もしも車を買い換えたら
自分で自動車を所有すると、起こりうるイベントの一つに買い換えがあります。現在の愛車を下取りに出して、もしくは廃車にして新しく購入したり、友人などから譲り受けたりということですね。
ここで忘れてはならないのが、自動車保険の異動手続きです。保険会社は契約時に申告を受けた自動車に保険をかけますから、保険会社に知らせずにいると、万が一事故に遭ってしまうと保険の対象外になっていまいます。そこで、今回は自動車の買い換えにともなう保険の手続き、車両入替について説明したいと思います。
車両入替の流れ
納車日を決定する
新しい車を受け取る日、もしくは譲り受ける車の名義が自分になる日ですね。これが決まらないと話が進みません。
保険会社へ連絡する
代理店型損保で契約の場合は、契約している代理店に連絡しましょう。車検証など必要な書類と手続きに関する説明があるはずです。
保険会社で処理手続きが始まる
保険料は契約している車の年式や車種で変わりますから、新しい保険料を計算します。差額分は別途請求されます。
納車する
納車と同時に車両入替も完了します。これで安心して乗ることができます。
他人から譲り受ける場合の注意点
新車でも中古でも、販売店から購入する場合は、漏れなく「保険会社に電話してね」と言われます。買い換えが初めてという方でも、保険会社のカスタマーセンターや代理店に連絡をすると「お車の入れ替えですね?」と話が通じます。なので、手続き忘れということはまずありません。
これは実際にあったケースなのですが、友人から格安で車を譲り受け、その数ヶ月後に事故に遭い、車両入替の手続きをしていなかったということがあります。確かに、誰からも保険会社への連絡を勧められなかったら、自動的に保険も切り替わると考えるかも知れません。ちょっと難しそうな手続きですが、保険会社がちゃんと確認、説明してくれますから、事前の連絡は忘れずにしましょう。
その他留意点
各保険会社が掲げる車両入替における条件はちょっと難解ですし、保険会社や代理店に連絡すれば噛み砕いて説明してくれますからここでは割愛します。その代わり、二つほど留意すべきことを説明したいと思います。
入れ替える車は自家用8車種
マイカーを軽自動車から10tトラックに代えるという人はいないと思いますが、車両入替ができる車種は自家用8車種に決まっています。念のため、ここでその8車種を列挙したいと思います。
- 自家用普通乗用車
- 自家用小型乗用車
- 自家用軽四輪乗用車
- 自家用普通貨物車(最大積載量0.5t超2t以下)
- 自家用普通貨物車(最大積載量0.5t以下)
- 自家用小型貨物車
- 自家用軽四輪貨物車
- 特殊用途自動車(キャンピングカー)
自動担保特約をあてにしない
万が一、車両入替の手続きを失念した場合、30日以内であれば遡って補償されるという特約が適用されます。よく「30日条項」と呼ばれており、ネット上でも「事故を起こしても30日以内なら保険は適用になる」といった解説を目にします。しかし、適用の条件を満たしていなければ手続き忘れから三日でも一週間で補償されません。条件を満たしているかどうかは保険会社が確認、回答しますから、納車日が決定する前でも保険会社へ連絡するようにしましょう。
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<ライター:森村仁>