私は牛乳アレルギーの娘を育てていますが、これまでに何度かひやりとした経験があります。
今回はこの経験をもとに、食物アレルギーによって起こるアナフィラキシーを未然に防ぐためにすべき対策と、アナフィラキシーが起きてしまったときの対処法についてご紹介します。
赤ちゃんに初めての食べ物を与えるときは慎重に
私の娘の牛乳アレルギーが初めて分かったのは赤ちゃんのときでした。
母親である私が体調不良で授乳を禁止されることになり、娘に初めてミルクを与えたのです。すると、全身にじんましんが出て、ぐったりと元気がなくなってしまいました。
病院で食物アレルギーと診断され、処方された薬のおかげで回復しましたが、あのままミルクを与え続けていたらと思うとぞっとします。赤ちゃんには、牛乳アレルギー用のアレルゲン除去ミルクを与えることになりました。
このように、初めて食べたものでアレルギー症状が起こる時は、防ぎようがありません。おかしいと思ったら、自己判断せず至急病院へ連れて行きましょう。
取れる対策は、赤ちゃんに初めてのものを食べさせるときは1品目ずつ、少量与えて異常がないか確認することです。特に、授乳中に湿疹が出ていた赤ちゃんは用心しながら、少しずつ食べ物の種類を増やしていきましょう。
誤食はいつでも起こり得る
アナフィラキシーを防ぐためには、アレルゲンとなる食べ物を食べさせないようにしなければなりませんが、誤食を防ぐのはそう簡単なことではありません。
例えば家族で別々のものを食べていると、間違ってアレルゲン入りの料理を食べてしまうことがあります。牛乳アレルギーの子が兄弟のこぼした牛乳を被ってしまうと、肌赤くかぶれてしまいます。
このようなトラブルは子供が小さいうちに起こりやすいですが、子供が大きくなってからも、食物アレルギーが治らないうちは油断せずに注意し続けなくてはなりません。
また、幼稚園や保育園、学校に通う際は、事前に先生方と注意点についてよく話し合っておきましょう。万一の際の対処法についても具体的に知らせておくことが大切です。
食べてしまったときの対処法
アナフィラキシーの症状は、全身に急速に現れます。
具体的にはじんましんや皮膚のかゆみ、呼吸困難、喘息、下痢、嘔吐などです。さらに血圧低下、意識を失うなどのショック症状もあり、これは大変危険な状態です。
食物アレルギー症状はアレルゲンを食べて数分から30分で急速に悪化する傾向がありますので、すぐに自己注射薬(エピペン)を使いましょう。
エピペンは、アナフィラキシーの危険があるお子さんは病院で処方してもらえます。日頃から薬の置き場所を確認し、いつでも使える状態にしておきましょう。
エピペンは副作用も少なく、本人に代わって注射することは医師法違反になりません。学校の先生方にそのことを伝え、万一の場合は積極的に使ってもらうようにしましょう。
アレルギー症状が起きたときは走ると症状が悪化してしまいます。お子さんは安静な状態にして、エピペンを使ったら病院へ連れて行きましょう。
参考サイト
食物、蜂刺されによる急性アレルギーにそなえる。アナフィラキシーってなあに.jp|ファイザー
http://allergy72.jp/?utm_source=pfizer.co.jp&utm_medium=groupsite&utm_content=20130221&utm_campaign=newsrelease
※熊本日日新聞平成25年2月1日朝刊「子どもの食物アレルギー」
※熊本日日新聞平成25年4月5日朝刊「アナフィラキシー」正しい知識で対処を
※熊本日日新聞平成25年6月8日朝刊「給食の食物アレルギー」