少し大きめの絵本の表紙に、片足を上げてパンツを履こうとしている男の子の絵が描かれています。
「たつくんはね、ひとりで パンツがはけないんだよ」。お話はこんなふうに始まります。何度やってもうまく履けないたつくんは、もう嫌になってお尻を出したまま外に飛び出してしまいます。そこで犬や猫、牛や馬などの動物たちに出会って、「しっぽのない、つるつるのおしり」を笑われます。たつくんはみんなのしっぽがちょっとうらやましい。でも、お母さんが素敵な赤いズボンを縫ってくれて……。
2歳くらいの、自分でパンツやズボンを履く練習を始めた年頃の子供たちから共感を得られる絵本です。この年頃の子供たちは裸が大好きで、よく裸で走り回ったりしますから、自分と同じ「たつくん」を絵本の中に見つけて大喜びです。パンツを自分で履くのは難しいよね!
小さい子に人気の絵本です。
※『はけたよ はけたよ』神沢利子・文、西巻茅子・絵、偕成社、1970年