子どものボキャブラリーは、当然ながら大人ほど豊富ではありません。
そのため、大人の立場から大人の言葉で物事を教えてもうまく伝わらないことがよくあります。
ここでは、子どもにわかりやすく片付けを教えるコツをご紹介します。
そもそも「片付け」の意味って?
幼児や子どもにとってのおもちゃ遊びには、やがて大きくなって学ぶべきことのミニチュアが込められています。たとえば積み木なら、色・形・手ざわり・重量感など、多くの体験をまずその素材から学び、同時に形を揃えること、組み立てること、崩すこと、もう一度やり直してみることの繰り返しを経て「なにか」を経験していきます。
したがって、幼児期の子どもに向かって、ただ「片付けなさい」「きちんと置きなさい」と命令しても無意味なのです。片付けそのものの意味や「きちんと」の意味が具体的に教えられていなければ、その言葉は理解されません。順序立ててモノを並べたり、同じ形のモノは同じ場所に並べたりする作業のことを片付けることだとまずは教えましょう。
本のしまい方を教えるには?
たとえば、本のしまい方を教える方法としては、次のような具体例があります。
- 絵本はシリーズもので一つのグループにして本棚に立てる
- 背表紙を同じに揃えて本棚に入れる
- (数字が読める場合は)巻数順に並べて置く
これを行なって初めて「片付けなさい」の意味が子どもに伝わります。
親の手助けはほどほどに!
もちろん、親のすることを見て子どもが勝手に学んでいくという考え方もアリですが、気をつけたいのは、子どもの片付けがまどろっこしくて親が手を出してしまうことです。これにより、親が何でもやってくれると思い込ませてしまうこともあるので注意しましょう。