「長者さま」と「お金持ち」
関西での話しだそうですが、昔、多くの富を持ち、橋を架けたり井戸を掘ったり絵師に絵を描かせたりと、多くの人に喜ばれるようにお金を使った人がいました。
この人たちは、お金を有意義に使うことで、文化の下支えをしたのです。そういう人たちは、関西では、「良き衆」と言われていました。この良き衆の中で、銀5000寛以上持つ人を「長者」と呼んだそうです。
たくさんのお金を、みんなが喜ぶために使い、文化の下支えをしたのです。茶道などが関西で始まり、関西に根付いていったのも、「長者」さまの存在が大きかったのです。
その「長者さま」に対し、お金を持ってはいるが世のため人のために使わず、貯め込んで、あるいは自分のためにだけにお金を使う人を「お金持ち」と呼びました。江戸(関東)には、お金持ちは多かったようですが、「長者さま」は多くなかったようです。
あなたは、お金持ちになりたいですか? 長者さまになりたいですか?
長者さまのように、世のため人のためにお金を使うと、お金は巡りめぐって無限に入ってくるようです。
それではさっそく、長者さまになるためのレッスンを始めましょう!
長者さまレッスン(1) はやらないお店
いやしくも長者さまを目指しているのなら、行列ができてはやっているお店に入ってはなりません(笑)
長者さまになるための基本は、「より多く喜ばれるようにお金を使う」ということです。
たくさんお金を儲けている行列のお店でお金を使うよりも、生活に苦労し、悩んでいるお店にいって、お金を使いましょう!
そのお店の味がどうとか、サービスがどうとか、店員がどうとか、気にしない気にしない。
世の中には、商売の才能のある人もいれば、ない人もいるのです。それを受け入れてあげましょう。そして、お金に苦労している人のお店で、喜んでお金を払い、お店の人に喜ばれる存在になりましょう。
その喜びが、巡り巡って、あなたに戻ってくるのです。
長者さまレッスン(2) 托鉢と喜捨
お釈迦様の素晴らしい教えの中に、「托鉢」があります。
托鉢とは、よく笠をかぶったお坊さんが、家々を回ったり、道路の脇に立ち、手に鉢をもってその中にお布施を頂くという行為のことです。
お釈迦様は、托鉢に向かう弟子たちに、こう言いました。
「お金持ちの家を回ってはいけません。貧しい人たちの家を回って、托鉢をしてきなさい!」と。
弟子たちは、驚きました。「お金持ちの家から、喜捨を頂くのではないのですか?」
実は私もこれまでは、托鉢とは僧侶が自らの糧を得るために、信心の布施を頂戴する修行だと思っていました。しかし、これにはもっともっと深い意味があったようなのです。
お釈迦様は、こう説明しています。
「貧しい人たちというのは、今まで自分が貧しいと思って他人に対して施しをしてこなかった人たちである。それ故に、貧しさから抜け出すことができずにいる。だから私たちが喜捨をいただきにいくのは、このような貧しい人たちを、その貧しさから救ってあげるためなのだから、貧しい人の家を回って来なさい。」
素晴らしい教えです。貧しい人がなぜ貧しいのか。それは、自分のためにしかお金を使わない、だから貧しいのだということを見抜き、その人たちに喜捨(他人のためにお金を役立てる)の尊さを教え、それによって貧しさから救ってあげるのが、托鉢なのです。
托鉢に金額は関係ありません。貧しさから抜け出す最初の一歩は、喜捨をしたり、他人が喜ぶことのために、お金を使うことなのですね。
長者さまレッスン(3) お金が喜ぶ使い方
それでは、喜ばれるお金の使い方というのは、どのようなものなのでしょうか?
