リビングルームは一日のうちで最も長い時間すごすところです。リビングルームが快適かどうかでその家に住む人の生活の質が決定してしまいます。これは、シニアでなくても言えることです。
リビング、ダイニング、キッチンは一体にするのが基本
最近はほとんどの家がリビングダイニング形式になっていますが、もし、ダイニングとリビングが別の部屋になっているなら一体化してしまったほうが暮らしが便利です。最低でも隣接する形にしておきましょう。よく、リビング、ダイニング、キッチンの間にステップを設けて変化をつけてある間取りを見かけますがシニアのお宅についていえばこのタイプの設計はおすすめできません。どの部屋もバリアフリーにしておくことが望ましいのです。
自然素材の床材は心も和らぐ
リビングの床材にはいろいろなものがありますがすべり易い材質やタイルなど固い材質は店頭の原因になったり転倒した際のけがの原因になったりしますのでNGです。また、センターラグなどのカーペットもお勧めできません。カーペットなどはどうしてもタワミなどができてしまうので足を引っかける原因になります。
比較的柔らかい木材のフローリングがおすすめです。また、コルクや畳などは水をこぼしてしまったりしたときに沁み込みやすいという欠点はありますが、足触りもよく、しかも防音性も高いので気持ちよく暮らせます。このような自然素材は足触りがよく気分が和らぐので生活空間としての質があがります。
お掃除簡単なリビングこそ清潔に暮らせる
リビングはそこで過ごす時間がながいだけにほこりも多いので簡単に掃除ができることも大きなポイントです。フローリングや畳だと、いちいち掃除機を出さなくてもフローリングシートでざっとした掃除はできます。こまめにフローリングシートでほこりを取っていればほこりが舞い上がらないので家具などにもホコリが付きにくくなります。
シニアにはゆったり座れるソファが必需品
和風か洋風かという話になると、部屋の雰囲気はお好みでいいと思うのですが、生活様式という面では洋風のリビングをおすすめします。和風の座卓や座椅子での生活ではどうしても膝を曲げて暮らすことが多くなります。また、一度座ると次に立つときには膝に負担をかけることになります。
洋風のソファーや椅子の生活の方が膝に負担がかかりにくいのでシニアには向いています。ソファーの暮らしをおすすめするのにはもうひとつ理由があります。
うたた寝ができるリングこそ若さのポイント?
年齢を重ねてくるとどうしても睡眠の質がおちてしまいます。夜12過ぎに寝たのに、朝5時には目が覚めてしまうなどというシニアは少なくありません。ゆっくり朝寝坊したいのに目が覚めてしまうのです。しかも、そのうえ一晩に1回や2回はトイレで目が覚めるとなると毎日が睡眠不足です。
リビングでうたた寝
睡眠時間が短すぎると脳細胞が減るといわれているのをご存じですか?睡眠不足の状態で毎日を送るっていると気分が優れないばかりか、認知症になるリスクがたかくなるといわれているのです。そこで、専門家が推奨しているのが昼間のうたた寝です。お昼ごはんの後などに15分から30分ぐらいのうたた寝をすることで睡眠不足を補おうとするものです。
リビングでうたた寝ができる環境がシニアの認知症リスクを軽減します。寝るぐらいどこでも寝れるんじゃないの?第一寝室ってもんがあるじゃないって思われるかもしれませんが実はこれが大きな勘違い。夜の睡眠と昼間のうたた寝は別物です。夜の睡眠は爆睡できたほうが満足感が高いですよね?でも、昼間のうたた寝は爆睡してはいけないんです。
ほんの15分から20分、30分以内で目覚めることこそが大切なんです。というのも、15分から30分ぐらいのうたた寝には夜の睡眠の質をよくするという効果があるのです。寝転んでしまうとなかなか30分以内で目覚めることができませんよね。つい寝込んでしまって気が付いたら一時間以上も寝ていたって経験は誰にでも一度や二度はあるものです。ところが、昼間寝すぎてしまうと夜寝つけなくなって睡眠のリズムを乱すことになってしまいます。これでは本末転倒です。15分から20分ぐらいで目覚めるには寝室ではなくリビングで、しかも座った姿勢で寝るのがいいんです。だから・・・・・リビングにはゆったり座れるソファーが必要なんです。
快適なリビングの要素の一つが採光
一日のうちの何時間か自然な光を浴びるのと浴びないのではそれだけでその人の一日の気分が変わります。特に午前中に太陽光を浴びることは脳のわかさを保つにはとても大切なことなんです。朝、お天道様の光を浴びながら軽い体操をするっていうのはシニアのメンタルヘルスには非常にいいことです。リビングには一カ所だけでも、できることなら北側を避けて、大きな開口部がほしいものです。都心の住宅などでは、道路側、玄関側にしか開口部が設けられない場合もありますが目隠しなどの工夫をしても開口部は確保したいものです。