ますます暑くなるこれからの季節。子供たちがプールで水遊びすることも増えるでしょう。
しかし夏場は、プールを介して感染する病気や、その他流行しやすい子供の病気が色々あります。
どんな病気があるのか、親御さんは知っておくことが大切です。
咽頭結膜熱(プール熱)
夏風邪の一種で、毎年6月頃に増え始め、7〜8月に最も流行します。潜伏期間は5〜7日程度で、38〜40℃の高熱が出ます。子供の場合は扁桃炎、結膜炎を併発することもあります。乳幼児では下痢や嘔吐の症状もありますので、しばらくは経過観察が必要です。
この病気は、プールを介して感染することが多いために「プール熱」とも呼ばれています。プールに入るときは、入る前と後に流水で体をしっかり洗うように心がけましょう。上がった後に目を流水で洗い、うがいするのも感染予防に効果的です。のどが痛むため、食欲が低下します。ヨーグルトやゼリーなど、のど越しが良いものを食べさせ、水分補給に気を配りましょう。
流行性角結膜炎(はやり目)
咽頭結膜熱(プール熱)になると、流行性角結膜炎(はやり目)を併発することがあります。目の充血、涙、目やになどの症状が出たら、眼科にお子さんを連れて行きましょう。
はやり目は感染力が強く、涙や目やにがついた手で触れると感染してしまいます。家族にも感染しますので、治るまではタオルを別にして、お風呂は最後に入ってもらったり、シャワーだけにするなどの配慮が必要です。こまめな手洗いを心がけましょう。
手足口病
手のひら、足の裏、口の中、おしりや膝などに湿疹が出る、夏に多い感染症です。多くみられるのは主に5歳以下の乳幼児で、保育園や幼稚園で流行することもあります。熱が出るか出ないかはその年に流行するウイルスの種類によって異なります。せきやくしゃみ、プールなどで感染します。一度感染したことがあっても、何度も手足口病にかかる場合がありますので注意が必要です。
小児科を受診し、自宅では水分補給に気を付けながら回復を待ちましょう。回復後もしばらくはウイルスが便から排出されますので、オムツ交換の際は注意が必要です。手洗いを念入りにし、家族に感染しないように心がけましょう。
ヘルパンギーナ
子供がかかる代表的な夏風邪です。突然40℃近い高熱が出て、喉の奥に水疱ができるのが特徴です。のどの痛みで食事が取れなくなることもありますので、脱水症に注意が必要です。のどを刺激しない飲み物を飲ませ、水分補給に気を配りましょう。
手足口病と同じく、ウイルスが便から排出されますので、オムツ交換の際は注意しましょう。洗濯物は日光に当ててしっかり乾かすことで、感染予防に効果があります。
【参考文献】
※「0〜6才 赤ちゃんと子どもの病気とホームケア」学習研究社、2008年