まずは、逆に、「喜ばれないお金の使い方」を考えることで、その方法を解き明かしていきましょう。
喜ばれないお金の使い方1.ギャンブルに使う
喜ばれないお金の使い方2.贅沢な生活に使う
喜ばれないお金の使い方3.使わずに貯め込む
ギャンブルも、楽しみ程度なら良いのですが、一攫千金を狙った使い方は、お金に嫌われるそうです。
また、お金が入ってきたときに、贅沢な生活に変わってしまうような使い方は、嫌われるそうです。
そして、「水とお金は流さないと腐る」と言われています。腐るほどのお金がないから貯まったら使のだ、とうのは、どうやら順序が逆らしい。先にお金を出して喜ばれるように使うと、お金が入ってくるようです。
それでは、喜ばれるお金の使い方は、どのような使い方でしょうか。
例えば、こんな使い方は、いかがですか?
・安いスーパーではなく、近所の顔見知りの八百屋で買う
・有名レストランではなく、地元の定食屋さんで食事をする
・大企業のサービスではなく、個人経営のサービスを利用する
・これまで自分に縁のあった知人のお店で、感謝してお金を使う
・他人のために喜ばれるようにお金を使っている人に、お金を使う
・自分でできることであっても、仕事を作ってあげて、お金を使う
施しをするのは、喜ばれるところでしたほうが良いのですよね。
長者さまレッスン(4) お金が無限に入ってくる方法
お金に限らず、「投げかけたものが自分に返ってくる」というのが、宇宙の大法則です。
試しに、優しい言葉を知人に投げてみてください。きっと優しい言葉が返ってきます。
逆に、悪口や罵詈雑言を投げてみれば、同じような言葉が返ってくるでしょう。
笑顔を向ければ笑顔が返ってくるし、怒りをぶつければ怒りが返ってきます。
愛情を注げば愛情が返ってきますし、憎しみを抱けば相手からも憎まれます。
奢ってあげれば奢られますし、たかればたかられます。
お金も同様なのですね。
他人のために使えば、自分に返ってきます。
自分のためだけに使うと、そこで消滅してしまうのです。
お金が無限に返ってくるようにするには、どうすればよいか。
もうお分かりですね?
長者さまレッスン(5) トイレ掃除とお金の流れ
人が喜ぶようにお金を使えば、無限にお金が入ってくることが分かっても、なかなか実行は難しいものです。具体的に何をしたらよいか分からないという人もいるかもしれません。
そこで、喜ばれるようにお金が使えるようになるために、誰でも簡単に実践できることをお教えします。
これをすれば、お金が無限に入ってくるようになるのです。
それはなにかというと、、、「トイレ掃除」です!!
なぜトイレ掃除なんだ!? 意味がさっぱりわからないぞ!というかた、もう少しお読みください(笑)
お金を人のために喜んで使えない原因は、「我欲」「執着」「こだわり」があるからです。
これら「我欲」「執着」「こだわり」をなくすために、一番てっとり早い方法が、トイレ掃除なのです。
トイレ掃除をすると、心の中に貯まっていた不純物が、綺麗さっぱりと流れ出します。この水の流れが良くなると、お金の流れも良くなります。
修行のように聞こえるかもしれませんが、ぜひ楽しんでトイレ掃除をしてみてください。トイレが綺麗でピカピカになると、なんだか嬉しくなってやめられなくなるはずです。そして、心が清らかになるのです。
家の中で一番汚れやすいトイレがピカピカということは、その家はきっと綺麗にゴミが取り除かれた状態になってくるでしょう。
住まいは、ひとの心の状態を映し出す鏡です。心が荒んだ状態の人は家も荒んでいますし、心が清らかな人は部屋も綺麗に片付いています。
ところで実は、この順番は、逆のようなのです。
「トイレをピカピカにして住まいを綺麗にすると、心が清らかになる。」
なのですね! こころを清らかにする方法は、こんなに簡単なのです。
そうすると、人が喜ばれるように生きてゆける心の余裕が、あなたに芽生えます。
幸せや喜び、お金などが無限に流れ、あなたの回りを、ぐるぐると巡り回るようになるのです。
小林 正観¥ 1,575
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