何となく、いつもよりしつこい吹き出物だとおもっていたらイボになってしまったと言う経験はありませんか?
イボは、膝の裏や肘の皮膚が柔らかい部分に出来やすいのです。
目立たないところにできたイボだと気になりながらも放置してしまう場合が多いようです。
ほとんどのイボは良性なので自分が気にならなければ放置しても特に問題はありません。年齢を重ねてくれば、多少の肌の劣化はあって当然です。
イボには基本的に3種類あります。
- ヒトパピローマウイルスの感染で起きるイボは、「ウイルス性ゆうぜい(疣贅)」や「尋常性ゆうぜい」とも呼ばれます。老若男女誰でもかかる最も一般的なイボです。手、顔、膝など基本的にどこにでもできます。ウィルスは小さな傷から皮膚に入り込んでイボを発症させます。伝染性なので、体調によっては何か所もできます。
- 水いぼといわれる小さなイボもウイルス性でプールなどで感染します。子供に出来やすく体中にひろがります。ひとつひとつピンセットでつまいとってしまえば、比較的早く治ります。ただし、痛いので子供を大泣きさせるのを覚悟しなければなりません。
- 加齢による皮膚の劣化から起きるイボは「老人性ゆうぜい」といわれるものです。老人性とはいうものの20代後半から出来てきます。若い人の場合には脂漏性角化症といいます。呼び方は違っても同じものです。良性ですが、本人が気になる場合には治療をします。
老人性ゆうぜいの症状
イボの大きさや色は様々で直径3mmぐらいのものがポツポツ出来る場合もあれば、直径1cmぐらいのものが出来ることもあります。始めは小さなものがポツンポツンとでき始め、やがては数が増えて大きくなっていきます。
色も、皮膚と同じ色のものから茶色く変色したものまでさまざまです。
ボコっと目立つように膨れ上がるものから、膨れ方は少なく皮膚がザラザラして色が茶色くなる場合もあります。
紫外線が当たる部分に多くできます。よく汗をかく部分には茎のあるものができることもあります。首回りにポツポツできることが多いので、女性は夏になると急に気になり出すことが多いようです。単純に皮膚の老化なので健康上特に問題はありません。
老人性ゆうぜいの原因
皮膚の老化によるもので、原因の大きな部分を占めるのが紫外線です。何年もの間に紫外線によって皮膚が痛めつけられておきるものです。いわゆる光老化というものです。
強い紫外線を浴びると皮膚は早く劣化するので、早く次の皮膚細胞を作りださなければなりませんが、加齢のためにこの新陳代謝のリズムが乱れてしまい劣化した皮膚がはがれ落ちずに残り、それがイボになってしまうのです。
当然屋外で過ごす時間が長い人、強い紫外線を浴びる機会が多い人ほど若い内からできはじめます。屋外の仕事のひと、趣味がマリンスポーツや釣りなどであれば20代後半でも老人性ゆうぜいにかかっている人は多いものです。
また、遺伝的な要素も強いといわれています。色白の人の皮膚は紫外線に弱いので老人性ゆうぜいができやすくなります。色黒に見える人でも、日に当たらない部分が真っ白で驚かされることがありますが、このような人がもっともリスクが高いといえます。
老人性ゆうぜいの治療
老人性ゆうぜいは良性なので放置しておいても問題はありません。顔や手など人の目につきやすい場所や、擦れやすい場所などは治療をしておいた方が気分的にもすっきりするのではないでしょうか?
治療法としては、ハサミなどで切除、電気メスで切除、冷凍凝固させて切除、レーザーで焼くと言う方法がとられます。一般的には、日帰りの治療で済みます。切除して治療する場合には保険が適用されますがレーザー治療は保険適用外のこともあります。一般的な皮膚科では保険適用で治療することが多く、美容外科等は保険適用外が多くなります。治療に入る前に、保険適用の確認をしましょう。
老人性ゆうぜいは、皮膚が長年にわたって劣化したことが原因です。劣化が改善しない限り切除してもまた出来る可能性は充分あります。
※ イボはほとんどの場合良性ですが、出血がある場合、痛みがある場合、色が他のイボと異なる場合にはまれに皮膚がんの可能性もあります。下着に血がついていないかなどの観察を怠らないようにしましょう。
老人性ゆうぜいの予防法
紫外線による皮膚の劣化が主な原因なのですから、あまり強い紫外線を浴びないようにするのが直接的な予防法です。しかし、生活をする上で紫外線を浴びないようにするのは困難です。外出時には、帽子や日傘を使う、夏向けのアームかバーやストールなどを利用するなどの工夫とともに日焼け止め剤もしっかり利用しましょう。熱中症をさける意味でも、真夏の外出は、できるだけ夕方以降にした方がよさそうです。
基本的な老化防止をすることも大切です。睡眠不足、暴飲暴食、ストレスを避け、特に喫煙をやめることが重要です。ビタミンCやビタミンH等は皮膚の老化防止をサポートしてくれます。水溶性なので尿と共に排出されるため、過剰摂取のリスクが少ないビタミンです。サプリメントで補給しても有効です。