よく、子供の頃、両親や祖父母に言われたものです。「人様に迷惑だけはかけるな」と。しかし、思いもかけないところで迷惑をかけてしまうことがあります。
商店街を歩いていると、ご老人がハンカチを落としました。それを女性が拾ってあげ、ご老人はお礼を言いました。・・・と、次の瞬間です。女性が振り返ったところ、絶妙なタイミングで男性が通りがかり、女性の肩が男性の背中にぶつかり男性はよろめいて倒れてしまいました。幸いケガは無いようでしたが、男性のスーツにはほころびが。こんな経験ありませんか?
こういった他人の損害を補償してくれる特約が、日常生活賠償責任特約です。保険会社によっては個人賠償責任特約とも呼んでいますね。補償対象となる人は記名被保険者及びその配偶者、同居の親族、別居の未婚の子です。
自動車保険だけの特約ではない
この日常生活賠償責任特約ですが、自動車保険だけでなく、火災保険などにも組み込むことができます。
保険料が安いことが魅力なので、もし、他の保険に組み込んでいないのであれば、自動車保険を契約する際にぜひ組み込んでおきたい特約です。示談代行もしてもらえますからね。
こんな場合は対象
- 子供が石を投げ、他人の車にキズをつけた。
- 犬の散歩中、他人に噛みついた。
- 喫茶店で躓いて他人にコーヒーをかけてしまった。
- リカーショップで手に取ろうとしたウィスキーを落として割った。
最後は実体験ですが、いずれもよくあるケースです。また、一つめの「子供」ですが、小学校にあがる前など、物事の分別がつかない年頃のお子さんですね。中学生など、結果が予想できる年齢の場合は対象外です。ペットが他人に迷惑をかけた場合は、飼い主の管理責任が問われます。
こんな場合は対象外
- 他人から借りている物を壊してしまった。
- 仕事に従事中の事故。
- 満員電車で険悪なムードになり殴り合いに発展した。
最後は闘争行為を具体的にしたものです。「闘争行為は対象外」と書かれていてもイメージしにくいですからね。
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<ライター:森村仁>