おもちゃを出すのはとっても楽しいです。
でも、「お片付けってめんどくさ〜い」というこの心理、大人も子どもも実は変わらなかったりで、面白いですよね。出しっぱなしのおもちゃたち。
みんながおうちに帰れるように、おもちゃの収納術で、お片付けの達人になってしまいましょう!
子どものためのおもちゃ収納テクニックですが、大人に使えるワザがあるかもですよ〜。
片付ける事を楽しむ
片付けは面倒くさいものです。
中には片付けが得意!っていう方もいますが、片付けはできたら避けて通りたいのではないでしょうか?
それは、子どもも同じです。
ママ「片付けなさい!」
ぼく・わたし「今やろうと思ってた!」
このどこのうちでも良く聞く会話がそれを物語ってます。今やろうと思ってたならもっと早くにやってるはず(ニヤリ)。
大人もそうですよね。
彼氏(もしくは彼女)「ちょっと部屋片付けたら…」
彼女(もしくは彼氏…?)「今やろうと思ってたし!!ていうか部屋きれいだし!!!」
片付けするしないが原因で、売り言葉に買い言葉状態になってしまい、その日の仲がギスギスすることもあります…。
「面倒くさい」を解消するには、それを「楽しむ」方向にもっていかなくてはなりません。
楽しむということは、読んで字のごとく「楽=ラク」なんです。気持ちがラクって思える作業を組み入れることで、子どもも大人も気持ちよく片付けができます。
特に子どもは、目の前の事に一生懸命。視覚的に考えるため、「おもちゃが出ている範囲が広い→片付けるおもちゃの量も多い」と考え「複雑な作業=面倒」になりがちです。
ということは、子どもたちには、作業がシンプルであればあるほど片付けへのハードルを下げてあげることができます。例えば、「入れるだけ」「置くだけ」などです。扉を開けて、ここにコレをしまって…いうのは、一つだけならいいのですが、仕舞う場所が多ければ多いほどやる気をなくしてしまいます。
「うちの子は小学校中学年だし、そんなの考えてできるわ〜」と思うお母さんもいるかもしれませんが、子供の心は「片付けは複雑で面倒な作業が多い」と思っているからなかなか片付けられないのです。
片付けができる、できないに年齢は関係ありません。もっというなら、大人も子どもも関係ありません。
ちょっとしたコツや、複雑な動作をシンプルにしてあげることで、「片付けって簡単にできるんじゃん!」「思ったより片付けってラクなんだ〜」と自分の中で気付くことができて、「片付け大好き!」とまではいかなくても(ここまで到達するのは大人でも難しい場合が多いです)、「片付けておくと、なんかスッキリしていいかも♪」という気持ちを感じることができるようになることで、片付けの行動を起こしやすくなります。
まずは、ぽいぽい作戦
落ちていたおもちゃを、おもちゃの入っていた箱に入れる。これだけでもう、立派な「お片付け」です。
「おもちゃを、おもちゃのおうちに戻す」
これができれば、完璧。そして、おもちゃの片付けって仕組みはこれだけのことなんです。そう考えると、「子ども達が遊びやすくて片付けやすいおもちゃの収納」とは、すなわち「おもちゃ」とそれを入れる「箱」があれば成り立つことになります。
箱が1つでは足りないですし、遊びたいおもちゃを探すのが大変です。箱は少なくとも3つあれば、子どもが一人でおもちゃを管理できるようになります。
「管理」といっても、大人のようにきっちりではなく、「これはこの箱に入れておこう」「これはこの箱に入っているはず」といった、ざっくりした感覚です。
子供のおもちゃは、ざっくり収納で!
