生前整理…「立つ鳥跡を濁さず」の身支度

自分自身が寿命を迎える前に、しておきたいこととして生前整理があります。
正確にいうと、寿命の前にというよりも、健康な状態の時に…ということになります。

まだ健康なうちに、死んだ後のことを考えて生前整理をする気にはなれないという人もいるかもしれませんが、家族や残される人のことを思うと、遅かれ早かれいずれ必要になるのでしょう。

そしてこの生前整理は、ある一定の年齢になって一気にやるよりも、少しずつ行なっていくのがオススメです。

元気のあるうちにやっておく

生前整理で一番問題になる部分は、まだまだ大丈夫と考えて、元気なうちにやっておこうと思えないところです。
その理由として一番大きいのは、「生前整理が自分のためでない」ことでしょう。だからついつい、面倒で後回しにしてしまいがちです。

もちろん中には自分の問題として捉える人もいて、そのような人はちゃんと生前整理ができるひとです。

しかし、自分の死を考えることは、誰しも楽しいものではありません。
また、家族のために何を残しておけば良いのかがハッキリしないということからついつい、遅れがちになる人もいます。

そうこうしているうちに、もしも人生の時間が少なくなってきていしまうと、色々なデメリットが発生します。

  • 片づけをする体力がなくなってきてしまう
  • 自身の判断力や記憶力が悪くなってきてしまう
  • 手続きをする際に時間がかかるものもある

このようなことから、さらに生前整理が大変になってしまうです。
早めにやっておくことが、生前整理のひとつのポイントです。

生前整理は自分だけが分かっていてもダメ

生前整理では、整理をして片付けるモノもあれば、残すモノもあります。
残すモノは、家族がそれをどうすればいいか分かるようにしておく必要があります。

自分しか分からない方法で、モノや財産を残しても、家族は困ってしまうでしょう。
メッセージを残したり遺言書を作成したりと、自分以外の人でもしっかりと分かるようにしておくことが、大切になります。
最近では、エンディングノートを利用することが多くなっているようです。

エンディングノートの使い方は人それぞれになりますが、家族に対するメッセージや、残された物品の使い方、分与の仕方などを記入しておけば、残された家族もそれを参考にして遺品整理をしていくことが可能になります。

また重要書類のありかや、期限などを記載しておけば、手続きの面、書類整理に関しての作業が楽になります。
生前整理でまず何をして良いかわからないという人はエンディングノートをフル活用してみると良いでしょう。

エンディングノート活用方法

エンディングノートは生前整理のことだけではなく、自分に何かあった時に利用できる便利なノートでもあります。

エンディングノートにも種類があり、家族へのメッセージ要素の強い思い出の品のようなものもあれば、手続きの仕方など事務的な要素が強いものまであります。
種類に分けて数冊用意しておけば、生前整理としては非常にわかりやすく、そして残された家族にとっても財産になるでしょう。

事務的なエンディングノート

エンディングノートを事務的に活用していく時の例を示します。

  • 自分に異常が出てきた時、どんな対応をしてほしいか(認知症になってしまった時や、脳死などになってしまった時、どのような場所で、どのような対処を受けたいかなど)
  • 葬儀に関すること(方法や、業者、またお墓の場所などを明確に記しておく)
  • 自分以外にいざとなったら、頼れる人を記す
  • 遺言書の有無、財産としてどんなものがあるか(財産については遺言書でしっかりと記しておけば良いのですが、その遺言書があるのかどうかを記しておけば、スムーズに手続きができるでしょう。また財産がどのくらいあるのかを明記しておくことも大切です)
  • ローンの存在、借金の有無

これ以外にも、考えていけば考えていくほど、記しておけば良い内容というのは出てくるでしょう。その人のこれまでの人生によって、内容も様々になってくるかもしれません。

もし自分が動けなくなった時に生前整理が終わっていなくても、エンディングノートがあれば、家族の負担は少なくて済みます。
まずはエンディングノートで事務的なデータを作り、自分で自身の状況を整理してみると良いでしょう。

メッセージ性の強いエンディングノート

メッセージ性の強いエンディングノートは、家族、もしくは親しい人に向けてのメッセージになります。残しておけば家族の宝になるでしょう。
このようなエンディングノートを作成する業者もあるので、自分で思うように作れない場合は、依頼を検討してみる価値は十分にあります。

エンディングノートは市販されていることも多く、手軽に手に入れることができます。
中には、チェックしておくべき項目が記載されているノートもあります。まずはそれを参考にまとめていくのも良いでしょう。

  1. 事務的なエンディングノート(自作)
  2. メッセージ性の強いエンディングノート(自作or業者)
  3. 市販のエンディングノート

この三つを用意しておけば、安心かもしれません。

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