高齢者が安全・快適に過ごすために必要な設備はわかっても、家具の配置のしかたや色彩・照明の選び方といったインテリア関係のポイントについてはよくわからないという人も多いと思います。
そこで、高齢者にやさしいインテリアを実現するコツについてご説明します。
住宅改造の際の注意点
まず、住宅改造を行う際は、次のことに注意します。
- 今まで使っていた家具が使えなくなる可能性があるので、計画段階で家具の位置や大きさも検討する。
- トイレと寝室を近づけて配置しても、家具の置き方によっては大きく迂回せざるを得なくなることもあるので注意。
- 通行する場所にラックなどの小物の家具を置かない。
ユニバーサルデザインを積極的に導入
最近多く出回っているユニバーサルデザインの家具は、高齢者や障がい者にとってとても使いやすいものばかりですから、どんどん導入していきましょう。家具の選び方ひとつで生活の利便性や安全性は大きく左右されます。
インテリアの選び方
高齢者に適しているインテリア空間の定義というものはありませんが、ネガティブになりがちな心理傾向を考えると、次のような選び方がよいかと思います。
色彩
高齢者だからダーク系がいいとは限らない。重い雰囲気を避けるためにも、一部分でもビビッドカラーを使用するのがベター。いずれにしても本人の希望が最優先。
照明
照明の明るさは人の精神面に大きな影響を与えるため、特に室内が暗くなりがちな雪の日や梅雨の時期には、高齢者の座るところになるべく高照度の照明をつける。
生活にメリハリの出る設置を
また、インテリアの設置のしかたも重要なポイントです。たとえばベッドサイドに想い出の品や写真を並べておけるスペースがあったり、寝室の入口付近に等身大の鏡があったりすると、誰にでも会える心構えができたり、生活上のメリハリが出たりします。