「おもちゃをぽいぽいっと入れる」ことが大切なので、収納グッズは、
- 蓋が付いていない
- 扉が付いていない
オープンなものを使いましょう。例えば、
- バケツ
- カラーボックス
- 布製のバスケット
などがオススメです。
全部同じ形で良いのですが、ひとつひとつは色や柄を買えたり、大、中、小で分けるなど、それぞれに変化をつけてあげると、「これはここに入れよう」と子どもなりに目安がつきます。
使い方が分からない場合は、大人がまず「これはここにいれるんだよ」と一緒にお片付けをして、お手本を見せましょう。
テーマや色ごとに分ける
子どものおもちゃを見ていると、だいたいのテーマで分類できて、まとめられることに気付きます。例えば、次のようなテーマでの分類が考えられます。
- 音が鳴るおもちゃ(技などの発動の効果音が出る、変身用、バトル用、魔法用のおもちゃ)
- ロボットやフィギュアなど人型やぬいぐるみ
- ブロックやままごとセットなど細かくざくざくしたもの
- (ある程度の年齢になってくると)ゲーム機とゲームソフト
遊ぶおもちゃの名前が決まっているなら、「プラレール」「ままごとセット」などで分けるのももちろんOKです。
テーマごとに仕舞う場所を用意しましょう。
上記のテーマであれば、ゲームはまだしない年齢と考えても、3つの仕舞う場所があれば良いので、大きなバケツやケースをを3つ用意すれば良いわけです。
バケツやケースの大きさですが、片付けしやすいように、子どもの腰の高さまでが理想です。また、やたら数が多いのも一人で片付けに慣れていないお子さんは困ってしまいます。まとめると、おもちゃを入れる収納ケースは、
- 子どもの腰の高さ
- 縦なら3〜4段まで
- 横に3〜5段まで
が望ましいといえます。
この場合も、どこに何がしまってあるか分かるように中が見える透明なプラスチック収納ケースを使ったり、蓋は付けずに、上から見たときに何が入っているか自分でも確認できるようにすると良いと思います。
個人差があるかもしれませんが、縦に積み上がって高さがあるよりは、1段でも良いので、横にいくつか並んでいるほうがお片付けがしやすいみたいです。
ブロックや人形のお洋服などは、色ごとに分けても良いでしょう。特に集中するタイプの子は、使いたいときに使いたい色がすぐに取り出せるので、喜びます。その場合、ひとつの収納ケースを仕切り板などで、仕切っても良いですね。
また、子どもにも特に大事にしているおもちゃが必ずあります。そういうおもちゃは、特別感をあげると、楽しんでお片付けができるようになってきます。
例えば
- カラーボックスの一段をそのおもちゃ以外置かないでディスプレーするようにしてみる
- 蓋付きのおもちゃ箱に、丁寧にしまうようにする
などです。
……とはいえ、これも、あくまで、「こうしたら良いかも!」という提案で、実際の所は、お子さんに合ったり合わなかったりがあって当然なのです。人間ひとりひとり違うのが当たり前なのですから、お子さんもひとりひとり違って当然ですもの。
先に、おもちゃの収納には蓋はない方が良いと言いましたが、きっちりするのが好きな子は、蓋を閉めるところまで丁寧にするのがその子にとっては安心だったりしますし、年齢が上がってくるにつれて、蓋や扉があるものの中に隠したくなる子も出てくるでしょう。
「うまくいかなくても、気にしない。ユーモアを利かせて、いろんな方法を使ってみる」のがお片付けを続けるコツです。
出したら仕舞う、これが難しいのであります
「遊び終わったらすぐに仕舞えばいいのに…」誰もがそう思ったことがあるかと思います。でも、これ、結構高度なことを要求してるんです!
