現在は核家族化が進み、親と子供だけの家庭が増えています。祖父母は遠くに住んでいて、年に数回しか会わないという家庭もあるでしょう。一方、祖父母と同居していたり、近くに住んでいて頻繁に会うけれど、子育てに関する意見が合わずによく衝突する、もしくは意見が言えずにイライラする、なんてこともあるかもしれません。
皆さんは、教育方針について祖父母と意見が食い違ったとき、どうしていますか?
価値観の違いを受け入れよう
世の中にはいろんな考え方・価値観の人がいます。親と祖父母で意見が食い違うのは、よくあることだと認めましょう。むしろ、価値観の多様性を学ぶ良い機会だと捉えると、イライラせずに済むかもしれません。
年に数回しか会わないなど、たまにのことなら、祖父母が孫を甘やかすことも大目に見て問題ないでしょう。子供も成長とともに、親の立場、祖父母の立場、それぞれの考え方・意見の違いがあることをだんだん理解できるようになります。
いろんな意見があっていい。学校や社会の中でも、それぞれ違う価値観があって、その中で子供は成長していきます。何が正しいのか、自分はどうしたいのか、成長とともに子供は自分で選べるようになります。
どうしても譲れないときは
しかし、祖父母が近くに住んでいて、頻繁にお菓子を子供に与えるので虫歯や肥満が心配など、どうしても意見を言わなければならないこともあるでしょう。子供にアレルギーがあって、禁止事項が多い場合もあります。
どうしても守ってほしいことがあるときは、きちんと祖父母に伝えて、しっかり話し合いましょう。家族でルールを決めておくとトラブルが防げます。義父母に直接意見を言いにくいときは、夫を通じて伝えましょう。虫歯や肥満のことなどは、医師や保健師の言葉として伝えると角が立ちません。
大切なのは、子供の成長にとって必要なことかどうかです。必要と思うなら、言いにくいことでも伝えていく努力をしましょう。コミュニケーションの積み重ねで相互理解が深まり、トラブルも減少していきます。
祖父母は子供にとってどんな存在?
子供にとって、おじいちゃん・おばあちゃんはパパ・ママとはまた違った存在です。この広い世界で、子供を愛してくれる貴重な存在でもあります。孫が幼い頃にはいっぱい遊んでくれる相手でもあるでしょうし、親が困ったとき・忙しいときに育児を助けてくれる存在でもあります。両親とは違う立場で孫に接し、愛してくれる祖父母。それが優しい存在であれ、ちょっと怖い存在であれ、子供の成長を見守る人間が多いことは有難いことです。
面白いことに、子供の態度や接し方も相手によって違ったものになります。例えば親には甘えて駄々をこねていたのに、祖父母の前では良いところを見せようと頑張ったりすることもあります。逆に、両親に叱られたときの逃げ場として祖父母が機能することもあります。祖父母は、親子の関係がこじれた際、閉塞した家庭の空気を変える役目を果たしてくれることもあります。
立場や考え方は違うけれど、祖父母も親と同じように孫(子供)のことを大切に思っています。そのことを意識して、家族のコミュニケーションを図っていきましょう。