今や自動車保険といえば、真っ先に思い浮かぶのはインターネットや通販で契約できるダイレクト系損保です。既に固有名詞になってしまいましたが、そもそもなぜ、ダイレクト系と呼ぶのでしょうか?

日本で初めて、ダイレクト系と呼ばれる保険会社が自動車保険を販売したのはアメリカンホームダイレクトで、1990年代後半のことです。実は、それまで自動車保険はモラル的な問題で「保険会社が直接販売してはいけない」という決まりがありました。そのため、代理店が窓口になり契約を引き受けていました。ところが、大幅な金融緩和が行われ、自動車保険も自由化しました。結果、最初にアメリカンホームダイレクトが登場し、今世紀に入るや新興のダイレクト系損保が続々と登場しました。つまり、直接保険を販売できるということで「ダイレクト系」と呼ばれるようになったわけですね。

ダイレクト系損保はなぜ安い?

自動車保険の自由化で、各保険会社が保険料を決めてもいいことになりました。このため、ダイレクト系損保は保険料の安さを売りにするようになったのだと思いますが、現在は保険料を決める料率自体は、全保険会社に大差はありません。これは統合や吸収合併などで市場が狭くなったことも理由の一つかと思います。しかし、既存の代理店系損保に比べ、ダイレクト系損保は保険料が安いことに代わりはありません。これは保険料の内訳を見てみるとよくわかります。

保険料の内訳

純保険料

保険料の原価だと考えてください。保険金の支払いに充てられ、内訳の約六割を占めます。

社費

広告や人件費、各拠点の運営にかかる費用です。

利潤

保険会社の純粋な利益で、約数%です。

この三つはダイレクト系、代理店系ともに共通するものですが、代理店系損保はこれに加え、代理店手数料なるものが存在します。手数料のパーセンテージは一律ではありませんが、目安として10〜15%と捉えるといいかと思います。

仮に代理店手数料が15%だとすると、単純計算でダイレクト系損保はその分安くなるということになりますね。更に、全国各地に営業支社や事故担当の部署が存在する代理店系損保は人件費に社費を削られてしまいますが、ダイレクト系損保なら広告に割くことができます。これが、露出度が高いのに既存の損保よりダイレクト系損保の方が安い理由というわけですね。

保険料以外に見る双方の違い

かなり主観的な考えなのでためらってしまいますが、保険料以外にも双方の違いはあります。その一つが代理店の存在なわけで、手数料を支払うに値すると考えさせられることがあります。それは、契約者の経済状況や家族構成などを考慮して契約内容の提示ができるということ。また、事故の際に事故現場に駆けつけてくれたり、保険会社の事故担当と初動対応にあたってくれたりということです。

なので、どちらを選ぶメリットがあるかというと断言できないのですが、自動車保険を車の維持費として考えるならダイレクト系、万が一のときに備えておきたいなら代理店系だと思います。

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<ライター:森村仁

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