大人でも考えみてください。
仕事でも、家事でも、ひとつの事に集中している間って「ああ、これ終わったらあれをやらなくちゃ」って思っていても、実際「あれ」って同時になかなかできないですよね。同時にできちゃう場合があるのが大人なのですが、子どもはよっぽど意識しない限り「これ=おもちゃであそぶ」と「あれ=おもちゃを片付ける」を同時にこなすなんてできません。
遊ぶときは全力で遊ぶからごちゃごちゃ出しっぱなしになって、片付けるときは全力で片付けなくちゃならないと思っているので、面倒くさがるんです。
これにはさりげない言葉掛けが一番。
「もうそのおもちゃで遊ばないなら片付けちゃえば?」と言っても「分かってる〜(口だけ)」になるので、「片付けとかないと、後でおもちゃで床がいっぱいになって、片付けるのがいっぱいで大変かもよ〜、今のうちに片付けちゃたほうがラクだと思うけどなあ〜」とさらにプッシュしてみます。それでもたいてい「はいはい」とスルーされるのですが。
結局たくさんのおもちゃを片付けなきゃとなった時に「ほ〜らだから言ったでしょ」と言って、徐々に「ちょこちょこと片付けとくと後で苦労しない」を子どもが身をもって知っていく事が大切になってくるのだと思います。
「言われなくても一人でお片付け」を身に付けるってなかなか大変なんですよ。「子どもが身をもって知っていく」と言いましたが、身に付けるのはゆっくりでいいのだと思います。
「これをこうしておくと生活するのに便利だ」と、子ども自身が『知る・気付く』ことが、大切なんです。
片付けや整理整頓は、大人になってもずっと取り組み続けるテーマです。子どもの頃から片付けを身に付けた達人級がほとんどだったら、今の大人達は片付けや整理整頓で困っていないわけです。
だからこそ、お子さんが何も言われなくても一人でお片付けができた時は、いっぱい誉めてあげてくださいね。
大人と一緒。遊ばなくなったモノは手放す
大人の衣類の収納を考えてみましょう。
よく、「1年以上着ていない服は捨てましょう」とか、「ときめかない物は手放しましょう」と言われますが、子どものおもちゃも一緒です。ポイントは4つです。
- 明らかに対象年齢ではないモノは手放す
- 壊れていたり、古くなったもの、汚れがひどいモノは手放す
- 1年以上遊んでいないモノは手放す
- 子どもに手放してよいかを必ず聞く(※)
大人と少し違う点は「※4.子どもに手放してよいかを必ず聞く」でしょうか。これも、ちょっとコツがあります。
ママ「このおもちゃもう遊んでないから捨てて良い?」
ぼく・わたし「えー!絶対だめ!」
絶対、こうなります(笑)。
もちろん、「いいよ〜」という場合もありますが、「捨てる」と言われると反抗したくなるのが子ども心なので、「最近さあ、これで遊んでないじゃん?これ、欲しい子にあげちゃってもいいかなあ」とかちょっと回りくどく聞いてみます。
「え〜」と言いながらもそのおもちゃに関心がないようで、これからも遊ぶつもりがないようなら(本当に大事だったら1週間以内にそれで遊び始めます;笑)こっそり捨てたり譲ったりしてもばれないでしょう。
大人からみると、たかがおもちゃですが、子どもからすればされどおもちゃで、男の子などは、ここ数ヶ月レゴブロックにはまっているからプラレールやトミカはいらないのかなあ…なんて思っていると、いきなりプラレールやトミカブームがその子の中に到来したりして、大人が好きなように片付けるのは、難しい面があります。
また、「1年以上遊んでいないおもちゃは手放す」と言っても、仮面ライダーや戦隊物、プリキュア関係って姿形は変われど、ずっと続いているんですよね。急に1つ前のキャラクターのグッズを出して、音を鳴らして満足そうにするのも子ども心で、やはり、モノおもちゃを手放す時は、子どもに聞いて、「帰ってきた返事」+「反応」を見て、大人が判断してあげる必要があります。
これは、親御さんしか分からないので、パパやママの腕の見せ所ですね♪
筆者の経験から…子供達が分かりやすいお片付けのために
筆者、今の姿(何の姿?)からは全然想像付かないのですが、数年前まで教育関係の仕事をしておりました。
そこで、個人面談シーズンの度に「片付けが苦手で…」、「忘れ物が多いんです…」などで困っているお母さんがた(子ども本人はあまり困ってない場合が多いんですよね:汗)からの相談を受けることもありまして、上司や先輩からのアドバイスだったり、こうすると効果があった!などの経験から、片付けについて「なるほどこうだったのか!」という点をこっそりお話させていただきたいと思います。
分かりにくいものは分からない!
