インドで両親を亡くしたメアリは、英国ヨークシャーの大きな屋敷に住む叔父に引き取られることになります。両親の愛情を知らないメアリは、何でも命令を聞く使用人達に囲まれて育ったために、わがままでひねくれた子供になっています。
叔父は屋敷には不在がちで、100も部屋があるような大きな屋敷で、メアリほとんどの時間を一人で過ごすことになります。そこで、10年間も誰も入ったことがない「開かずの庭」があると聞き……。
メアリは病弱な従兄弟のコリン、動物と話ができるディコンに出会い、「秘密の庭」を見つけてその庭を蘇らせようと試みます。対等に話せる相手を見つけたメアリとコリン。どんどん育っていく花々や、人懐っこい動物たちに囲まれて過ごすうちに、この2人に驚くべき変化が現れます。
歓びと驚きに満ちた再生の物語です。
※『秘密の花園』バーネット/著、土屋京子/訳、光文社古典新訳文庫、2007年