年齢を重ねて、仕事をリタイヤすると急に生活費が縮小されます。年金などで一応の生活費が確保できていても、病気などに不安感を抱くのは皆同じです。
時には、生活費も少し足りない場合もあります。こんな時、自宅を抵当にお金を貸す制度があります。
それを、リバースモーゲージといいます。
借りたお金は一括で受けとる方法と年金と言う形で月々受けとる方法があります。家を抵当にお金を借りるものの、契約期間中はその家に住み続けることができます。
生活費が少し足りないけれども家土地がある場合、普通は家を売ることを考えます。しかし、家を売れば引っ越しをしなければなりません。譲渡税も発生します。税金引っ越し費用、賃貸の敷金などを払えば、せっかく自宅を手放して得たお金が随分減ってしまいます。
リバースモーゲージは家に住み続けることができるので、これらの費用がかかりません。
リバースモーゲージは地方自治体が福祉制度として行うものと、民間金融機関が金融商品として販売しているものがあります。また、住宅販売でもリバースモーゲージ付きの商品が販売されています。
リバースモーゲージの一般的な条件は、単身または夫婦二人で住んでいること。契約時、所有者も同居の配偶者も共に65歳から70歳以上であること。同居の配偶者が連帯保証人になること。推定相続人全員が承諾していること。他に抵当権がついていないことなどです。
通常リバースモーゲージの融資額は当該不動産の評価の50〜70%程度とされます。そして、その評価は主に土地の評価で家はほとんど評価を受けることができません。したがって、土地付きの住宅であることが条件になります。
特に生活費が足りないと言う事情がなくても、リバースモーゲージで生前に融資を受けておけば、死後、その不動産は金融機関や自治体に所有権が移るので相続税対策にもなります。生前に借入した資金は毎年贈与税の控除を受けながら順次贈与していくこともできます。
リバースモーゲージの欠点は、契約期間内に当該不動産の価値が下落したときには期間満了の時に不動産だけではなく評価不足分を現金で返済しなければならないことです。こういう事態をさけるためにも契約開始年齢を遅く設定してあります。また、契約期間中は固定資産税を払わなければなりません。
リタイヤ後の生活資金はシニアの大きな負担になります。
リバースモーゲージは条件さえ折り合えば救世主ともいえる制度なのです。