたメモもホチキスなどでとめておきましょう。
薬には、重複服用すると効果がありすぎて危険なもの、お互いの効果を打ち消しあって飲んでも効果がなくなるような組み合わせ、飲み合わせると命の危険があるような組み合わせなどがあります。お薬手帳で薬の服用履歴やアレルギーの有無を確認してから薬を受け取るようにしなければなりません。
お薬カレンダー、お薬管理箱
複数の薬袋をあちこちに置いていませんか?
一つはダイニングテーブルの上、一つは救急箱の上などに置きっぱなしにしいていると、ふっと気が付けば目につかない方を飲み忘れてしまったなどということが起きます。お薬の飲み忘れを防ぐために、お薬カレンダーやお薬管理箱を利用しましょう。
お薬カレンダーは、一週間、一日4回分の薬を入れるポケットが付いた壁掛けです。このポケットに一週間分の薬を入れておけば飲み忘れがなくなります。お薬管理箱は、一週間、一日4回分の薬を入れるように区分けした箱です。目立つところにおくと飲み忘れのリスクは減ります。
お薬カレンダーやお薬管理箱に時計をつけてアラームが鳴る仕組みのものがあります。外出や旅行用には2,3日分を持ち運べる管理ケースもあります。
ダイニングテーブルなどに「お薬飲んだ?」と書いたメモを貼っておくのも効果があります。
訪問薬剤師
定期的に訪問して薬の管理状況を確認してくれる訪問薬剤師制度があります。訪問薬剤師は薬の残量を見てきちんと服用できているか確認したり、古すぎる薬を処分したり、また重複処方されている薬に関しては処方した医師に確認をとって重複をなくすなどの管理を手伝ってくれます。
シニアになれば、目が悪くて薬の名前を見誤ったり、薬の取り出し方が悪くて紛失が多かったりします。訪問薬剤師がそのようなことに気を付けて見やすく名前を書いてくれたり、取り出しやすい薬に変えるように医師に要請したりします。
薬の服用を容易にする器具
錠剤取り出し器は、指が動きにくかったりして錠剤が取り出しにくい人のために錠剤を簡単に取り出せるようにする器具です。
吸入スプレーで吸入する薬は呼吸のタイミングなどが難しいものです。吸入補助具を使うと簡単に吸入できます。
点眼補助具は点眼薬と目の接触を避け安定して点眼するための道具です。
オブラートは錠剤、カプセル、粉薬などをくるんで飲みやすくするものです。薬をオブラートで包んでスプーンに乗せて水をくぐらせます。
お薬管理で、してはいけないこと
お薬を飲み忘れた時に、二回分をまとめて飲んではいけません。また、飲み忘れたからといって遅れて飲んだ場合には、次の服薬との間隔などには注意が必要です。このような場合には薬局に確かめた上で対処しましょう。
最後に
年齢を重ねるごとに、薬の量が増えるのが一般的な傾向です。医療機関は違っても薬局は一軒かかりつけ薬局を決めておくと薬の管理は楽になります。複数の医療機関のクスリを飲みやすいように一包化して、飲む日にちを記載してくれるところもあります。
スマホのアプリでお薬管理
スマートフォンやタブレットを使いこなしている人は、アプリでお薬管理をすることができます。メリットはなんといっても「通知機能」です。
現時点で有名なアプリは「お薬ノート -薬歴・服薬管理-」のようですが、カスタマー評価レビューをみていると、便利ではあるものの、まだまだ発展途上な部分もあるようです。