なぜ片付けができないのか?
それは、「何をしていいか分からないから」です。
細かくいうと、
「どこに、何をしまうのか」
と平行して
「どこに、何がしまってあるか」
が分かりにくいお子さんが多かったと思います。
大人だったら、「筆記用具は一番上」とか、なんとなく頭で覚えちゃってて、習慣付けられる事もあるのですが、この混乱ぶりって、忙しいときの大人のキャパシティに似てるんですよね。
「あれもこれもやらなくちゃー!」という大忙しの頭で仕事していると、メモを目の前に貼っておかないと、一つ二つ、忘れてて結局後回しになっちゃうことがありませんか。
あの感覚に似てると思います。
まさか、子どもですから付箋に「○時○分 ○○さんに電話」みたく書くわけないですし(この場合「○時○分までにおもちゃ片付ける」かしら?…)、友達と遊ばなくちゃいけないし、宿題はやらなくちゃいけないし、習い事はあるし、見たいテレビはあるし、で、ほとんどの子がキャパシティをフル回転でがんばっているのが今の世の中です。
大人も忙しいですが、子どもたちは子どもたちの社会で、とっても忙しいんですよね。その中で片付けや整理整頓とくると、「え〜もう、そんな余裕ないよ〜ダルいんですけど(BYジバニャンメダル)」となるわけです。
- たくさんのおもちゃや生活の道具をどこにしまったらいいのか分かりにくい…。
- ごちゃごちゃと仕舞っても、いざ必要な時にどこから出したらいいのか分かりにくい…。
大人の収納でも言えることですが、これはもう、「分かりにくい」のではなくって、「分からない」んです。
シンプルイズベスト!3つの箱で1,2,3
「人が一度に心配できる事柄は3つまで」という言葉を聞いたことがないでしょうか?
筆者はそれを初めて聞いたとき、確かまだ中学生だったと思いますが、当時心配していたことが、どれも大きすぎて、3つも同時に考えるどころか、1つがとても大きくなったりしていたので、「私は3つも考えられない人間なのか…」と唖然としたことがありました。
これだって、大人になった今は、「心配事 どれも 違って 当たり前」と分かったので、特に気にしていませんが、やはり、今も悩み事でなくても、一度に気を配れるのは「1〜5個」が限界と思います。
特に子どもたちの場合、1つ、2つの処理だけでも一生懸命です。中には5個まで器用にこなしてしまう子もいますが、その子たちも、最初は1〜3の数から始まっているわけです。
前半のおもちゃの収納でも述べましたが、まず、最初は片付ける場所を3ヶ所に限定しましょう。
初めは3ヶ所が分かりやすいのです。
「上、真ん中、下」とか、「右、真ん中、下」。カラーボックスなどが分かりやすくてシンプルでオススメです。
色で分けるなら、「赤、青、黄色」とか、グラデーションで分けても統一感がありますね。動物やキャラクターのマークが貼ってあっても目印になります。
この「3つ」が結構便利なのです。例えば、
- 筆記用具や文房具
- 教科書、ノート
- ドリルやワーク
など。
「3」がランドセルでも良いですし、「4」を作って「お手紙プリント入れ」のコーナーもあるとママは安心ですね。
カラーボックスや棚以外にも、ファイルケースやチャック付のビニールケースなどにも使えます。
特に、学校で教科書とノートとプリントがごっちゃになってしまうお子さん。学校からもらうプリントは大量です。大人の社会なら、不要な書類はシュレッダー行き、なんてできちゃうのですが、子どもはそうはいきません。
必要なのか不要なのか分からないままランドセルに蓄積していく…なんてこともあります。例えば、
【ビニールケース1】学校からもらったプリント
【ビニールケース2】連絡帳
【ビニールケース3】教科書とノート(科目が増えると探すのが大変なお子さんは、科目の数だけビニールケースを用意して、ノートと教科書を入れるのも良いです。これなら科目に関連したプリントも一緒に入れられます。)
