アルファベットには意味がある
一見、自動車保険と関係の無い話題ですが、リポビタンDのDにはどういった意味があるか知ってますか?
ダイナミックやデラックスのDに由来しているそうです。
失笑した方もいらっしゃると思いますが、何の意味も無いよりいいではありませんか。
さて、以前、車両保険には二種類あると説明しました。そのうちの一つが車対車+限定A(しゃたいしゃぷらすげんていえー)と呼ばれるもので、保険会社によってエコノミー限定、エコノミーワイドと呼称が異なることがあります。この公式のような名称には意味があります。まず、車同士の事故を補償するので車対車。それに限定Aと呼ばれる補償がプラスされて車対車+限定A。はい、「限定AのAはどういった意味があるか?」ですね。
限定AのAはアクシデントのAです。実は、エコノミー限定など一見柔らかい呼称より、限定AのAはアクシデントと覚えた方が、概要を理解しやすいのです。
補償内容を列挙すると納得できる
エコノミーとは車対車の事故に限定された補償で、それに限定Aがプラスされたものが車対車+限定Aです。では、その限定Aのアクシデントが具体的にどういったものか列挙してみたいと思います。
- いたずら
- 落書き
- 盗難(盗難未遂も含む)
- 台風、洪水
- 落下および飛来物との接触
- 窓ガラスの損害
自動車事故を英語でCar accidentと言いますが、日本で日頃使われているAccidentはどちらかというと「災難」という意味合いで用いられます。そう考えると限定Aで補償される損害というのは、自動車を使用・管理していると降りかかってくる可能性が高い災難ばかりです。
具体的なケース
いたずら、落書き
保険会社によって説明が別れていたり、一緒だったりします。これはその昔、落書きは補償され、いたずらは補償されないという区分があったからです。いたずらと落書きの定義については省きます。契約者にとってはどちらも同じですから。
盗難
車がまるごと盗まれたり、車上荒らしで車内に侵入された際の損害を補償します。「近所迷惑になりそうなので届け出しなかった」という方はまずいないと思いますが、警察への届け出が無いと保険は支払われません。セキュリティをしっかりしていても、パーツの高騰から特定の車種ばかり狙われたりするケースもあるので、被害に遭ったら即通報しましょう。
台風、洪水
ここ数年でゲリラ豪雨が夏の風物詩になりました。局地的に道路が冠水することもあり、走行中に身動きがとれなくなったというケースも珍しいことではありません。そういった被害を補償します。雨上がりの高架下など気をつけたいものです。
落下及び飛来物との接触
これも災難と呼ぶに相応しいものですね。飛び石ですとか、対向車線のダンプとすれ違ったら砕石が飛来したり。雹災も該当します。
窓ガラスの損害
落下及び飛来物との接触の範疇に入れたいところですが、敢えて分けさせていただきました。というのも、窓ガラスは飛び石だけでなく、電柱と接触しても割れてしまう可能性があるからです。単独事故だから車対車+限定Aでは補償されないと思い、窓ガラスの損害を申告しない方がいらっしゃるようですね。窓ガラスだけは補償されます。また、保険会社によって、「ガラスの損害」「窓ガラスの損害」と記載が異なることがありますが、後者が適切な表現です。
レアケースなので別の機会に触れたいと思いますが、「窓ガラス」という定義から、意外な損害が補償された事案もあります。
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<ライター:森村仁>