料理は見た目もおいしさのうちです。
料理の味がよくても、盛りつけや配膳のしかたが美しくないと食欲も半減してしまいますので、今回は、盛りつけの基本と配膳の気くばりのしかたについてご説明します。
盛りつけ方の基本
調理したものを鍋やフライパンから直接器に移すと、器が汚れてどうしても雑な印象になってしまうので、箸やスプーンなどでていねいに盛りつけるようにしましょう。それも、ただ置くだけではなく、箸で形を整え、中央が高くなるように盛りつけることが大切です。特に鉢物は中央を小高く盛りつけましょう。器いっぱいに盛りつけるのではなく、器に余白を作るようにすると見た目がきれいです。
魚の盛りつけ方
盛りつけは心をこめてていねいに行うのが基本ですが、ハズしたらみっともないことになってしまう肝心な約束事というものもありますので注意しましょう。例えば、尾頭つきの魚は、カレイ以外は頭が左側、腹が手前にくるように盛りつけます。切り身魚の場合は、皮が向こう側になるようにします。
つけあわせの位置
また、つけあわせの位置にも決まりがあり、和風の場合は手前右寄りに添え、洋風の場合は向こう側に盛りつけます。さんまの塩焼きに大根おろしといったあしらいは和風のつけあわせになるので、手前右寄りです。
ご飯茶碗・汁椀・箸の置き方
もちろん、配膳にも気をくばりましょう。ご飯茶碗は左手で持つので向かって左側に、汁椀は右側に並べます。箸は先を左に向けて箸置きにのせ、ご飯と汁の手前に置きます。和食の作法にはこの他にも決まりがありますが、和風・洋風・中華風など多彩なおかずが並ぶ昨今では、細かいところはさておき、とりあえずこの3つの位置だけはハズさないようにしておきましょう。