このように、まとまりをもたせてあげると、一人でも管理がしやすくなります。ビニールケースはチャックの色をそれぞれ変えたりするなど、違いが分かるようにすると、便利です。
できれば、週末など、親御さんが一緒にお手紙やプリントなどを点検してあげると、次からの週も気持ちよく登校できます。(この時ごちゃごちゃでもあまり怒らないであげてくださいね、プリントってかさばるし、どんどん増えるし、今の子って大変だなあ…とこっそり思ったものです)
視覚的に分かりやすくする
字が読めるようになったら、名前シールやテープを引き出しや収納ケースに貼って使っても良いでしょう。
この時にお片付けが出来ている状態の写真を側に置いておくと、それを見ながら置く場所を確認することができるので、便利です。
文字が読めるようになってきた子なら、手順を書いたボードを片付ける箱の脇に置いておくのもオススメです。例えば、ホワイトボードのようなものに油性ペンで枠を作ってしまいます。そして枠の中に
2.ブロックを真ん中の箱に入れる
3.折り紙、お絵かき帳、クレヨンを一番上の箱に入れる
と書いて、出来たところから脇にマグネットを付け、「できた」と目で見て実感できるようにします。
「片付ける」や「仕舞う」などの抽象的な言葉でなく、「入れる」や「出す」など、子どもが分かりやすい簡単な言葉がポイントです。
これらは、何年間もずっと続ける必要はありません。子どもが片付けるのに慣れてきたら、シールや写真も、だんだん無くしていけば良いのです。(先ほどお話した、お手紙や教科書ノートを分けていたチャック付ビニールケースもそうです。)もちろん、引っ越しや模様替えに応じて、再度使っても構いません。
子どもの為の片付けテクニックに見えますが、実は、コレ、大人も使えます。
仕事が大量でてんてこまいの時、コピー用紙を取り出して、「1.○時までに○○をする…、2.○時までに○○をする…」とする事をだーっと書いていくのです。中でも優先順位があるものには、さらに☆印やナンバーを振っていくなど…、会場設置のための写真や道具のある場所別の名前シールなども、忙しい時こそ、本当に助けられますし、何より考えたり探したりする時間が減るので、仕事もイライラしないで気持ちよく進めることができますよ。
慣れてきたら収納術と収納の限界を知る
最初は3つから始まった収納場所も、慣れてくると、数が増えていっても大丈夫になってきます。学年が上がるに連れて、モノも増えてきますから、カラーボックスの他、引き出しやクローゼットなど、自分で収納できる場所が当然増えてきます。
効率良くモノを仕舞う為には、引き出しの中で仕切りを付けて区切る方法や、文房具トレーや箱などを使って、中の物を整理整頓できる方法がある、と分かってくると、そういうのが好きな子は、それがおもしろくていろいろ工夫します。
収納場所が増えてくることは、それだけ自分でモノを管理しなければいけなくなります。
「収納場所に入らないモノは収納できない」という感覚を身に付けるのにも良い機会です。高学年や中学生になってくると、「自分の場所」という意識を持ち始めますから、自分の部屋についていろいろ言われるのを嫌がる年齢にもなってきます。
部屋の床に物が置いてある状態になったら、「捨てなさい」の前に「このように畳んだり、こんな収納グッズを使うと無駄なく収納場所に仕舞えるよ」とアドバイスするだけでも、ちょっと反応が違ってくるかもしれません。
とにかくこの時期はデリケートですが、おしゃれに敏感になってくるお年頃でもありますから、衣類の収納話をしてみたら、気になってくるかもですよ。
「捨てなさい」は心を開いてからでも大丈夫です。
子どもとはいえ一人の人間、気持ちを尊重して
現代社会は、すぐ手に入るたくさんの情報や便利なモノが溢れています。生活していて物質的に「困る」といった場面が現代の子ども達には少なくなってきたと思います。
だからでしょうか?
