タイトルを見て、「いい おかお」ってどんな顔?と皆さん思われるでしょう。表紙では黒い猫が、好奇心あふれる顔を乗り出しています。
お話はこんな風に始まります。「ふうちゃんが ひとりで いいおかおを していました」そこに猫がやってきて、猫もふうちゃんを真似て「いいおかお」をします。同じように次々と動物たちがやってきてみんなで並んで「いいおかお」しました。
描かれている絵はみんな目を閉じて、満足そうな、嬉しそうな顔をして座っています。大人は忙しく過ごしていると、こんな風に「いいおかお」になることを忘れてしまいそうになるかもしれません。赤ちゃんの本として出版されていますが、大人にも大事なことを思い出させてくれる絵本です。
※『いい おかお』松谷みよ子・文、瀬川康男・画、童心社、昭和42年