少し涼しかった日本列島も、そろそろ、本格的な夏に突入します。少しでも、涼しく夏を乗り切りましょう。
暑さ対策には、二つのタイプがあります。涼しい感じになる方法と実際に温度を下げる方法です。
気分をすっきりさせ、涼しい気分にする方法
- せせらぎ音や風鈴など涼しそうな音を聴く
- カーテンやクッションなどを寒色系に統一する
- インテリアをラタン、ガラスなど涼感のあるものに変える
- 衣類やシーツなどに清涼剤をスプレーする
- 竹シーツや冷感シーツを使う(長く眠っていると普通にあったまってきますが、寝返りを打った時に今まで肌にあたっていなかった部分がひんやりして、普通のシーツよりはだいぶ寝心地はいいです)
- 洗顔時や入浴時、ボディーペーパーなどにハッカ油などのミント系のオイルを使う
- 柑橘系のアロマオイルを使って部屋の臭いをすっきりさせる
これらの方法は、夏を爽やかに心地よく乗り切るための生活の知恵です。実際に温度を下げる努力と併用してこそ意味のあるものです。
実際の室温を下げる方法
グリーンカーテン
もっともよく知られているのはゴーヤですが、種まき時期は5月下旬までで、ちょっと遅れたかな?という方におすすめなのは、フウセンカズラや宿根アサガオ、スネールフラワーなどです。これらの植物は生育が早くしかもガーデニング初心者向けです。
植物を植えることが難しい時には、よしず、シェード、カーテンの色を変えるなどで部屋の中に影を作りましょう。
家電品の使用を控える
食器乾燥機、洗濯乾燥機などの使用を控えても、この時期なら自然乾燥で十分乾きます。好きな香りの柔軟剤を使って洗濯物をベランダで干せば、洗濯物が乾くまでそのあたりの温度が下がります。風を通しておけばいい匂いがしてきますよ。
LED照明
普通の蛍光灯は発光とともに発熱します。LEDは発熱することなく発光するので気温を上げることもなく、照明器具の耐久性も上がります。光自体も青白いので夏向きです。冬になればシェードで暖色系に変えることもできます。器具は高いのですが、消費電力も少なく耐久性も考えれば結果的には経済的です。
開けっ放し
部屋の窓や戸を開放するのはもっとも初歩的な暑さ対策です。この時に、風下を細く開けて風力を強くすると、風上に向けて部屋の中に風が通ります。加えて、風上の開口部で外側に向けて扇風機を使うとより効果的です。この方法が最も有効なのは夜です。夜の冷気を部屋に取り入れれば結構涼しくなりますが、泥棒も入りやすくなりますのでご注意を。
打ち水
家の周りや外壁にも水をかけると効果的です。ただ、あまり景気よくやると水道料金が跳ね上がります。
体温を下げる
涼しい服を着る
白っぽいもの、襟元、袖口などが開放的な作りのもの、レースやメッシュなど粗い織り方のもの、クレープやサッカーなどしわ加工をしたものは実際に体温の上昇を抑えます。一般的には、化繊よりは木綿や麻が涼しいのですが、最近は冷感加工を施した化繊下着が開発されているのでこれも活用しましょう。
凍ったペットボトル
枕元や作業台など体に近いところに凍ったペットボトルを置くと涼しくなります。イオン飲料などを凍らせておくと手軽に水分補給もできます。
シャワー
気持ちもいいし体温も下がります。
アイスノンや保冷剤
体を冷やすポイントは大きな動脈に近いところです。首筋、手首、わきの下、足の付け根などは大きな血管が体表面に近く、冷えた血液が循環するので効率的です。熱気で気分が悪い時などは、急いで体を冷やさなければなりません。保冷材は冷凍庫に常備しておきましょう。
シニアは熱中症対策に特に注意を
シニアになれば、どうしても温度変化に鈍感になりがちです。もともとの体質が冷え症の人なら、なおのこと暑さを感じるのが遅れます。シニアが熱中症で救急搬送されるケースで多いのは、炎天下の農作業か熱帯夜でクーラー無しの就寝です。どちらも、自分が思っているよりもずっと危険な状態なのに気付かなかった事が原因です。
シニアの熱中症対策で大切なことは、自分の感覚を過信することなく、温度計や体温計で実際の温度を確認することです。いろいろな工夫をしていても、室温が29度以上になったらクーラーをつけましょう。
一人暮らしの場合には、自分では大したことがないような気がしても外部と連絡を取り、場合によっては救急車を要請しましょう。意識を失ってしまっては取り返しがつきません。
救急の時
*救急車の要請 ⇒ 119
判断がつかないときには 救急相談センター ⇒ ♯7119