「これが出来ないと恥ずかしい」
「これが(だれに教わらなくとも)できて当然」
という、ややプライドの高い子が増えてきている気がしていました。その背後にあるのは、「自分を認めて欲しい」という気持ちの表れでもあると思うのですが、プライドの高い反面、打たれ弱い子がいるのも事実です。
大人の方も、「こんなことができないの?」と口調を強めて言ってしまいがちですが、私たちが子どもの頃、習い事ひとつ始めるのにも、最初は慣れるのに大変だったように、子どもたちも一歩ずつ、一歩ずつ、スモールステップで覚えていくことが、大切なのだと思います。
片付けや整理整頓は、特にそれが、一番実感できる作業だと思います。お勉強や運動の「できた!」も大切ですが、片付けや整理整頓は生涯に渡って関わってくる事です。
1つでも、「できた!」という達成感を味わえるように、物ではなく、言葉で「すごいね、自分でできたね!」と大いにほめてあげてください。
この時に、「こうしたら(引き出しに貼ってある名前シールを見て)できた!」と、どうすればできたのか大人の方は心の中で把握しておきましょう。子どもに「シール見てできたね!」と伝えるのも良いのですが、それがかえってプライドを傷付ける子もいるので…汗。
例えばシールであれば、子どもが「シール無くてもできそうなんだけど!」とか、シールが無くても自然とお片付けできたときに、大人が「あれ!シール見ないでできたんじゃん!さっすがー!」と大いにさらっとほめてあげれば、たいてい「まあね」と、どや顔になってうまくいきます。
そして、お片付けテクニックよりも大切な事は、「大人も子どもも楽しんでやること」なんだと思います。
真面目なお母さんお父さんほど、「こうしなければならない!」と片付けテクニックに頼り収納グッズを大量に作ってくださったりするのですが、上記でお話したことが、すべてのお子さんに当てはまるかは分かりません。お子さんは一人一人、違いますから。
片付けが終わってママにキラキラシールをもらうのが楽しみな子もいれば、「じゃあ、お片付け競争ね!ママが妖怪体操第一歌い終わるまで、はいヨーデルヨーデル…♪」で、ノリノリでお片付けできる子もいます。
なので、お片付けテクニックも「簡単に、らくちんに」が大切。
できない時は「なんでできないの?」よりも「あぁ…なかなか片付かないなあ…、そういえば私の部屋も片付いてなあ…、じゃ一緒に片付けようって誘ってみるか!」くらいで良いのです。
一緒にお片付けできたら、コンビニでケーキ買ってきて一緒に食べよう!くらいの気持ちが、お互いに面倒なお片付けをちょっぴりHAPPY♪にしてくれますよ。
まとめ
おもちゃの収納は、子供のお片付けへのハードルを下げてあげることがポイントです。
例えば、「落ちていたおもちゃを箱に入れる」それだけでも、立派なお片付けであり、お片付けの動作って本来はシンプルなものなんです。そこで、蓋のないバケツやケース、カラーボックス、布製のバスケットなど、オープンな収納グッズで「入れるだけ」「置くだけ」など、簡単な作業にすると、お子さんもお片付けがしやすくなります。
慣れてきたら、「ブロック」「音がなる変身グッズ」など、テーマごとに収納する場所を用意してあげましょう。収納する場所は、「子どもの腰の高さまで」、「縦に2〜3段」「横であれば3〜5段」までなど、子どもが手の届く範囲で用意すると良いでしょう。
おもちゃも、大人の収納と一緒で、「上手に手放すこと」も大切です。お子さんに手放しても良いか相談したうえで、「明らかに対象年齢ではないもの」「壊れていたり、古くなったもの、汚れがひどいもの」「1年以上遊んでいないものは手放す」ことを考えます。
大人達と同じで、子どもも、モノがいっぱいあると管理に困ります。
ネームシールや色分け、片付けの手順表などを使って視覚的にも片付けがしやすいようにフォローすることも大切です。これは、おもちゃだけではなくて、学校に必要な道具や、教科書ノート、プリントの整頓にも使えるので、オススメです。