自動車事故ケース1

古典的なケース

事例

  • 赤:A、緑:B
  • 初夏、平日午後6時、晴
  • A、センターラインのある片側一車線の道を40k/hで直進。
  • 幅3mほどの路地からBが左折のため出てきてAと接触したもの。
  • 見通し良好。一時停止標識なし。
  • 受傷者なし。

初夏の西日がまぶしい夕方、Aさんが会社から帰宅途中、左手にメルセデスが見えました。「Sクラスかあ、一回でいいから乗りたいなあ」と思った瞬間、ドン!という衝撃が。

Aさんが車から降りると、白いスーツを着た、絵に描いたようなお兄さんが立っていました。「どこ見て走ってんだ!」

まだ状況をしっかり把握していないAさんは、お兄さんの高圧的な口調についつい謝ってしまいました。「すいません。西日で見えなくて」と。

ともあれ、まずは警察を呼ばなければなりません。するとお兄さんが猫なで声でAさんを引き留めました。「あんたも手続きで時間とられたくないだろ?色々面倒なんだよ。こっちは車を修理してくれればいいからさ」。なんだ、実はいい人かも知れない。Aさんは連絡先を伝え、言われるがままに署名捺印してその日は別れました。

その後の経過

お兄さんから提示されたのは、車の修理代40万円、修理期間中の代車代20万円、慰謝料5万円でした。Aさんはまとまったお金が用意できないと伝えたところ、まずは慰謝料5万円だけ振り込んで欲しいという返事があり、すぐ振り込みました。しかし、残りを支払う目処がつかないため保険会社へ連絡しました。すると、保険会社からの返答は以下のようなものでした。

  1. 保険会社は確定した損害額を支払う。また、それはAさんの責任分のみ。
  2. 物損事故の賠償の中に慰謝料は含まれない。
  3. Aさんが相手に支払ってしまった5万円は補償されない

まず、1は納得できますね。その事故で発生した損害がいくらなのか、事故当日に確定することはあり得ませんから。過失割合も同様で、そもそも、今回のケースはAさんの責任は非常に小さく、お兄さんの方が過失大なのですから。

次に2ですが、慰謝料とはケガが治癒するまでの精神的苦痛に対して支払われるものなのでいくら「愛車を傷つけられた苦痛に慰謝料を払え!」と言われても支払う義務はありません。

最後に3ですが、名目が慰謝料ということもありますが、独断で支払ってしまった場合、保険で補償されなかったり、一部しか補償されないことがあります。

今回の問題点

状況も把握せず謝ってしまった

「高級車に乗り高圧的な人」は怖い人のステレオタイプになっており、コントや漫画にしか登場しないイメージがあります。しかし、いざ事故で動揺してしまうと開口一番に出てくる言葉が「ごめんなさい!」なのです。特に高圧的な人にすんなり謝ってしまいがちです。ですから、事故の際は最初に「大丈夫ですか?ケガはありませんか?」が理想的です。

警察に連絡しなかった

公道で交通事故に遭った場合、警察への届出が義務づけられています。今回は警察に連絡できるような状況ではなかったかもしれませんが、そういった場合は別れた後に警察へ連絡し、その旨を説明するといいでしょう。別の機会に詳しく書きたいと思いますが、事故証明はトラブルが発生するととても有効な書類になります。

言われるがままに約束し、サインもした

前述の通り、妥当ではない請求を保険会社は支払ってくれません。もし、約束をしてしまったのならAさん自身で撤回しなければならないでしょう。また、サインした書類で賠償が義務づけられないとしても、法的な場で争ったときに有効な証拠になることもあります。断れるのなら断るのがベストです。

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<ライター:森村仁

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