この20年でアレルギーの治療法は大きく変わっています。
しかし近年、日本アレルギー学会が推奨する標準的な診療ではなく、古い常識に基づいた指導を患者に行っている医師が多くいることが分かり、問題となっています。

アレルギー治療の常識の変化と、新しい研究結果についてまとめます。

治療の常識が変化

現在、何らかのアレルギー症状を抱える人は国民の約半数に上るといわれます。皆さんは、我が子に何らかのアレルギーがあると分かったとき、どの病院を選びますか?自宅から近い小児科、「アレルギー科」を掲げている病院……。
しかし、「アレルギー科」と表示していても、専門学会が推奨する標準診療が行われているとは限りません。

実際、アトピーや食物アレルギーでいくつかの病院を受診すると、全く異なる指導を受けて面食らうことがあります。
例えば、「抗原特異的lgG抗体」検査をして陽性になった食品はすべて除去して食べないように指導する医師もいますが、これは望ましくありません。アレルギーの原因食品の診断にはこの検査は行わないことが推奨されています。検査結果が陽性でも、食べて問題ない場合があるからです。

また、ステロイド外用薬をなるべく薄くのばして塗るように指導し、少量しか処方しない医師がいますが、アトピーを治すには適量を連日塗り、皮膚状態を良くしてから徐々に保湿剤に切り替えていく方法が望ましいとされています。

その他、入浴時に石鹸の使用を禁止する、食品でアナフィラキシーを経験した患者に「エピペン」を処方しないなど、古い常識に基づく望ましくない指導をしている医師がいることが、日本アレルギー学会のアンケートで分かっています。

卵の早期摂取とアレルギー予防効果

かつて食物アレルギーに関しては、離乳食早期にアレルギーの原因となる食品は食べさせるべきではないとされていました。そのため、1歳まで卵や牛乳などを摂取させない母親もいたほどです。

しかし、生後半年から乳児に少量のゆで卵粉末を食べさせ続けたところ、1歳になったときに卵アレルギーを発症する子供が8割減ったとする研究結果が発表されました(2016年12月 国立成育医療研究センター)。
アレルギーの原因となり得る食品でも、早期の摂取で発症予防に繋がる可能性が示されています。

そして2017年6月16日、日本小児アレルギー学会は、卵アレルギーのリスクが高いアトピー性皮膚炎の乳児について、発症予防のために生後半年から卵をごく少量ずつ食べ始めるよう勧める提言を発表しました。医師の指導のもと、まず皮膚炎を治療してから摂取することを勧めています。

今後の研究・調査にも注目

日本では2012年に診療ガイドラインを改訂し、アレルギーの原因となる食品を避ける根拠はないと明記されました。
今後は卵アレルギーと同様に、小麦や牛乳などでも早期摂取でアレルギー予防効果があるのか、研究調査が期待されます。

アレルギーとアトピー性皮膚炎がある子は喘息を発症しやすいことが分かっていますが、今後、食物アレルギーを予防できた子供たちが喘息の発症を抑えられるかどうか、調査が望まれます。

参考文献
※熊本日日新聞総合版2015年3月13日「アレルギー疾患 徹底されない標準診療」
※熊本日日新聞総合版2016年12月10日「乳児に粉末少量摂取 卵アレルギー予防効果」
※熊本日日新聞総合版2017年6月17日 アトピーの乳児 「半年から卵を」
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