一年を通して気候にあまり変化のない国に住む人々は、持っている服の数も少ないし、衣替えの習慣もありません。
四季があるわが国において、私たちが彼らよりたくさんの服を所有しているのは至極当然のことですが、それでも極力服の数を減らす工夫をすることは可能なのです。
服はクローゼットに入る分だけ
日本には押入れという大きい収納スペースがあります。便利ですが、この広いスペースが悪い意味で私たちの物持ちをよくしてしまっているともいえます。
これに対し、イギリスでは夏と冬の服装がさほど変わらず、人々が所有する服も少ないのですが、押入れのような大きな収納スペースが少なく、クローゼットも比較的小さいため、服はクローゼットに入る分だけ持つというのが基準になっているそうです。新しい服を買ったら、1年以上袖を通していない服はチャリティーショップに寄付するなどして、常にクローゼットの中身を一定に保っているのです。
日本人とイギリス人の「セール」に対する考え方の違いとは?
そもそも、イギリス人には日本人のようにセールにすぐ飛びついて買うという習慣はなく、10年以上使えるような上質のコートやセーターなど、本当にいいものをセールで見つけたときにのみ購入して、タグをつけたまま一旦屋根裏や地下室に保管し、今着ているものがダメになったら初めて袖を通すという気の長い使い方をします。靴・バッグ・小物なども同じで、これにより「安物買いの銭失い」のようなムダがなくなるというわけです。
クローゼットにはお気に入りだけを
持ち服が少なければ、服を探す手間や、同じようなものをまた買ってきてしまうというムダも省けます。クローゼットの中はいつもお気に入りだけを入れておくという習慣を持てば、持ち服も少しずつ整理されていくのではないでしょうか。