冬になると必ず話題になるのが、インフルエンザや肺炎などのウイルスです。ウイルスは誰にでも感染しますが、重症化しやすいのは乳幼児とシニアです。一度感染するとしつこく体内にとどまって、なかなか退散してくれません。できるだけウイルスに感染しないことが大切です。
アデノウイルス、ライノウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルスは一般的には風邪と呼ばれる症状を引き起こすウイルスです。症状は主に鼻、のど、肺、気管支などの呼吸器と胃腸炎、発熱などが起きます。
人によって症状の現れ方は、様々で軽症のこともあれば重症のこともあります。シニアは重症化しやすく、また悪化すると肺炎や喘息などに進行してしまう場合があります。インフルエンザは抗体ができるのでワクチンがありますが、流行型とワクチン型が合わなければ確実な効果は見込めません。
ロタウイルスは乳幼児が感染しやすいのですが高齢者も感染します。冬のウイルス性胃腸炎の代表的なものです。
ノロウイルスはウイルス性胃腸炎の中でも重篤化しやすいもので、乳幼児や高齢者では死亡例もすくなくありません。また、二枚貝に含まれる食中毒菌でもあります。嘔吐と下痢が起こり、悪化すると脱水症状や腸重積がおこります。
ウイルスが嫌う部屋
ウイルスは低温が大好きです。冬は室温を20度ぐらいに保てるようにしましょう。エアコンやファン付きの暖房機は空気を巻き上げるのでウイルスを拡散させます。ファンのない暖房器具を使いましょう。
また、エアコンは空気を急激に乾燥させます。空気が感想すると、ウイルスは軽くなり飛散しやすくなります。その上に喉が乾燥して抵抗力が弱まりウイルス感染のリスクが高くなります。理想的な室温は20度程度、湿度は50~60%です。
従って、オイルヒーターや床暖房などが理想的といえますが、簡単に買い替えられるものでもないでしょう。
そこでお勧めしたいのが、加湿機能付きの空気清浄機とエアコンの併用です。エアコンやファンヒーターで巻き上げられた空気をきれいにしながら加湿をするので、ウイルス感染のリスクは大きく低下します。
夜の温度湿度管理
夜明け前は気温が急激に低下するので夜明け前の室温低下を防ぐ必要があります。しかし、一晩中エアコンや空気清浄機を稼働させておくのは高熱費が非情に高くつきます。
そこで、お勧めしたいのが睡眠中のマスクの着用です。
マスクは睡眠中の喉の乾燥を防ぎ、直接冷たい空気を吸い込まずに済みます。睡眠中のマスクはウイルスやそのほかの菌の感染予防にとても効果的です。また窓から冷気が入り込まないように、カーテンは床に接するようにします。ベッド周りに風よけの衝立をしても構いません。
外出時にもマスク
できるだけ人込みの中に出掛けるのを避けるのも、ウイルスから身を守るのに有効です。すでにウイルスに感染してしまった人も、まだ感染していない人も外出時にはマスクをしましょう。細菌を吸い込むことを避ける意味だけでなく細菌を拡散させないためにも有効です。マスクは、睡眠時と同じように、喉や鼻の乾燥を防ぎ冷たい空気を直接吸い込まないという効果も発揮してくれます。
ウイルスは低温低湿度を好みます。暖かい服装をしてマスクを着用することは、冬にウイルス感染予防にはとても有効なのです。